嫌がらせする人の心理|職場・学校で嫌がらせされたときの対処法

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嫌がらせに耐えられない…

普通に仕事や学校に行きたいだけなのに、嫌がらせを受けてしまう。本人に嫌がらせをやめてほしいと伝えても、収まるどころかよりエスカレートしてしまう……。

いじめやセクハラを筆頭とした嫌がらせは、被害者の心をすり減らします。上司や先生に報告をしたくても、それが原因で嫌がらせが悪化してしまうのを恐れて、行動できずにいる人も多いでしょう。

今回は、嫌がらせをする人の心理や特徴、嫌がらせを受けた時の対処法などをご紹介します。嫌がらせをする人の心理を理解して、適切な対処をしましょう。また嫌がらせを受けないための自衛の方法もご紹介しますので、安全な未来のためにも役立ててくださいね。

嫌がらせをする人の心理とは?

嫌がらせをする人は、特有の心理状態にあります。多くの場合はコンプレックスが原因で、自分を大きく見せたかったり、他人を使って自分のストレスを発散したりすることが目的です。

嫌がらせをする人にありがちな心理を3つご紹介します。相手の心理を読み、適切な対処法を見つけましょう。

1.自分が優位に立ちたい

嫌がらせをする人は、自分が相手よりも優位に立ちたいと思っています。自分より下の存在を作ることで「この人よりは自分の方が上だ」と感じて安心したいと考えているためです。自分に自信がなく、誰かを蹴落とさないと自分の強さを感じられません。

コミュニティの中で最も上の立場にはなれなくても、自分より下の存在がいることで「最下位ではない」と安心感を得ます。また優位に立つことでコミュニティでの権力を得ようとしたり、さらに上の立場の人から評価を受けることを望んだりする場合もあります。

2.自分以外の価値観を認めることができない

嫌がらせをする人は「自分の考えが絶対に正解で、それ以外の意見は間違っている」と思っている可能性も。自分以外の価値観を認めることができないタイプの人は、他の人の考えを否定し、攻撃する傾向があります。

本人にとっては「自分が正義、他は悪」と極端な思考になっているので、嫌がらせをすることに抵抗がありません。むしろ、「間違った意見を正すために行っている」とすら思っている可能性があります。正義感の上で行われる嫌がらせは厄介で、自分が悪いと思っていないのでなかなか収まりません。

3.嫉妬している

自分より優れている人を見た時、健康的な精神を持っている人は「自分も追いつけるようにがんばろう」と思うでしょう。しかし、嫌がらせをする人は自分の中に抱えているコンプレックスを強く感じ、相手を邪魔な存在だと認識します。

その結果、相手をコミュニティから追いだしたいと望み、嫌がらせを行います。コンプレックスを感じさせる相手が苦しんでいる姿を見るほど、快楽を感じるのです。

4.周りに自分の力を見せつけたい

周囲の人たちにも見えるような形で嫌がらせをされている場合は、相手は「自分の力を周りに見せつけたい」と思っている可能性があります。あなたへの嫌がらせを通して周囲に「自分は強い存在なのだ」とアピールし、コミュニティ内のヒエラルキーを確立させたいのです。

嫌がらせをすることにより、周りは「この人を怒らせたら自分が嫌がらせの被害者になる」と恐怖を感じます。すると周りは加害者の機嫌を損ねないように動きます。加害者が求めているのは自分が王様のようにチヤホヤされ、恐れられているシチュエーションだといえるでしょう。

5.ライバルを排除したい

加害者があなたを何かしらのライバルだと認定した場合、自分の立ち位置を守るために嫌がらせを行い、コミュニティから排除しようとします。例えば同じコミュニティに加害者の片思い相手がいた場合、同性のライバルを少しでも排除するために嫌がらせを行います。

ビジネス面においても、有能な人物がいると自分の立場が危ぶまれるため嫌がらせを行うことも。他人に嫌がらせをしたからといって、自分の立場が上がるわけでも能力がアップするわけでもないことは本人も自覚しています。しかし比較対象を排除することにより、自分にスポットが当たることを期待しています。

6.嫌がる姿を見て楽しんでいる

嫌がらせをする人は、嫌がる相手の姿を見て楽しんでいる可能性もあるでしょう。人の怒る姿や泣く姿を見て快楽を感じる、いわゆるサディストの傾向があるタイプです。優越感や全能感、万能感など、さまざまな快楽を複合的に感じています。

加虐の欲求を発散することが目的のため、嫌がらせ自体に深い理由はありません。現在抱いている加虐心は人間性や嗜好、成育歴、トラウマなどによる影響が生じているため、理屈で説明できないような複雑な心理が働いている場合もあるでしょう。

7.寂しくて誰かにかまってほしい

誰かにかまってほしい気持ちから、嫌がらせをしてしまう場合があります。人と健全なコミュニケーションを築くことが苦手で、相手の嫌がることをして気を引いて自分に注目してほしいと思っています。本人に悪気がないケースも多く、内心では「誰か嫌がらせをしてしまう自分を止めてほしい」と思っていることも。

もちろん、悪気がないからといって嫌がらせを正当化することは許されません。誰かをいじめることでしか人と関われないような歪んだ性質を持っているタイプです。心の中では「本当は仲良くしたい」思っている場合もありますが、健全なコミュニケーション方法がわからず、嫌がらせをする自分を自制できません。

嫌がらせする人の特徴

嫌がらせをする人にはいくつかの共通点があります。嫌がらせをする人の特徴を見つけられると、最初から相手と距離を置く選択肢を選べるので、嫌がらせを回避できる可能性が上がるでしょう。

嫌がらせをする人にありがちな特徴を4つご紹介します。加害者の特徴を持つ人からは距離を置き、安全な場所で過ごしましょう。

1.プライドが高い

嫌がらせをする人は、非常にプライドが高いタイプが多い傾向にあります。少しでも自分の価値を下げる存在だと思ったら、相手を敵だと認識して攻撃を始めます。また、人前で恥をかかされることに人一倍強い拒否反応を感じることも特徴です。

相手にとっては悪気がなくても、些細な言動を「馬鹿にされた」「見下された」と捉えやすく、自分の上に立とうとする存在は邪魔に感じます。傷つきやすく、人からの否定に敏感です。

2.自己中心的

「自分の意見がコミュニティの中心にある」と思っている人は嫌がらせをしやすいタイプです。自分の意見に賛成しない人を邪魔に感じ、コミュニティから排除しようと動きます。自分に肯定的な人だけで、周りを埋めたいと思っています。

また、自分の言動で周囲がどれだけ迷惑を被るかを想像できません。すべての物ごとが思い通りに運んで当たり前だと信じいて、少しでも邪魔になる人に攻撃的になります。その結果、相手を嫌がらせをしてでも追い出したいと思うのです。

3.負けず嫌い

嫌がらせをする人は負けず嫌いの傾向が強い可能性が高いです。どんなときでも自分が一番になりたいと思っており、嫌がらせをしてでもライバルを蹴落としたいと思うのです。そのため、自分の地位を脅かさない人(例えば自分より能力の低い人や、競争する分野の違う人)には比較的優しいケースも。

しかし、その優しさも「優しくするから、自分に敵対しないでね」という下心の裏返しである可能性もあります。負けるかもしれない、と思った相手にはとことん攻撃的になります。自己顕示欲が高く、常に注目を浴びていたいタイプです。

4.悪口が多い

他人の欠点や短所をわざわざ言葉にして言いふらす人は、嫌がらせをしやすいタイプです。普段から悪口を言うことで自分の価値を高めようとしていて、他人を傷つけることに対してあまり抵抗を感じなくなっています。

そのため、罪悪感を抱かずに嫌がらせをする場合が多く、自分がどれだけ相手を傷つけているのかを想像できません。放っておくと嫌がらせが悪化しやすいタイプといえます。

5.自己顕示欲が強い

自己顕示欲が強い人は、嫌がらせを通じて自分の存在に注目を集めようとします。「自分を見てほしい」という欲求が強く、注目してもらえるのであれば嫌がらせの主犯になることも厭いません。自分の力を誇示するために嫌がらせを行いやすいタイプでもあります。

このタイプの人は、自己顕示欲が満たせるのであれば嫌がらせ以外の手段でも構わないと思っています。そのため、自分が輝ける居場所ができた途端に嫌がらせがパタリとやむこともあるでしょう。とくにビジネス面で高い評価を得られると、より注目を浴びるために自分の能力アップに尽力する傾向にあります。

6.嫌がらせによる成功体験を得たことがある

過去に嫌がらせをすることによって成功体験を得たことがある人は、環境が変わっても嫌がらせのターゲットを見つけます。例えば嫌がらせをして嫌いな人を排除できたり、ライバルを蹴落とせたりなどが挙げられるでしょう。

嫌がらせによって成功体験を得た人は、嫌がらせ以外で自分の利益になる方法を探しづらい傾向にあります。過去の成功体験によって他の可能性を探すことをやめるのは、嫌がらせに限らずよくある話です。嫌がらせにより自分が不利益を被るまで、誤った方法に気付けずに周りを傷付けることになります。

7.今の人生に満足できていない

嫌がらせを行うのは、今の自分の人生に満足できていない人です。人生に納得感を持って生活している人は精神的に安定しており、他人に優しさを与えられる心の余裕を持っています。「自分の人生はこんな筈じゃない」という気持ちがあるからこそ、他者に嫌がらせをすることでフラストレーションを発散しているのです。

相手も心を持っている人間だということを意識できておらず、自分のストレスの捌け口として利用しています。自分以外の人間が幸せになることが許せず、周りによいことが起こっても素直に祝福することができません。

嫌がらせをする相手が自分に歯向かおうとすると感情的になり、どんな手を使ってでも屈服させようと試みます。自分より下の人間が存在していないと、自分らしく振る舞うことができません。

8.自分に自信がない

自分に自信がない人は、本当の自分を見られることを恐れます。嫌がらせをして「自分は相手より強いのだ」と周りにアピールし、自分自身にも言い聞かせることでプライドを保ち、自分に自信を付けようとしています。

自信がないと、自分の考えを相手に伝えることに恐怖心を抱くものです。「認められなかったらどうしよう、馬鹿にされたらどうしよう」と内心では脅えています。

しかし嫌がらせでは、明確に上下関係を提示することが可能です。自分に自信がないからこそ、自分のほうが上であると自覚できる行為を通して、自我を保とうとしています。

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フリーランスwebライター/ボーカリスト。パニック障害やうつ病を患った経験を活かし、悩みを抱える方の心を暖められる記事をお届けします。得意分野はメンタル/恋愛/ペット。月と星と花と猫が好き。

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