恋人と共依存しているかもしれない…
共依存という恋愛関係があることを知っていますか。
一緒にいるとつらいのに、別れられない恋愛にはまってしまう人は、誰かに身を委ねてしまう共依存傾向があるかもしれません。
お互いが精神的に自立できず頼りきってしまい、恋人の存在が切り離せないほど深く自分の中に入り込んでいるような、共依存関係にある恋愛。
もし、恋人との恋愛関係性がつらい、違和感がある、それなのに離れられない恋愛をしているならば、共依存について一緒に考えてみましょう。
参考:厚生労働省「依存症についてもっと知りたい方へ」」
参考:アスク・ヒューマン・ケア「自分らしく生きるとは?」
共依存の意味とは?
そもそも、共依存とはどのような状態でしょうか。
まず、依存症とは「特定の何かに心を奪われ、やめたくても、やめられない状態になること」をいいます。そのうち共依存とは、アルコールやギャンブルなど「物質の依存」ではなく「プロセスの依存」です。例えば、家族や恋人など身近な対人関係に深く依存してしまいます。
自分が相手に共依存しているかどうかは、実はとてもわかりにくいものです。いつも誰かのために動いてしまう人、自分の気持ちよりも相手を優先してしまう人など、一見すると「優しい」と思われるような人も、実は共依存の傾向を持っている場合があります。誰かに求められることで安心し、相手の基準で自分の価値を決めている共依存も少なくありません。
共依存恋愛とは?
自分を後回しにして、いつも相手を優先して行動してしまう共依存。
恋愛関係に求めてしまうのが共依存恋愛です。共依存に悩む人は、これまでの人生で経験したことが原因になっている「さびしさ」を抱えている場合があります。自分を価値のある存在と認める自尊心が低く、「さびしさ」を1人ではなかなか埋められません。
そのため、恋人と共依存の関係になることで、自分が抱えている「さびしさ」を恋愛関係で埋めようとしてしまいます。
場合によっては、共依存の恋愛から自分の力で抜け出せず、どっぷりとハマってしまうことも。
しかし、恋愛はたくさんの人間関係のうちの1つです。恋人のほかにも、あなたを支えている人はたくさんいます。もしも恋愛が生活の中心になっていて、その関係性が苦しいと感じる場合は、共依存の恋愛をしているかもしれません。
共依存恋愛をしているカップルの特徴
「離れた方がいいとわかっているけれども、離れられない」
共依存の恋愛は、一緒にいても心をすり減らすような気持ちになる、つらいものです。自分で決めることができず誰かに判断を任せてしまう、いつも相手を優先させてしまう、必要以上に相手の状況に口を挟んでしまう、といった特徴があります。
共依存の状態にある恋愛をしているカップルの特徴を1つずつみていきましょう。
1.生活の全てが恋人中心になってしまう
共依存恋愛では、恋人を最優先にしてしまいます。
付き合っている恋人から急な連絡があると、用事があっても恋人を優先してしまうことはありませんか。恋人のために、と思うのは自然な気持ちです。けれども、社会で生きていくためには、家族、仕事などを優先すべき場合もあります。
お互いがそれぞれの状況を認め合いながら、関係性をつくっていくのが健全な恋愛です。何があっても恋人を優先してしまう共依存の恋愛は、いつのまにか心が疲れてしまうこともあります。
2.友人や家族より、恋人である自分が大切にされたい
共依存の恋愛では、自分だけを大切にしてほしいと考えてしまいます。
恋人の交流関係を受け入れられずに、必要以上に詮索したり、携帯を覗き見たりすることもあるでしょう。共依存恋愛を選んでしまう人の多くは自尊心が低いため、自分で気持ちをケアできずにいます。
そのため、恋人から1番大切にしてもらっていると感じることで、自分の存在意義を保とうとするのです。
常に恋人を優先する姿勢を、相手にも強く求めてしまうのも共依存恋愛の特徴といえるでしょう。
3.恋人のためなら周囲の人を傷つけてしまう
共依存恋愛は恋人との関係を優先するあまり、大切な友人や家族との関係を壊してしまうことがあります。
休日はもちろん、平日も恋人との約束を優先していませんか。
また、2人の関係性を心配し、別れるようにすすめる友人との連絡を取らなくなり、疎遠になっている人がいる場合も要注意です。
共依存恋愛に陥り、お互いに束縛しあう関係を続けると、恋人以外の大切な人間関係を失ってしまう可能性があるのです。
4.恋人がいないと生きていけなくなってしまう
恋人との共依存関係が強いと、相手がいなくなることに強い不安を感じるようになります。
共依存の恋愛を続けている人は「さびしさ」を上手に処理できず、持て余してしまう場合が多いものです。
さびしい気持ちを抱えながら根本原因に向き合あえずに、共依存のかたちで心にできた穴を恋愛で埋めようとします。
けれども、どんなにさびしくても自分で気持ちを満たさなければ、さびしさはいつまでも続くでしょう。
5.恋人の言葉・行動に精神状態が大きく左右される
自分をしっかり持っていれば、相手に何をいわれても自分軸で判断できます。そのため、恋人からの言葉も、意見の一つと捉えられるので、気になりません。
しかし、自分に自信が持てないと、次第に恋人からの言葉に影響されるようになってしまいます。
自分で決めた意見も、反対されたとたん、不安になることはありませんか。
自分の出した答えに自信がない状態が続くと、だんだん自分のしたいことがわからなくなり、誰かの答えに依存してしまうのです。
6.恋人の全ての行動や環境を把握したいと思う
共依存恋愛の関係は、まるで恋人と一体になったかのような錯覚を覚えます。不安を埋めてくれる大切な恋人。その恋人が離れていく姿を想像したくありませんよね。
離れていても恋人のことが気になるのは誰にでもあるものです。しかし、相手の行動を尊重できなくなっている場合は要注意です。
異性と会話をしたり、外出先を逐一チェックしたりすることはもちろん、恋人の行動を制限したいと思ったときは、共依存恋愛を疑ってみてください。