疲れ・眠気が取れない時に試してほしい4つのこと

人の体には25時間周期のサーカディアンリズム(概日リズム)が備わっており、このリズムが何らかの影響により乱れると眠りが浅くなる症状が起こりやすいといわれています。しかし、サーカディアンリズムは光や温度、運動、習慣などで調節可能です。

以下に紹介した4つの方法は、どれも普段の習慣に取り入れやすいものばかりです。日常の中でちょっと意識を変えるだけでも睡眠の質を向上させることができますので、参考にしてみてくださいね。

1.鉄分を多めにとる

貧血にはいくつか種類がありますが、なかでも最も多いといわれるのが「鉄欠乏性貧血」です。過剰なダイエットや偏食、女性の月経や妊娠・出産により生じます。貧血にならないためには、普段からバランスの良い食事を心がけ、鉄分の摂取を意識することが大切です。

鉄分はうなぎやレバー、ほうれん草などの食材に多く含まれます。ビタミンCやタンパク質と一緒に摂取できると吸収率が高まります。そこまで食事にかまう暇がない場合は、サプリメントから摂取することも視野に入れてみて。

参考:MILOHAS「朝、起きられない…。栄養でどうにかなるの? 新連載 こころとカラダQ&A」

2.部屋の明かりを電球色にする

光の色の効果はそれぞれ異なります。青白い昼光色とオレンジの電球色は、場所や状況に合わせて使い分けるのがポイントです。昼光色は青みがかった爽やかな色をしており、勉強や在宅ワークをする状況で使用するのが効果的です。

電球色はオレンジがかった暖かい色味で、リビングや寝室などリラックスしたい場面で効果を発揮します。睡眠ホルモンであるメラトニンは、暗いところにいるほど分泌されやすいため、就寝前は照明を暗くすると眠りやすくなります。

参考:HITACHI 「ぐっすり眠るための明かりの取りいれ方」

3.シャワーや湯船の温度は40度に

夜、湯船に浸かるときは寝る90分前に、お湯の温度を40度程度にするのを心がけると眠りにつきやすくなります。入浴すると体の表面体温が一時的に高まり、その後の放熱作用で深部体温(体の内側や脳の体温)が下がるためです。

暑くてシャワーだけで済ませたい場合は、少し暑いと感じる42度程度のシャワーを15分浴びることを意識してみてください。全身にお湯を浴びるようにすると、全身を効率よく温めることができます。

参考:サワイ健康推進課 「夏こそ入浴! 血流アップで夏の疲れを解消」

4.外出時にウォーキング

出社がない日でも、朝や夕方など自分の生活スタイルに合った時間帯にウォーキングをしてみましょう。どちらも睡眠の質の向上につながります。

朝に太陽光を浴びると、幸せホルモンであるセロトニンが分泌されます。セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの材料にもなる物質です。人の体温は夕方17時ごろに最も高くなるため、夕方のウォーキングは、脂肪燃焼効果を期待できるでしょう。

参考:PRESIDENT Online「最強のモーニングルーティンは1日30分の朝散歩である」

精神疾患の可能性を感じたら、専門医に相談しよう

大事なプレゼンの前日といった緊張感の高まる場面では、誰でも興奮し、一時的に眠れなくなります。眠りが浅い症状が一時的なものであれば、さほど心配する必要はないでしょう。

一方で、眠さや疲れが取れない症状が1ヶ月以上続くようであれば、不眠症である可能性が高まります。精神疾患であるうつ病によっても眠りが浅くなる可能性はありますし、身体疾患である睡眠時無呼吸症候群でも生じます。

本人の判断だけでは、何が原因で寝つけていないのか分からない場合も多々あるのです。不眠症状が長引いており、日常生活に支障が出るほどであれば、内科や精神科、心療内科を受診して専門医の診察を受けるようにしてください。

参考:厚生労働省e-ヘルスネット「不眠症」


※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。

あーちゃん

あーちゃん

1992年生まれ。臨床心理士(公認心理師) 指定大学院を卒業し資格を取得後、街のクリニックで非常勤心理士としてカウンセリングや心理検査の業務に従事する。小学校や高校のスクールカウンセラーとしても活動中

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