広場恐怖症を克服する3つの方法

広場恐怖症の治療では、まず睡眠や食事、嗜好品の摂取を避けるといった生活指導が行われます。軽症の場合は、認知再構成法や曝露法が有効な場合があります。中症〜重症の場合は、患者の同意を得た上で薬物療法が用いられることも。

病院を受診し、治療をしないまま症状が改善する場合もあります。恐怖を感じる場所に出かける曝露訓練に近い行動をとっていると、知らず知らずのうちに症状が消失する可能性は少なくないのです。

1.薬物療法

広場恐怖症の薬物療法には、パニック症と同じ薬が用いられます。抗うつ薬であるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が第一の選択肢です。効果が出るまでに2〜3週間かかりますが、効き始めると十分に効果が持続し、依存性も低いのが特徴です。

抗不安薬も合わせて処方される場合があります。抗不安薬は飲んで20〜30分の間に効果が現れます。広場恐怖症の症状が実際に起こってしまったときや起こりそうな不安が高まったときに有効です。

参考:十三メンタルクリニック「広場恐怖症の治療と薬」

2.認知再構成法

認知再構成法は、広場恐怖症の人の物事の捉え方に着目し、破滅的なものの捉え方を柔軟に変更することで、症状の改善を目指す方法です。

広場恐怖症の人は、苦手な状況に対して破滅的に考え不安を強めてしまいます。例えば、混雑した映画館へ行くと「発作が起きたとき外に出れなかったらどうしよう」と考え、不安を強めます。この場合には柔軟に捉え方を変え、「映像がよく見える中央の席でよかった」と思うようにすることで、症状の改善をはかります。

参考:あらたまこころのクリニック「認知再構成法」

3.エクスポージャー法(曝露法)を行う

曝露法には「状況曝露」と「身体感覚曝露」があります。恐怖や不安により避けていた状況にあえてチャレンジし、不安が小さいものから段階的に慣らし、克服する方法が状況曝露です。

広場恐怖症の人は動悸や息切れ、めまいなどの身体感覚に不安を感じやすいといわれています。運動をしたときや不安や緊張が高まるときは誰でも動悸がするものですが、広場恐怖症の人は動悸を実際以上に危険なものと捉えてしまう傾向があります。

身体感覚曝露では、不安や恐怖を感じる身体感覚を再現し、慣らして克服していくことを目指します。

参考:ハートクリニック 「パニック障害の治療 認知行動療法関連」

日常生活に支障がでていたら、専門家に相談しよう

広場恐怖症の症状により電車やバスなどの交通機関に乗れなくなったり、スーパーや病院など公共の場に出かけるのもつらくなったりするようであれば、日常生活に支障をきたしているレベルといえます。

自由に外出できなくなるのは困りますよね。もし、日常生活に支障をきたすほどであれば、精神科や心療内科を受診するのをおすすめします。曝露法や薬物療法についてよく知らず怖いイメージのある方でも、安心してください。

患者の了承なく薬物療法を行ったり、曝露法を開始することはありません。必ず患者と相談し、治療方法を決めてくれます。一人で受診するのが不安な人であれば、初診は家族やパートナーに付き添ってもらっても良いですね。

ホームページに広場恐怖症の記載がない場合でも、パニック症を扱っている病院であれば、広場恐怖症の診察をしてもらいやすいでしょう。

※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。

あーちゃん

あーちゃん

1992年生まれ。臨床心理士(公認心理師) 指定大学院を卒業し資格を取得後、街のクリニックで非常勤心理士としてカウンセリングや心理検査の業務に従事する。小学校や高校のスクールカウンセラーとしても活動中

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