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脳疲労で頭がぼーっとする…スマホ脳は危険?
起きてからベッドに入るまで、気がつけばスマホを手に取り検索をかけていたり、テレビを流しっぱなしにしたりしている。仕事中はずっとPC作業をしている。気がつけば隙間なく何か考え事をしている。
夜、ベットに入り眠ろうとしても、体は疲れているのに寝つけない。日中は寝不足で頭痛がし、頭がボーッとする。頭が働かないため複雑な作業ができず、再びついスマホを手に取ってしまう。
最近、こんなことはないでしょうか。もしあてはまるようであれば、あなたは「脳疲労」の状態にあるのかもしれません。本記事では脳疲労の症状や対策をまとめています。
起きている間じゅうスマホを手にとる「スマホ脳」は、長期化すると心身の不調につながることもあります。早めに対処法を知り、長期化しないうちに解消してしまいましょう。
脳疲労の意味や仕組みとは
脳疲労とは、文字通り脳が疲れ、機能不全を起こした状態を指します。筋肉を使いすぎると筋肉痛になるように、脳も酷使すると頭痛がしたり頭がぼーっとしたりして、正常に働かなくなることがあるのです。
人間の脳には、大脳新皮質と大脳辺縁系の2つの司令塔があり、大脳の下には間脳があります。大脳新皮質は思考や学習などの精神活動を、大脳辺縁系は食欲や睡眠欲などの本能や情緒を、間脳は自律神経の緊張やリラックスを調節する役割を担っています。
現代の生活においてスマホやPCは欠かせない存在です。人は一度に大量の情報に触れると、先に大脳辺縁系が情報を処理しきれずパニックを起こします。パニックは大脳新皮質、間脳にも順番に伝わり、やがて眠れなくなったり頭がぼーっとしたりするなどの心身の不調に影響を及ぼします。
参考:脳疲労概念 BOOCS「脳疲労とは具体的にどういう状態?」
脳疲労により引き起こされる症状
大脳の疲労は自律神経にダイレクトに影響するため、脳疲労が起こると自律神経失調症に似た症状が起こります。眠れなかったり、食べれなかったり、運動不足になったりします。結果的に、集中力が続かなくなりイライラすることも。
脳疲労の状態が長期化すると、ホルモンバランスや免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなったり、生活習慣病になりやすくなったりします。脳疲労は万病のもとなのです。
1.夜に寝つけない
脳疲労が起こると、身体疲労と脳疲労のバランスが崩れ、体は疲れているのに眠れない状態になります。脳が休まないと日中頭がぼーっとし、勉強や仕事の作業効率が落ちてしまいかねません。
一旦眠りについても、夜中や明け方に目覚めてしまうこともありますよね。寝つけなさは、脳が過活動気味になり、活動状態から休息(リラックスモード)に切り替わりにくくなるため起こります。
2.集中力が続かない
SNSやLINEの通知は、仕事やプライベートの時間に限らず絶え間なく鳴り響きます。何かほかのことをしていても、通知が来るたび作業が中断されるため集中力が続かなくなりがち。テレビやラジオをつけたまま他の作業をするなどの「ながら作業」も要注意です。
脳をもっとも疲れさせる活動は「マルチタスク」といわれています。あれもこれもやらねばならないことがあると、脳がパニックを起こし、優先順位をつけることやスケジューリングができなくなります。結果、ひとつのことに集中できなくなるのです。
3.便秘や下痢が多い
脳疲労は、私たちの精神活動だけでなく「腸疲労」にも影響を及ぼすことが最近注目されています。腸疲労とは、便秘や下痢など腸が疲れて働きが鈍っている状態をいいます。脳疲労が生じると、疲労感から食事の内容が偏ったり運動不足になったりしがちです。
食生活の乱れや運動不足は腸内細菌の免疫調整の不全に影響を及ぼし、便秘や下痢などの身体症状を引き起こします。腸疲労が蓄積すると、がんやアレルギーなどの疾患につながる場合もあるため注意が必要です。