「精神的につらいから会社を休みたいけれど、言い出しづらい……」
このような悩みを抱いた経験はありませんか?実は、多くの人が「体の不調で会社を休むことはあっても、心の疲れが理由では休みを取りづらい」と感じています。
今回は、メンタルヘルス・ウェルビーイングに特化したwebメディアmentally.jpにて、200人の男女を対象に“休むことに対する抵抗感”についてのアンケートを行いました。
基本情報
アンケート回答者の性別は、「男性」が25%、「女性」が74%、「回答しない」が1%でした。年齢層は31〜40歳が36.5%と最も多く、ついで26〜30歳が30%、20〜25歳が16%、41歳以上が17.5%。
回答者の職業は32.7%が「会社員」、21.8%が「経営者・役員」、10.9%が「フリーランス」、「その他」が34.5%で構成されています。
※アンケートはインターネットリサーチにより、mentally編集部が質問。調査回収人数は200名(未回答含む)です。
大多数が「休みたい・立ち止まりたい」と思った経験を持つ
最初の質問は「人生(仕事や家庭など)において、休みたい・立ち止まりたいと思ったことはありますか?」。これに対し、全体の94%が「ある」と回答しました。非常に多くの人が人生においてさまざまな悩みを感じ、休息を求めていることがわかります。
休みたい・立ち止まりたいと思った原因は心身の不調
「人生(仕事や家庭など)において、休みたい・立ち止まりたいと思ったことはありますか?」との質問に対し、「ある」と回答した94%の人に「休みたい・立ち止まりたい」と思った原因について聞きました。
調査の結果、「メンタルに不調を感じている(62.2%)」「激務で心身ともに疲労を感じている(60%)」と、多くは心身の不調・疲労が原因になっているようです。
ついで「人間関係に悩みを抱えている(30%)」との回答もあり、生活や仕事においての人間関係が立ち止まりたい・休みたいと思うことへ影響していることがわかりました。
また、「その他」の回答では、以下のような意見が見られました。
- 将来が不安で思考停止する(女性/30代後半)
- 仕事が嫌い(男性/50代)
- これからのキャリアについて考えたい(女性/20代前半)
- 人生へのリセット願望(男性/20代後半)
- 仕事ばかりの日々に新しい刺激を取り入れたい(女性/30代前半)
- 時間に縛られず、趣味や勉強に打ち込みたい(男性/20代後半)
- 異なる業種を経験したい(女性/30代後半) など
将来への漠然とした不安や、現状の具体的な悩みなど、「休みたい」と思う理由は人によって異なるようです。
全体の81%が「休むこと」に抵抗を持っていると回答
心身の健康のためには休息が必要ですが、「休もう」「少し立ち止まってみよう」と行動するには勇気が必要ではないでしょうか。
「人生において、休むこと・立ち止まることに抵抗はありますか?」との質問に対し、「ある」と回答したのは81% 、「ない」と回答したのは19%でした。
「人生(仕事や家庭など)において、休みたい・立ち止まりたいと思ったことはありますか?」との質問に対し、「はい」と回答した人が94%を占めることを踏まえると、休みたいと感じてもなかなか行動に移せない人が多いことがわかります。
休むことへの抵抗感の背景には「金銭的不安」があるとの結果に…
「人生において、休むこと・立ち止まることに抵抗はありますか?」との質問に「ある」と回答した81% の人に、休むことに抵抗感を持つ原因を質問しました。
回答の中で最も多かった理由は「金銭的不安(65.2%)」です。さらに、仕事に関する不安も多く、「復帰が怖い(41.5%)」「周囲に遅れを取りたくない(34.1%)」「休むと仕事が増えてしまう(31.7%)」などの回答が見られました。
また、「迷惑をかけたくない(54.3%)」「自分の代わりがいない(26.8%)」と周囲の人への影響に不安を抱える回答や、「元々の性格的問題(49.4%)」が原因だと感じている人もいるようです。
休職を含め、中期・長期休暇を取った理由はメンタル不調が多い
実際に休んだ経験がある人に「休職を含め、中期休暇・長期休暇を取った理由はなんですか?」と質問をしたところ、102件の回答が集まりました。
調査の結果、「精神疾患などメンタル不調(59.8%)」「職場の人間関係によるメンタル不調(32.4%)」「パワハラによるメンタル不調(19.8%)」など、メンタル不調によるものが多いことがわかりました。また、「激務・長時間労働による疲労(43.1%)」との回答も見られます。
「寝る」「リフレッシュをする」など休暇の過ごし方は十人十色
さらに「休職を含め、中期休暇・長期休暇中の過ごし方を教えてください」との質問に対し、90件の回答を回収。
- 寝る
- ひたすら寝て起きたら運動する
- 映画館に通う
- 職場復帰リワークに通う
- 家事と親の介護
- 部屋を片付ける
- 実家に帰る
- 小説を読む、アニメを見る
- お笑い番組を観る
- 毎日散歩をする、ある程度回復したら資格勉強
- 旅行をする
- 仕事では関わらない人と会う など
休職を含めた中期休暇・長期休暇中の過ごし方は、「職場復帰リワークに通う」といった休暇の原因へ向き合う内容や、「寝る」「実家に帰ってリフレッシュをする」「趣味に時間を使う」など休息やリフレッシュに関する内容など、人それぞれ異なることがわかりました。
日本にはたくさんの支援制度があることを知っていますか?
今回のアンケートを通して、現在、休むことや休職することに抵抗を感じている人の多くが、金銭的な不安を抱えているとわかりました。
日本には、「金銭の支給や自己負担の軽減による金銭的支援制度」「リワークや就労移行支援のような仕事に復帰するための支援制度」「子ども家庭支援センターや地域包括支援センターのような多面的な支えになる制度」など、休むべき人が休めるようにするための、さまざまな支援制度があります。
【金銭的な支援制度】
- 傷病手当
- 自立支援医療制度
- 高額療養費制度
- 医療費控除
- 障害者手帳
- 障害年金
- 都道府県の心身障害者医療費助成制度
- 特別障害者手当
- 児童扶養手当
- 生活保護
- 生活福祉資金の特例貸付
【仕事に復帰するための支援制度】
- リワーク
- 就労移行支援
【多面的な支えになる制度】
- 子ども家庭支援センター
- 地域包括支援センター など
そこで、Webメディア「mentally.jp」では、休職したり長期休暇を取る際に活用できる「日本のメンタルヘルス支援制度」についての特集を企画しました。次回以降の記事で各制度について詳しく紹介していきますので、ぜひご期待ください!
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