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仕事でうまくコミュニケーションが取れない…
「口下手なタイプではないのに、なぜか周りから避けられてしまう」「自分から人に話しかけられなくて、職場で仲がいい人を作れない」。そんな悩みを持っている人は少なくはありません。
コミュニケーションに正解はありません。だからこそ「目の前の相手にとって最善なコミュニケーションを取る」には知識や訓練が必要です。そして、コミュニケーション能力は少しのコツさえ掴めば誰でも向上させることができます。
今回は、仕事でうまくコミュニケーションが取れない原因や、上手なコミュニケーションのコツなどをご紹介します。社内でのコミュニケーションや人間関係に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。
コミュニケーションの大切さ・重要性とは?
仕事・職場において、円滑なコミュニケーションは非常に重要です。以下に、円滑なコミュニケーションが取れないことにより起こり得るトラブルの一例をご紹介します。
- 話の内容を誤解されて悪い印象を与えてしまう
- 業務内容を間違えて伝えてしまう
- 「話しづらい人」と思われて孤立してしまう
- 会社の集まりに誘われなくなる
- 自分の知らない間にネガティブなイメージを持たれてしまう
- 無意識のうちに相手を傷つけてしまう
人間関係においても業務においても、相手と正しくコミュニケーションを取れることは「社会人として必要なスキル」といえます。相手を尊重した会話ができない場合、どれほど仕事ができる人でも周囲からは避けられ、孤立してしまうでしょう。
コミュニケーションがうまくいかない原因
コミュニケーションが苦手になってしまう原因は、性格や育った環境などさまざまな要素が関係しています。当人は一生懸命努力をしていても、なぜか相手を怒らせてしまうこともあるでしょう。
コミュニケーション能力を改善するためには「なぜうまくいかないのか」を客観的に知る必要があります。ここでは、コミュニケーションがうまくいかない原因として挙げられるものを5つご紹介します。過去の会話を思いだしながら、自分を冷静に見つめなおしてみましょう。
1.相手の気持ちを理解できていない・相手目線に立っていない
相手の気持ちが理解できていない人は、コミュニケーションがうまく取れません。自分の言いたいこと・伝えたいことばかりを主張して、内容を受けとった相手がどう思うのかまでを想像できていないのです。
相手の目線に立てない人は「自分が話していて気持ちいいか」ばかりを考えているため、心地よい会話が成りたちません。自分は楽しいと思えるかもしれませんが、相手にとってはつまらなく苦痛な時間となってしまいます。
2.価値観が合わない・歩みよりが足りていない
人と人はあくまで他人同士のため、価値観が合うとは限りません。違った価値観同士がコミュニケーションを取るため、ある程度は歩みよりが必要です。しかしコミュニケーションが苦手な人は、相手の価値観に歩みよる姿勢が足りていません。
自分の中の正義や美学にそぐわない意見は「理解できない」「おかしい」「間違っている」と非難しがちです。「人にはそれぞれ正義や価値観がある」という当たり前のことに気づけず、相手の思想や人格を尊重する気持ちが不足しています。
3.自分の話ばかりになってしまっている
自分のしたい話ばかりをする人は、周りから避けられる傾向にあります。とはいえ、誰にとっても「自分の話をしている時間」は基本的に楽しいものであるため、相手が嫌がっていることに気づきにくいものです。
自分の話と同じくらい相手の話を聞けていればいいのですが、自己主張が強すぎる人は相手の話をさえぎってでも自分の話をしてしまいます。相手は愛想笑いをしながら相槌を打ってくれているかもしれませんが、内心では「自分勝手な人だな」と思われている場合もあるでしょう。
4.労働環境に問題がある
仕事内容や職場によっては、労働環境自体がコミュニケーションに適していない可能性もあります。たとえばテレワークばかりだと雑談をする時間も少ないですし、上司の目が厳しい職場では仕事以外のコミュニケーションをすると怒られてしまう場合もあるでしょう。
また忙しい部署と余裕のある部署が混在している職場では、余裕のある部署が雑談をしていると、忙しい部署の人に嫌味を言われてしまう可能性も。コミュニケーションが取りづらい職場では、自然と会話も減ってしまいます。
5.否定的なコミュニケーションになっている
コミュニケーションがうまく取れない理由は、会話の内容が否定的だからかもしれません。相手が何を言っても「それはどうかな」「あなたが間違ってるんじゃない?」など否定的な返事ばかりしていると、相手は嫌な気持ちになってしまいます。
一見すると会話自体はできているかもしれませんが、実際は相手を不快にさせているだけの可能性があります。「仲良く話せている」と思っているのは自分だけで、気づいたときには周りに人が近よらなくなっていた、というケースもあるでしょう。
仕事で活きるコミュニケーションの方法
円滑なコミュニケーションが取れるようになると業務上での会話のやり取りが減り、最小限のコストで内容を正しく伝えることができます。また自分も相手も気持ちよく話せるようになり、お互いにポジティブな気持ちを与えあえる関係性を築けるでしょう。
ここでは、仕事で活きるコミュニケーションの方法を6つご紹介します。ほんの少し会話のコツを掴むだけで、今以上に心地よい関係性を築けます。無理のない範囲で、今日からでもぜひ取り入れてくださいね。
1.相手の話を聞くようにする
健全なコミュニケーションを取るためには、まずは「相手の話をよく聞くこと」から始めましょう。相手からしても、自分の話をしっかりと聞いてくれる相手は信用しやすく、心を開こうと思えます。
自分の話をしたい気持ちをぐっと堪え、まずは相手の話を聞いて広げましょう。会話の中で質問をしたり「それって〇〇ってこと?」と確認したりすることで、相手は「ちゃんと聞いてくれているんだな」と思ってくれます。
2.相手目線に立って話す
自分の意見を主張することは大切ですが、相手の目線に立って話すことも同じように大切です。モラルや良識に沿った意見よりも、相手の感情や立場に寄りそった意見のほうが求められるケースも多いものです。
特に女性は理論よりも感情をシェアしたいと思う傾向が強いため、女性相手の場合は「それはうれしいね!」「つらかったね……」のように気持ちを汲んだコミュニケーションを心がけましょう。
3.自己開示して柔らかい空気を作る
相手を知るためにはまずは会話のきっかけを掴むことが大切ですが、表面的なコミュニケーションだけではビジネスライクな関係から先には進めません。自分から自己開示をすることで空気が柔らかくなり、本音を話しやすい雰囲気を作ることができます。
仕事の話題だけではなく、プライベートの話も混ぜることで「私はあなたのことを信頼していますよ」というサインになります。まずは出身地や休日の過ごし方など軽い話題から始め、相手の心を開いていきましょう。
4.褒めるコミュニケーションを心がける
コミュニケーションにおいて、褒められることが嫌いな人は基本的にはいません。相手の素敵なところや長所を見つけ、積極的に褒めるようにしましょう。ただし、褒めすぎるとわざとらしくなってしまうため節度を守ることも大切です。
褒めるときには「今日付けているネックレス、〇〇さんの△△なイメージに合っていてとても素敵ですね」のように具体性を持った言い方を心がけましょう。発言内容に信ぴょう性が増し、気持ちよく受けいれてもらいやすくなります。
5.常に感謝を言葉にする
上手なコミュニケーションを取るためには、相手にとって誠実な対応をすることが大切です。特に、感謝を述べる「ありがとう」はいつでも素直に言えるように心がけるべきでしょう。
落としたものを拾ってくれたとき、サポートをしてくれたとき、質問に答えてくれたとき。どんなときでも「ありがとう」を伝え、相手が自分のために使ってくれた労力を尊重しましょう。「今、ありがとうを言うべきか?」と迷ったら、タイミングを逃す前に言う癖を付けてくださいね。
6.メンバーの性格や仕事へのモチベーションを把握しておく
人の性格は千差万別です。会社に100人従業員がいたら、100種類の性格があります。自分にとっていいと思えるコミュニケーション方法でも、相手にとっては適切ではない可能性があります。
ベストに近いコミュニケーションを取るためにも、少なくともよく関わるチームのメンバーや同じ部署の同僚たちの性格は把握しておきましょう。また相手の仕事へのモチベーションも把握しておくと会話の内容を器用に切りかえやすくなります。
円滑なコミュニケーションでストレスを減らそう!
今回は、コミュニケーションがうまく取れない原因や円滑なコミュニケーションのコツをご紹介しました。自分が伝えたい内容が誤解されてしまうと、お互いにつらい気持ちになります。コミュニケーションの上達は自分のためだけではなく、相手に幸福を分けあたえるためでもあるのです。
円滑なコミュニケーションが取れるように、無理のない範囲で練習をしてみましょう。まずは笑顔での挨拶と「ありがとう」「ごめんなさい」を言い忘れないことが大切です。
話す相手によってベストなコミュニケーション方法は変わります。違う価値観を持つ相手への尊重の気持ちを忘れず、勇気を出して自分から話しかけてみましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。