この記事を監修してくれたのは・・・
目次
人間関係に疲れた…周りとの関係をリセットしたい…
私たちの生活は、さまざまな人間関係の上で成りたっています。家族や友達、恋人などの身近な関係性や、職場や学校などの特定のコミュニティ内での関係性など、多くの人たちと支えあい影響をしあいながら生活をしています。
しかし、ときには人間関係そのものに疲れやストレスを感じてしまい、「すべての人間関係をリセットしたい」と思ってしまうこともあるでしょう。定期的に人間関係を手放したいと思う状態は、人間関係リセット症候群と呼ばれます。
今回は、人間関係リセット症候群の原因や対処法、実際に人間関係をリセットするための方法などをご紹介します。衝動的に行動をする前に、まずは自分の心の状態を冷静に分析することが大切です。
人間関係リセット症候群とは?
人間関係リセット症候群は、正式に病気として認められているものではありません。名前の通り「定期的に周囲の人間関係をリセットしたい」と思ったり、実際に実行したりしてしまう性質・思考パターンに名付けられたものです。
人間関係リセット症候群は性別・年齢・立場にかかわらず現れる可能性があり、原因を解決せずに放置しておくと人間関係の希薄さや孤独を助長させる場合があります。特に、相手と深い関係性を作れないことでストレスや寂しさに悩まされてしまうでしょう。
実際の行動では、スマートフォンの連絡先をすべて消したり、友達のSNSアカウントをブロックしたり、いきなり音信不通になったりなどが代表的です。周囲は突然のことに戸惑い心配しますが、肝心の本人と連絡が付かないため振りまわしてしまいます。
人間関係リセット症候群になる原因
ここでは、人間関係リセット症候群になる原因として挙げられるものを5つご紹介します。人間関係をリセットすることで後悔や孤独を感じている場合は、今の自分を変える必要があるでしょう。自己改善のためにも原因と向きあい、心を理解することが大切です。
1.人間関係に疲れた
現在の人間関係に疲れを感じている人は、人間関係リセット症候群になりやすい傾向にあります。人間関係は良いことばかりではありません。相手に嫌われないように演技や愛想笑いをしたり、本音を言えなかったりすることもあるでしょう。
コミュニティの中で孤立したときのリスクを考え、好きでもない人に無理をして合わせていることも。良好な人間関係で受けられるメリットよりもストレスが上回り、「すべてを投げだしてしまいたい」と望みます。
2.ストレスがたまって冷静さを失っている
私たちは、人間関係以外でも様々なストレスを抱えています。仕事や学業、健康、お金など、ストレスになる要素を上げたらきりがありません。あまりにも多くのストレスを抱えすぎると冷静さがなくなり、自暴自棄な行動を取ってしまう可能性があります。
ストレスで感情的になった結果の行動が、人間関係のリセットです。「人間関係を含むライフスタイルを手放せば、現状のストレスから解放されるのでは」という気持ちになり、後先を考えない行動を選んでしまいます。
また、以下の記事ではストレスが限界のときのサインをご紹介しています。人間関係リセット症候群以外の心のSOSサインにも気づき、自分をいたわってあげてくださいね。
3.罪悪感ややましさを抱えている
周りには言いづらいやましい行為をしている人や、罪悪感を抱えながら人付き合いをしている人は、人間関係リセット症候群に陥りやすい傾向にあります。人間関係をリセットすることで、自分の中に生じるネガティブな感情から解放されたいのです。
特に悪口や陰口など、明確に自分に非があるような行為をしている場合は「いつかバレてしまうのではないか」と不安を感じたり、「実は既にバレていて、知らないのは私だけなのではないだろうか」と疑心暗鬼の状態になってしまったりなどが挙げられます。
4.今のコミュニティから離れたい
現在所属しているコミュニティ自体に愛着がなく、将来的には離れたいと思っている人は人間関係をリセットしがちです。周囲を取りまく人たちを大切だと思っておらず、相手からも自分がどう思われてもいいと感じていることも。
また周囲の人たち自体に嫌悪感はなくても、会社や組織という枠組みから抜けだしたいと思っているパターンもあります。現状に満足しておらず、より幸福度の高い生活を手に入れたいと思っているタイプです。
5.人間不信になっている
信頼していた人に裏切られたり嘘をつかれたりなどで人間不信に陥っている人は、人間関係をリセットしたいと思う傾向にあるでしょう。人と関わることでまた傷ついてしまう可能性があるなら、ショックを受ける前に自分から手放したいと思っています。
また不信感を抱いたまま人付き合いを続けるのはストレスがたまるものです。「精神的に楽になるためにはストレスの原因から離れるべき」と考えたときに、人間関係そのものから距離を取りたいと思うのは理にかなっているといえるでしょう。