「自分が悪い…」と、責めないで!

大人のアスペルガー症候群は知的な問題はなかったり目立たなかったりすることがほとんどであるため、周囲からは「性格の問題」と勘違いをされ「協調性がない」「空気が読めない」「人の気持ちがわからず冷たい」などと否定的な評価を受けることがあります。

しかしアスペルガー症候群は、脳の機能障害が原因と考えられています。そのため、本人の性格や両親の教育のせいではありません。アスペルガー症候群が原因で他人にネガティブな言葉をいわれても「自分が悪い」と責めないでくださいね。

アスペルガー症候群は、適切な治療を受けることで社会性を身につけ、二次障害を防ぐことが可能です。自分を追いつめず、専門の医療機関を受診することをおすすめします。

参考:厚生労働省「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」

アスペルガー症候群の診断方法とは?

大人のアスペルガー症候群は、問診や心理検査などを通して診断されます。

アメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)をはじめとする診断基準をもとにして、生育歴や家族、環境、現在の悩みなどの情報を統合して診断を行う医療機関は増加しています。

またアスペルガー症候群の特性は、生まれつきの脳機能の偏りによるものとされ、症状自体は子どものころから存在していたと考えられていることも。診断の際は幼少期の情報も重要です。

母子手帳や成長記録となる資料を使用し、診断基準と照らしあわせた上で「社会的なコミュニケーションや、対人関係の困難」と「行動・興味の限定やこだわり」の2つの主症状をチェックします。症状により社会生活が困難になっているかを調べ、アスペルガー症候群の判断をします。

参考:国立精神・神経医療研究センターNCNP病院「ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群)」
参考:LITALICOワークス「大人のアスペルガー症候群|特徴・診断、治療、仕事の工夫などご紹介」
参考:LITALICO仕事ナビ「アスペルガー症候群の診断基準は?病院の探し方や受診後の対応などを詳しく解説」

大人のアスペルガー症候群の治療法

現代の医療では、大人のアスペルガー症候群を根本的に治療することはできません。信頼できる専門家のアドバイスを取り入れつつ自分の状態を理解し、患者一人ひとりの発達のペースに合わせた適切な療育・教育が必要です。

上記の前提の上で、大人のアスペルガー症候群の治療は、薬物療法と精神療法の2つに大きく分けられます。

薬物療法

大人のアスペルガー症候群ではしばしば薬物療法が取り入れられていますが、根本的な原因を治療するためのものではありません。アスペルガー症候群の二次障害として併発する、うつ病や適応障害などの対症療法として用いられます。

大人のアスペルガー症候群が原因となり、イライラや不眠などに悩まされている人も多いでしょう。睡眠導入剤や抗不安剤などを取り入れ、心身共に健康的な生活の維持から症状改善を目指します。

精神療法

精神療法とは、つまり「認知行動療法」と呼ばれるカウンセリングです。アスペルガー症候群としての考え方や行動の傾向を理解した上で、対人関係や社会性を身に付けることを目指します。

個人の感性を否定する療法ではなく、社会的な振る舞いができるように体験して身に付けていきます。患者の状態に合わせて個人やグループで実践され、人間性や社会性を身に付けることを目指す療法です。

参考:厚生労働省「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」
参考:新宿ストレスクリニック「アスペルガー症候群(高機能自閉症)」

生きづらさを感じたら、専門医を受診しよう

今回は、大人のアスペルガー症候群の特徴や原因、治療法などをご紹介しました。

過去に何度も「自分だけ周りと仲良くできない」「みんなが普通にできていることができない」と感じる傾向がある人は、アスペルガー症候群の可能性があります。

アスペルガー症候群は、自分で症状に気づかない場合が多いものです。生活において不自由を感じなければ基本的に受診の必要はありませんが、不具合や不安を感じる場合は無理をせずに専門医を受診してみましょう。

※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。

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フリーランスwebライター/ボーカリスト。パニック障害やうつ病を患った経験を活かし、悩みを抱える方の心を暖められる記事をお届けします。得意分野はメンタル/恋愛/ペット。月と星と花と猫が好き。

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