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上司に正論で追い詰められた…
近年では、さまざまなハラスメントが存在しています。無意識のうちにハラスメントの加害者になってしまうこともあれば、すでにハラスメントの被害者であることに気づけないケースもあるでしょう。
ハラスメントには多くの種類がありますが「ロジハラ(ロジックハラスメント)」はご存じでしょうか。気の弱い人や気持ちを言葉にすることが苦手な人は、ロジハラの被害者になりやすい傾向があります。
今回は、ロジハラの意味やロジハラを行う人の特徴、ロジハラへの対処法などをご紹介します。「正論をいわれて傷ついているけれど、相手は間違っていないから……」と我慢する必要はありません。適切な対処法を学び、過ごしやすい職場づくりを目指しましょう。
ロジハラ(ロジックハラスメント)とは?
ロジハラとは「ロジックハラスメント」の略称で、ハラスメントの種類のひとつです。ロジハラは「正論を突きつけて相手を追いつめる行為」を指し、相手の正論によって被害者が「精神的に傷つけられている・ストレスを感じている」と思ったときに成立します。
ビジネスにおいて、論理的思考力と正論を発する力は重要です。作業効率を考えたときに、感情的な理由で判断するよりも生産性を優先したほうが利益を生むシーンも多いでしょう。
しかし、人間には心があります。正論ばかりを突きつけられると心理的に圧迫され、仕事に支障が生じてしまうこともあります。ロジハラが原因で能力を発揮できず、組織として成果を上げにくくなることも。いわれた当事者が我慢をすれば済む問題ではないのです。
ロジハラする上司・正論で追いつめる人の心理・特徴
ロジハラする上司や正論で追いつめてくる人は、一見すると嫌がらせ・ハラスメントだとわかっている上で行っているように見えるかもしれません。しかし実際は悪意があるとは限らず、性格や思い込みが原因で、無意識のうちにロジハラをしてしまっている可能性があります。
ここでは、ロジハラする上司・正論で追いつめる人の心理や特徴をご紹介します。ロジハラを受けている人が最善の対処法を考えるためにも、まずは相手の特徴を理解してみましょう。
1.人の上に立ちたいというプライド
ロジハラをする人は、人の上に立ちたいというプライドが強い傾向にあります。相手を言葉で説きふせて「勝った」と感じたいのです。普通の会話やディスカッションも「勝負」と考えてしまうタイプです。
プライドが高いため、誰かに負けたり屈したりすることが我慢なりません。常に強者でいたいと思っていて、周囲からも「あの人はすごい」「あの人には敵わない」と思われていたいと感じています。周りからのイメージも大切にしています。
2.自分が一番正しいと思ってしまっている
ロジハラをする人は、自分が一番正しいと思ってしまっている傾向です。ロジハラ加害者の発言内容は、一見するとモラルや常識などに基づいています。つまり「見方によっては正解」となる内容ばかりなのです。
そのため「自分が間違っているかもしれない」とは気づきづらく「自分こそが正義。反論してくる人は間違っている」と思い込みます。正義か悪かにとらわれがちで、物事の白黒を付けようとするあまり不必要なトラブルを生んでしまうことも。
3.相手を思いやることが苦手・相手の気持ちを想像できない
ロジハラをする人は、相手を思いやることが苦手です。共感性が低く、他人の気持ちを想像できない傾向があります。「自分の言葉で相手はどう感じるか・どんな感情を持つか」まで想像できず、言葉のみのコミュニケーションにとらわれて「心での対話」ができません。
そもそものコミュニケーション能力が不足しているため、空気を読むことも苦手です。相手がいわれて喜ぶ言葉や嫌がる言葉が理解できず、無意識のうちに他人を傷つけてしまうことも。結果的にコミュニティから孤立してしまうケースもあります。