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ストレスが原因で、吐き気がする…
毎日多くのストレスを感じながら過ごしていると、体の不調を感じることもあるでしょう。診察を受けても異常は見つからないのに、体調不良の日が続くと不安になることも。
医師から「体調不良の原因はストレス」と言われると、どのように生活を改善すればいいのかわからない人もいるでしょう。ライフスタイルはもちろん、仕事をすぐに変えるのは容易ではありません。また、そもそもストレスの原因を気づけないと、何から変えればいいのかわかりません。
今回は、ストレスによる体調不良の中でも特に「吐き気」にスポットを当て、ストレスや吐き気の原因、想定される病気と対処法を紹介します。ストレスによる吐き気が頻繁にある人は、何かしらの病気や精神疾患を発症している可能性があります。ストレスや吐き気の原因を明確にして、それぞれに合った対処法を考えましょう。
ストレスが溜まる原因とは
ストレスが溜まる原因は人それぞれです。何でもないことが人によっては、吐き気がするほどのストレスになることがあります。まずは、自分にとってのストレスの原因は何なのかを見定めましょう。
ここからは、ストレスが溜まる大きな原因を6つ紹介します。ストレスの原因がわかれば対処もしやすくなるでしょう。原因はひとつに限らず、いくつかの要素が関係している可能性もあります。心と向き合いながら原因を判別しましょう。
1.自分自身の性格が要因
大小にかかわらず、誰だって何かしらのストレスを感じています。しかし、ストレスが溜まりやすい性格もあるのです。完璧主義者は自分にも他人にも厳しいので、少しのミスでもイライラしてしまいストレスを溜め込んでしまいます。
また、真面目な人、几帳面なタイプも小さなことが気になるので、ストレスを溜め、心が疲れがちです。もちろん、ナイーブで傷つきやすい人、感受性が高い人も相手の言動を真に受ける傾向にあり悩みやすいでしょう。
2.人間関係などの社会的要因
現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した心理学者アルフレッド・アドラーは「人間の悩みの9割は人間関係だ」と主張しています。私たちは人と関わりながら生活しています。学校や会社だけではなく、通勤電車、SNSも含めるとかなり多くの人と接しているのです。
人との関わりが増えるほど、人間関係の悩みも増えていきます。同僚のねたみ、夫婦・親子・恋人とのトラブル、友人からのマウンティングなど人間関係のストレスは多岐にわたります。もちろん、いじめ問題も大きなストレスの原因になるでしょう。
3.騒音や気温などの環境的要因
ストレスというと精神的要因をイメージしがちです。しかし、実際は生活を送るうえで、さまざまなストレスがあるのです。例えば、騒音や気温などの環境的要因。トラックの走行音ひとつでも、体にとってはストレスになり得ます。
気温や湿度は自分ではコントロールできない環境的要因です。エアコンやヒーターなどの電化製品である程度は軽減できますが、1年中適温を維持することは難しいでしょう。また、外に出れば室内との温度差でもストレスを受けてしまいます。
4.睡眠不足などの身体的要因
自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経が優位になると、血圧が上昇したり呼吸が浅くなったりして体が興奮状態になり、体が活動モードに入ります。睡眠不足になると交感神経が優位の状態が続き、アドレナリンというホルモンが分泌されます。
アドレナリンが多く分泌されると日中はイライラしやすくなり、ストレスが溜まりやすい状態に。体が緊張した状態が続くので、息抜きをしてもリラックスしづらくなり、心に余裕がなくなってしまうのです。
参考:鶴巻温泉病院「第15回 闘争モードになるまでの時間 交感神経の働き」
参考:働く女性の健康応援サイト「専門家コラム 睡眠とストレスの関係」
5.漠然とした不安などの心理的要因
将来のことを想像すると不安になることもあるでしょう。親の介護や生涯年収、自分の老後や進級・進学など、未来への不安はストレスを感じさせます。
深刻な悩みはなくても漠然とした不安を感じていると、体に不調をきたすほどのストレスを感じるケースがあります。とくに心配性に該当するでしょう。
6.特に原因がない場合も…
思い当たる節がない場合は、無意識のうちにストレスを感じている可能性があります。この場合、自分が気がついていないだけで、音や匂いなどの環境的要因の場合があります。または、ストレスを感じるのが当たり前になって感覚が麻痺しているかもしれません。
自分ではストレスを感じていないと思っていても、吐き気や胃痛など不調を感じた時には、自覚以上に心身に負荷がかかっている可能性があります。日常的に受けているストレスを軽視していないか、客観的に見つめ直しましょう。