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頭の中が騒がしい…頭の中がうるさい…
頭の中で「本来しない声や音」がすると悩んでいませんか?
自分にしか聞こえない声や音などの症状は周りに理解されづらいため、症状への不安だけでなく孤独や疎外感を抱えることも。
今回は頭の中がうるさい原因や対処法をご紹介します。頭の中で声や音がする症状は周囲が思うよりも深刻で、社会生活にも影響が生じます。改善には周りのサポートも必要です。症状への理解を深め、少しでも症状を楽にするためのヒントを見つけましょう。
頭の中が騒がしい・頭の中がうるさい主な原因
頭の中がうるさい症状は、主にストレスや不安などの身近な原因が影響しています。ストレスの増加で誰にでも現れる可能性がある症状です。頭の中がうるさい原因として特に挙げられるものを3つご紹介します。
1.強いストレスを感じている
頭の中がうるさい最大の原因は、精神的なストレスです。特に、以下の4つが大きなストレスの原因になるとされています。
- 不安
- 孤立
- 過労
- 不眠
また、複数の要因の影響力が強まり同時に発生すると、頭の中で声や音がする症状が現れやすいとされています。
頭の中がうるさい症状は、4つの状態に晒されると誰にでも起こる可能性があります。特に命に関わるような大きな事故や災害を経験した後は強力なストレスを感じるので、症状も現れやすくなります。
参考:お医者さんオンライン「幻覚:原因は?病院受診のタイミングは?必要な検査は?」
2.極度な睡眠不足
睡眠時間が不足しているときにも、頭の中がうるさい症状が現れやすいとされます。睡眠は脳の回復に重要な役割を担っています。
例えば、以下の役割です。
- 情報の定着
- 記憶の整理
- 脳内の整備
- 脳と体の休息
そのため睡眠不足になると上記の働きができなくなり、脳の生産性や創造性が落ちたり、ストレスや不安を感じやすくなったりします。不安や不眠が症状の発生原因となる可能性があるのは、先にご説明した通りです。
参考:快眠タイムズ「【断眠実験】人は寝ないとどうなるか?(専門家監修)」
3.神経伝達物質のバランスが崩れている
私たちの脳内では、細胞から細胞へ情報が伝えられています。細胞と細胞を繋ぐ部位をシナプスと呼び、さらにシナプスの間を行き来しているのが神経伝達物質です。神経伝達物質のバランスが崩れると、幻聴の症状が現れる場合があります。
神経伝達物質はさまざまな種類があり、例えばノルアドレナリンの分泌が過剰になると不安や恐怖が増長します。数ある神経伝達物質の中でも幻聴に結びつきやすいのがドーパミンです。
シナプスの間でドーパミンが過剰に放出されると、脳は実際には存在しない刺激があったかのように受けとります。その結果、幻聴や幻視などの幻覚や、妄想などを作りだし「頭の中がうるさい症状」に悩まされます。
参考:精神疾患専門 横浜障害年金申請相談室「脳内の神経伝達物質について」
参考:社会医療法人博友会「【統合失調症のメカニズムをやさしく解説】統合失調症は脳内が興奮状態が暴走したときに起こる。」
人の声が聞こえる気がする…
多くの「頭の中がうるさい症状」の中でも、本当はしないはずの人の声が聞こえるのは「幻聴」です。そして幻聴の中にもさまざまな種類があります。幻聴は主に3つの種類に分かれ、それぞれ「要素性幻聴」「複雑性幻聴」「言語性幻聴」と呼ばれています。
- 要素性幻聴……人の声ではなく、ベル音やブザー音のような「単調な音」が聞こえる幻聴。
- 複雑性幻聴……要素性幻聴よりも複雑な音が聞こえる。音楽のように2つ以上の音が複雑に組みあわさったり、単音ではなく音階があったりすることが特徴。
- 言語性幻聴……話し声や言葉、単語が聞こえる。実際に話しかけられたり、自分の噂話をしたりする声が聞こえる。
人の声が聞こえる幻聴は言語性幻聴で、幻聴と会話したり反応したりすることを対話性幻聴といいます。自分が聞いている声が幻聴か確かめたい時には、周囲の人にも同じ声が聞こえているかを確認する方法がわかりやすいでしょう。