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会話でマウントをとる人と話すのがつらい…
私たちは、他者とコミュニケーションをとることで意思疎通を図ります。言葉や態度で気持ちを伝え、心の距離を縮めることで心地よい関係性を構築しようとします。プライベートでもビジネスでも、対等なコミュニケーションがなくてはお互いを理解することはできません。
しかし中には、コミュニケーションをとる度にマウントをとってくる人がいます。マウントをとる人は相手と戦うことや勝つことばかり考えており、対等に会話することが苦手です。マウンティングされた側は精神的にすり減り、落ち込んでしまうこともあるでしょう。
今回は、マウントをとる人の心理や対処法をご紹介します。マウントをとることには性格やコンプレックスが根深く関係しているため、簡単にやめさせることは困難です。相手と上手に距離を設け、自分の心を守りましょう。
マウントをとるの意味とは
マウントをとるとは、もともとは「マウンティング」という言葉から派生した表現です。マウンティングとは、動物が自分の優位性を示すために相手に馬乗りになる行為を指します。身近な動物だと、犬や猿などが同種族相手にマウンティングをします。
人間社会で使われる「マウントをとる」は、精神的にマウンティングしている状態です。動物のように実際にまたがるわけではなく、「自分は相手より上の存在だ」「自分のほうが偉い・すごい」という気持ちを相手にアピールする行為を指します。
マウントをとる理由はさまざまです。相手を威嚇したりけん制させたりすることが目的の人もいれば、自分の承認欲求を満たすことが目的の人もいます。マウントをとられた側は「見下された」「馬鹿にされた」などのように感じ、不快感を抱くでしょう。
マウントをとる会話の例
ここでは、マウントをとる会話の例として挙げられるものをご紹介します。マウントは、容姿や数字など客観的にわかりやすい要素を用いてとられることが多い傾向にあります。自分が確実に優位である実感が欲しいのです。
1.仕事や業績に関連するマウント
マウントをとる人は、仕事や業績に関連する内容で同僚にマウンティングしがちです。例えば「自分のほうが今月たくさん契約を取った」「自分のほうが指名してくれるお客さんが多い」などのように、ビジネス面で有能であることをアピールします。
マウントをとる人は自分が必死になっていると思われたくないため、基本的にあからさまな自慢はしません。相手が仕事のことを話したときに、相乗りする形で「私は〇〇だったよ」という言い方をする場合が多いです。
2.容姿に関連するマウント
マウントをとる人は、自分と相手の容姿を比べて優位性をアピールする傾向にあります。例えば「先週の合コン、私ばかり注目されて気まずかった」「遊びに行く度にナンパされて迷惑」など、一見ネガティブな話をしている体裁を装いながら自分の容姿の良さをアピールするようにマウントをとってきます。
自分より容姿が劣っている相手へマウントをとるケースが多いですが、容姿が整っている相手に攻撃的になることも。相手のレベルが高いほど躍起になる人も多く、負けず嫌いが発揮されて闘争心がむき出しになってしまいます。
3.幸福度に関連するマウント
マウントをとる人は、数字では換算できない幸福度でも他者に勝ちたがります。例えば「うちは旦那が子育てに協力的で助かってる。〇〇さんは旦那さんが忙しくて大変だね」のように、わざわざ相手を下げてまで自分が幸福であることをアピールしがちです。
自分が幸福な人生を歩んでいることを周りに知ってもらいたいと思っており、幸福や充実感を武器にして他者を攻撃します。本人からすると「事実を話しているだけ」と開き直っていますが、マウンティングにより他者がどれだけ不快な思いをするかまでは想像できていません。
会話でマウントをとる人の3つの心理
ここでは、マウントをとる人の心理として挙げられるものをご紹介します。会話でマウントをとる人は、実は満たされない気持ちを抱えていることが多い傾向にあります。とはいえ、不満を抱いていることは他者を攻撃していい理由になりません。相手の心理を把握しつつ、攻撃されないように身を守りましょう。
1.プライドが高い
会話でマウントをとる人は、プライドが高い傾向にあります。自分が人から見下されたり馬鹿にされたりすることが許せず、マウンティングで優位性をアピールすることでプライドを守っているのです。「相手に舐められたくない」という気持ちから攻撃的になってしまいます。
常に人からうらやましがられたり、チヤホヤされたりする状態を望んでいます。自分の欠点を見せることに強い抵抗感を抱いており、本音を隠すタイプです。「私は周りから有能な人物だと思われている」と自覚することで、自尊心を保っています。