うつ病を仕事しながら克服する6つの方法|症状を理解して一歩ずつ進もう

メンタルヘルス

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うつ病を抱えていても、仕事できるのでしょうか。結論から言うと、うつ病と診断されても症状の程度によっては仕事を続けながら治療できます。うつ病を仕事しながら克服する方法には、無理しすぎない・休みをとることを恐れない、心の調子が崩れることを理解しておくなどがあります。ただ、休んでから仕事に復帰するのも一つの手段です。周りに迷惑がかかるかもと一人で我慢しすぎないことが大切です。

うつ病を抱えていても、仕事できる?


うつ病は、これといった発病の引き金が見つからないもの、明確なストレスに晒された後に発症するもの、結婚や昇進などのポジティブなことが原因となって発症するものなど、その発病の経緯にはさまざまなものがあります。ストレスから離れてもかんたんに症状が癒えることはなく、今まで楽しいと思えていたことを楽しめなくなったりするのもうつ病の症状の特徴の一つです。

うつ病は治療をせずに放置をすると悪化することが多く、自力で治すことのできる病気ではありません。専門医のもとで適切な治療を受ける必要があります。1回目のうつ病を発症した人が2回目のうつ病を発症する確率は50%ですが、2回目のうつ病を発症した人が3回目を発症する確率は70%、3回目のうつ病を発症した人が4回目のうつ病を発症する確率は90%になります。

つまり、再発を繰り返すたびにさらに再発する危険性が上がる病気です。そのため、1回目のうつ病をしっかり治療することが必要です。

うつ病と診断されたら、仕事から離れる期間を設けた方が早期回復に有効なことが多いです。しかし、経済的な理由やキャリアの問題など、休職や退職が難しい場合もありますよね。

実際にうつ病と診断されても、症状の程度によっては仕事を続けながら治療できます。上司や人事の方に相談して、配慮してもらうことができれば、うつ病と上手に向き合いながら仕事を続けられます。

参照:厚生労働省「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス」

仕事場で出やすい【うつ症状】


うつ病は、本人が気づかないうちに症状が進行している場合があります。うつ病と気づくのが遅くなると、仕事をしながら病気を克服するハードルは上がります。復職に1年以上かかるケースもあるでしょう。

職場で出やすいうつ病の症状を知っておけば、早期発見・早期治療が可能になります。治療の取り掛かりが早いほど、日常生活への支障を最小限に抑えられます。

参照:飯田橋メンタルクリニック「うつ病と適応障害との違いについて」

1.小さなミスが重なる

うつ病になると、仕事への熱意が低下して、集中力が続かなくなります。誤字脱字が増えたり、納期が守れなくなったり、仕事のプロセスを誤ったりなど、今までできていた仕事で小さなミスを繰り返すようになるでしょう。

今まで問題なくできていたことでも、いつも通りやっているつもりなのにミスを指摘されることが増えたり、仕事のパフォーマンスが以前と比べて明らかに下がっていたりしたら、うつ病を疑いましょう。

2.上司の高圧的な会話や態度に敏感になる

上司から叱責された経験がある人は多いでしょう。怒られた内容を全て受けとめていたら疲れてしまうので、ある程度は聞き流すのも大切です。

しかし、うつ病になると、いつもは聞き流せるような上司の言動を簡単に受け流せなくなります。いつも通り同僚が話しているだけなのに、自分の悪口を言われている気がしたり、噂を流されている気がしたりして、他人の会話や態度が異常に気になってしまうでしょう。

うつ病が発症し、職場でミスが目立つようになると、実際に上司の自分への当たりが強くなることもあります。こんな上司じゃなかったのに、と思うようなら、自分の方の変化を考えてみるといいかもしれません。

3.出社しようとすると不調が起きる


うつ病になると、生活リズムが乱れる人が多くなります。入眠までに時間がかかったり、熟睡できずに朝を迎えてしまったりします。睡眠の質が悪いと、寝起きが悪くなるだけでなく、目が覚めても気分が優れません。

出社しないといけないのに、起き上がれないこともあります。さらに動悸やめまい、下痢などさまざまな不調に悩まされます。身体症状だけではなく、出社しようとすると涙が止まらなくなったり、体が動かなくなったりすることもあります。

欠勤や遅刻の頻度が増えたりする場合は、うつ病の症状かもしれません。

Mizuki Hasegawa

Mizuki Hasegawa

1997年生まれ。家庭環境や12歳の頃にメルボルンに移住したことがきっかけでアイデンティティ形成に苦しむ。現在は「自分らしく生きる」をモットーに型にとらわれない暮らし方を実践している。

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