精神疾患で休職中、有意義な過ごし方|休職初期〜復職まで期間別で紹介!

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精神疾患で休職。何をしたらいいかわからない…

うつ病や適応障害など、さまざまな精神疾患を理由に休職を余儀なくされる場合、休んでいる間に何をすればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。漫然と過ごしていると「自分は何もできていない」「うまく休めない」「休んでいる自分は社会に意味があるのか」など、自分自身を責めて悪循環に陥りがちです。

心の不調から少しでも早く回復してまた職場に復帰するには、過ごし方に段階を踏む必要があります。今回は休職中にどんな点に気を付けて休むといいかについてご紹介します。

精神疾患で休職中の有意義な過ごし方

精神疾患により休職中の人でやりがちなのが「自分は今休んでいるのに他の同僚は働いている」ということに対する罪悪感が生まれたり、「休むにしても早く回復したいから」と焦ってしまい余計に体調が崩れたりすることでしょう。

きちんと段階を踏んで休職中の時間を過ごすことができれば、無理なく休職から復職できます。焦りから無理に復職を早めると再発リスクにもつながり、復職と休職を繰り返す中で精神的に疲弊し、退職を余儀なくされることもあります。そのため、休職中はしっかりと休息をとり、身体を休めたりいたわったりする時間をしっかりと設けることが必要なのです。

初期段階:自分のしたいことだけする

休職中の過ごし方としてはまず適度な休養が必要ですが、心身の面が少し安定してきたら、自分のしたいことから活動を始めてみましょう。休職中はどうしても仕事に穴をあけてしまっているという罪悪感に陥りがちですが、休むことも立派な仕事です。

一日寝たきりになったとしても、自分を責める必要はありません。自分のしたいことだけするようにしましょう。例えば、自分の趣味ややりたかったことに没頭するなどもいい過ごし方です。

初期段階:簡単なことから始める

休職中、自分のしたいことがうまく思いつかない人は、簡単なことから始めてみるのがいいでしょう。例えば料理をしたり、ゲームをしたり、映画鑑賞をしたり。何でもいいので自分のストレスを発散でき、自分の心が落ち着くことをしてみましょう。自然の多い場所でぼーっとするのも静かな環境が好きな人にはおすすめです。

休職中に好きなことをしていてもいいのだろうかという罪悪感に駆られる必要はありません。休職初期の過ごし方としては、自分がしたいように身体を動かし、活動することに注力すると、少しずつ心身のバランスが整っていき、長期的に見ると回復が早まるでしょう。

回復期間:健康的な生活を心がける・生活リズムを整える

休職中の過ごし方として回復期間に最も大切なのが、生活リズムを整えることです。初期段階では好きな時間に寝て、起きて好きなことをしてストレスの発散・軽減を図りますが、しばらくして少し回復したかなと思えたタイミングで、生活リズムを少しずつ整えていきましょう。

決まった時間に起き、決まった時間に食事を取り、決まった時間に寝るなどして、生活リズムが整ってくることで、心身の安定にもつながります。生活リズムを整えると言っても、日中何をすればいいかわからないという人は、軽く体を動かす、家でテレビを見てぼんやりする、軽く近所を散歩するなど、負担にならない範囲で予定を決め、その通りに活動してみるのもいいでしょう。

回復期間:ジョギングなど軽く身体を動かす

休職中の過ごし方で回復期間にジョギングやヨガなどで軽く身体を動かせれば、ストレス発散になります。軽い運動をして汗を流すことでほどほどよい疲れが残り、ぐっすり眠ることができます。心身の健康にとってはいい過ごし方です。

ジョギングができなくても、散歩やヨガ、軽いストレッチなども効果的なのでおすすめです。

復職準備期間:昼間だけ出かける時間を作ってみる

休職中に徐々に体調が回復してきて、復職準備をする時期に入ったら、昼間だけ出かける時間を作ってみるのもいい過ごし方だといえます。日中に活動する訓練を行うことで、スムーズに復職できる可能性が高まります。あくまでも無理をせず、自分のできる範囲で構いませんし、昼間に近所のカフェでぼーっとお茶を楽しむだけでも十分です。

ひとつできることが増えたら、自分を褒めましょう。休職中の人は自責的になる傾向が強いので、罪悪感を感じないためにも、無理をしないようにしましょう。

無理をしないと言われても、どの程度が無理をしているといえるのかわからないという人は、自分が少しでもしんどいな、と思う手前で活動をストップしましょう。外出できるくらいの回復はその状態の持続が大切なので、最初は3日ごとに1度など、少しずつ身体を慣らしましょう。

復職準備期間:仕事していた時と同様の生活リズムに切り替える

復職準備期間も大詰めに入ってきたら、仕事をしていたときと同様の生活リズムに切り替えていきましょう。具体的には出社する前提で朝起きて食事を取る、趣味でもいいので何か作業をする、昼食を食べる、午後も活動する、決まった時間に眠るといった生活リズムがいいです。

休職初期のゆったりとした生活リズムから、復職準備期間の生活リズムを立て直していくことで、スムーズに復職を行えるでしょう。

ひとりで生活リズムを整える自信がないという人には、リワークなどのプログラムを利用するのも一つの方法です。ただし焦らないことはとても重要です。焦りによって精神面が不安定になる可能性も考えられますし、主治医やカウンセラーとよく相談しながら、自分のペースで復職に向けて一歩一歩進んでいくことが必要です。

【リワーク】「いきなり復職は不安…」解決するプログラムとは?支援制度と利用者のリアルな声

Satomi Tashiro

Satomi Tashiro

1990年生まれ。大学4年時に統合失調症発病、障害者手帳取得。特例子会社勤務経験あり。当事者の目線から、読者に寄り添った記事執筆を心がけている。

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