情緒不安定な状態から考えられる病気とは【原因からわかる精神疾患】

メンタルヘルス

この記事を監修してくれたのは…

情緒不安定で、毎日がつらい…

ちょっとしたことでイライラしたり、気づいたら涙が出たりと、情緒不安定で悩んでいませんか?

情緒不安定とは、怒りや不安など、いろいろな感情が入り乱れ、波が激しくなっている状態のことです。環境の変化や人間関係によるストレスで情緒不安定になる人は多く、その状態が長く続くと「いつになったら抜けだせるだろう」とますます不安になりますよね。

生活に支障が出るほどつらかったり、情緒不安定の状態が2週間以上続いていれば精神疾患(心の病気)になっている可能性が考えられます。今回は情緒不安定の症状や原因、考えられる精神疾患を解説します。元気な心を取り戻すためにも自分の心と向き合ってみましょう。

参考:LITALICO仕事ナビ「情緒不安定なときはどうすればいい?原因や診断、対処法などを解説します」

情緒不安定な状態で日常生活に支障をきたしている

情緒不安定のときに生じる感情はイライラや不安、悲しみ、焦り、罪悪感、孤独感などです。

私たちの体は、ある程度のストレスには耐えられる仕組みになっています。しかし、強いストレスが続くと感情がコントロールできなくなり、怒りや不安などがちょっとしたことであらわれるようになります。

情緒不安定になると、理由もなく泣いてしまう、過食や食欲不振になる、飲酒や喫煙が増えるなどといった変化が見られるようになります。周囲の人を巻き込んでしまうこともあり、八つ当たりや暴力、人にキレやすくなるなどもその一例です。

情緒不安定で日常生活にも支障をきたしていると感じたら、心がSOSを出している証拠です。原因がわからないまま心が疲弊してしまう前に、まずは周りの信頼できる人に相談してみましょう。

参考:医療法人秀明会 杉浦こころのクリニック「ストレス社会で病んだ現代人について」ながうしクリニック「情緒不安定などのパーソナリティ障害」

この状況を長引かせないために、原因を明確化しよう!

情緒不安定になる原因はストレスのような精神的なものだけではなく、体や行動におこる変化が原因となることもあります。

たとえば、睡眠不足やホルモンバランスの乱れ、カフェインの摂りすぎなどがあります。特にホルモンバランスの乱れは月経前や出産後の女性に生じやすく、苦しむ人も多いはず。そんなときは産婦人科を受診するのも選択肢のひとつです。

精神的なものには仕事や人間関係などのストレス、不安が原因として考えられます。強いストレスが続くと感情をコントロールできなくなり、怒りや悲しみが頻繁にあらわれるようになるのです。

情緒不安定なときは我慢しすぎないことが大切です。精神的に不安定な状態が長く続き、日常生活に支障をきたしている場合は、精神疾患になっている可能性も考えられます。放っておくと、精神疾患が深刻化してしまう危険もあるので、おかしいと思ったらできるだけ早く専門医に相談しましょう。

情緒不安定の原因を明らかにすることは、健康な心を取りもどす第一歩となります。思いあたる原因を考えてみて、少しずつ取りのぞくことを始めましょう。

参考:LITALICO仕事ナビ「情緒不安定なときはどうすればいい?原因や診断、対処法などを解説します」ドクターズ・ファイル「月経前症候群(PMS)」

情緒不安定の原因とは?考えられる病気

情緒不安定が必ずしも病気に結びつくわけではありません。しかし、情緒不安定な状態が続くのであれば、精神疾患を疑う必要もあるでしょう。

ここでは、情緒不安定の原因として考えられる精神疾患を5つ紹介します。原因や症状をチェックし、自分に思いあたるものがないか確認してみてください。

1.境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害を発症すると、人に見捨てられる不安から言動が感情的になり、対人関係を築くことが困難になってしまいます。よくある症状として、人の関心をひくために自分を傷つける行為をする、親しみのある人が思い通りに接してくれなければ相手を責めるなどがあります。

境界性パーソナリティ障害を発症する原因は、遺伝や神経伝達物質の乱れ、幼少期の環境などがあります。例えば、幼少期に親に否定されつづけていると「〜しないと認められない」という偏った価値観が根づいてしまい、対人関係や人とのコミュニケーションが不安定になりやすいでしょう。

いま感じる不安が幼少期に感じたストレスと関係している、人に見てもらいたくて危険な行動をとってしまう場合は、原因をより明確にするためにも専門医に相談しましょう。

参考:mentally「境界性パーソナリティ障害(人格障害)とは」医療法人一尚会「境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)について」

2.双極性障害

双極性障害とは、うつ状態と躁(そう)状態が繰り返し起こる症状です。

うつ状態とは、楽しいことがあっても気分が落ち込む状態が続くことです。一方、躁状態は気分が異常に高揚した状態のこと。衝動買いをする、夜寝ずに活動するなどが躁状態のときに見られる行動です。

情緒不安定で苦しんでいる人は、怒りや不安など負の感情ばかり注目しがちです。そうではないときこそ心の状態に目を向けてみてください。ハイテンションな状態が続く、根拠のない自信に満ち溢れるなど、少しでも思いあたることがあれば双極性障害の可能性が考えられるでしょう。

参考:厚生労働省-みんなのメンタルヘルス-「双極性障害(躁うつ病)」

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