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人と話すとき、人前に出たとき、緊張してしまう…
人前で話すときに緊張をするのは自然な反応です。大勢の前でも1人でいるときと同じようにリラックスできている人は珍しく、多くの人は心をコントロールすることで緊張と上手に付きあっています。
今回は、人と話すときや人前に出たときに緊張してしまう理由や、緊張への対処法をご紹介します。緊張を味方にするためには、不安や恐怖の原因を理解することが大切です。緊張に悩まされている人はぜひ参考にしてください。
緊張しない人になりたい…!
適度な緊張感はモチベーションを高めてくれますが、緊張を感じすぎると本来の自分の能力を発揮できません。人前で話すときにもパニックになって内容を上手に伝えられなかったり、言葉を噛んでしまったり。「あんなに練習したのに……」と後から自己嫌悪を抱いてしまうこともあります。
緊張で気疲れをしないためには、心のコントロールが必要です。自分を客観的に見直して緊張の原因を把握し、緊張を味方につけましょう。緊張をしている自分もリラックスしている自分も、同じ「自分」です。心のコントロールができるようになれば、いつでもベストなパフォーマンスを発揮できるでしょう。
いつも緊張してしまう理由とは?
周りの人が緊張を上手にコントロールできるシーンでも極度に緊張してしまったり、緊張しないように練習をしてもなかなか慣れなかったり。日頃から緊張に悩まされている人は、まずは緊張の原因を振りかえってみましょう。
ここでは、いつも緊張してしまう理由として挙げられるものを4つご紹介します。緊張の原因を客観的に理解することで、より効果的な改善方法を見つけるヒントに繋がります。心理を深堀りし、解決方法を探してみましょう。
1.人の目が気になりすぎてしまう
人からどう見られているかを気にしてばかりの人は、いつも緊張してしまいがちです。人前で恥ずかしい思いをしたくない・笑われるのが怖いという気持ちが強い傾向にあります。
自分が「こうしたい」と思う気持ちよりも、人から「こう見られたい」という気持ちが強く、本来の自分をありのままに表現することが苦手です。理想の「なりたい自分」を演じることが多く、本当の自分がバレてしまわないか緊張しています。
2.過去に緊張しすぎて失敗したことがある
過去に緊張が原因で失敗したことがある人は、現在も緊張しやすい傾向です。失敗を恐れていて「緊張しないようにしなきゃ」と思いすぎ、余計に緊張をしてしまいます。
自分を必死にコントロールしようとするほど、心の状態を意識しすぎて心身のバランスが崩れがちです。基本的に自分に自信がなく「失敗も成功のために必要な要素だ」と割りきることができません。絶対に成功しなくては、と自分を追いつめるタイプです。
3.自己防衛してしまう
緊張は、自己防衛の反応のひとつともいわれています。未知のものへの不安や恐怖に対抗するために、脳が体を緊張させて警戒心を抱かせようとするのです。そのため、臆病な性格や慎重な性格の人は緊張しやすいといえます。
また「緊張しているだろうな」と思われると、余計に緊張してしまうもの。臆病・慎重な人は「未来や人の気持ちを想像する力」に優れているため、必要以上に相手の心理を想像してしまい緊張しやすくなります。
参考:NHKテキストView「「あがり症」の正体とは?克服するための5箇条」
4.精神疾患の可能性も…
人前や重大なシーンで緊張をすることは誰にでもあります。しかし緊張状態が持続することで社会生活に支障が起きる場合、精神疾患の可能性も。不安や心配が高まり心身に不快な症状が出ているときには不安障害を発症しているかもしれません。
不安障害と診断された際は、薬物療法とカウンセリングを中心に治療を行います。専門医と心理士と協力をしつつ、緊張の原因に少しずつ慣れながら心と体をリラックスさせる認知行動療法も用いられます。
参考:厚生労働省「不安障害」