ベッドから起き上がれない原因|季節性うつ病とは?主な症状&対策

メンタルヘルス

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なぜか、ベッドから起き上がれない…

とくに理由がないのになぜか、朝ベットから起き上がれない。頭が重く体がだるい感じだ。思い起こせば毎年、秋から冬にかけてメンタルの調子が悪くなり気分の落ち込みが増える……。最近、食べすぎている。

振り返ると、毎年秋から冬にかけての寒くなる時期にいつも調子が悪くなっている。こんな症状に悩まされるようであれば、「冬季うつ病」である可能性が高いといえます。冬季うつは、一般的なうつ病とは異なり、季節に応じて症状が現れるのが特徴です。

そのほかにも、ベットから起き上がれない原因はいくつか考えられます。本記事では朝起き上がれない原因と、その対処法をまとめています。どの原因があてはまりそうか参照し、適切に対処する助けになれば幸いです。

ベッドから起き上がれない原因とは?

ベットから起き上がれない原因は、身体的な要因による可能性が高いです。とくに女性は貧血や甲状腺機能低下症、季節性うつ病など、めまいやふらつきを起こす疾患にかかりやすい傾向にあるため注意が必要です。

原因により、受診すべき病院も異なります。貧血の場合は内科や婦人科、起立性調節障害の場合は内科や精神科、甲状腺機能低下症の場合は内分泌科、季節性うつ病であれば精神科や心療内科を受診するのをおすすめします。

1.貧血

朝、ベットから起き上がるときや、長時間座り仕事をした後に立ち上がろうとするとクラッとめまいがする。こんな症状がみられるようであれば、貧血の可能性があるといえます。

貧血とは、血液中の赤血球の中にある、酸素を運ぶ役割のヘモグロビンの濃度が低なった状態をいいます。とくに女性は、毎月の月経や妊娠・出産、極端なダイエットで鉄分が不足しやすいため注意が必要です。

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2.起立性調節障害

起立性調節障害とは、起床時にめまいや動悸、失神などが生じる自律神経の病気です。自律神経には日中の活動時や緊張しているときに働く「交感神経」と、夜の休息時やリラックスしているときに働く「副交感神経」があります。

起立性調節障害の人は、午前中に交感神経が活性化せず、働き始めるのが数時間後ろにずれ込んでしまうのです。発症しやすい年齢は10歳〜16歳といわれていますが、大人でも発症する可能性はあります。

参考:渡辺クリニック「大人も悩む起立性調節障害」

3.甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、血中の甲状腺ホルモンが必要量よりも低下してしまう内分泌・代謝系の疾患です。女性に多いといわれています。疲れがとれず朝起き上がれない、やる気が起きない、むくみ、便秘、体重増加などの症状が特徴です。

もし上記の特徴にあてはまるようであれば、お近くの内分泌科を受診するのをおすすめします。甲状腺機能低下症の疑いがある場合は、血液検査や頸部のエコー検査を受ける流れになることが多いです。

参考:一般社団法人 日本内分泌学会「甲状腺機能低下症とはどのような病気ですか」

4.季節性うつ病

季節性うつ病とは、秋から冬にかけて周期的に起こるうつ病のことをいいます。うつ病や双極性障害と共通点の多い疾患ですが、秋から冬にかけての日照時間の短くなる時期に調子が悪くなりやすいのが特徴です。

また、過眠や食べすぎの傾向がある場合も季節うつ病の可能性が高まります。脳内で不足するセロトニンというホルモンを補うため、甘いものを口に入れることで、体が必死にセロトニンを増やそうとするためといわれています。

あーちゃん

あーちゃん

1992年生まれ。臨床心理士(公認心理師) 指定大学院を卒業し資格を取得後、街のクリニックで非常勤心理士としてカウンセリングや心理検査の業務に従事する。小学校や高校のスクールカウンセラーとしても活動中

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