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仕事はスキルだけじゃない、マインドも重要!
ビジネスを成功させるために、最も重要なものはスキルだと考える人が多いでしょう。
ライティングやマーケティング、マネジメントなどのスキルを身につければ仕事に生かせます。時間をかけ知識を身につけ、努力を続けることで仕事の成果が伸びていくのです。一般的に、目標を立てたり努力をする過程を考えたり、自分に足りないスキルを補うことがビジネスの成功に直結すると思いますよね。
しかし、スキルだけがビジネスの成功に必要なわけではありません。やみくもにスキルを身につけようとしたり、成果を求めたりした結果、失敗してしまうケースもあります。
心理学や経済学の研究では、ビジネスの成功にはマインドセットが多大な影響を及ぼすことが分かりました。
出典:SFA JOURNAL マインドセットって?固定された思考パターン
マインドセットの意味とは?
私たちはマインドセットと呼ばれる、さまざまな思考や先入観を持っています。性格や遺伝による先天性のもの、経験や学びによる後天性のものがあり、意思決定に強く影響を及ぼしているのです。
心理学では、成長マインドセットと硬直マインドセットの2種類があるといわれています。
成長マインドセットとは、物事を前向きに考える思考です。頑張れば報われる、失敗は成功の元。つらいことにも前向きに考えられる人は、成長マインドセットの傾向が強いといえるでしょう。
硬直マインドセットとは、物事に否定的になるネガティブな思考です。努力しても無理、失敗が怖い。自分の能力を過小評価してしまい、否定的に考えてしまう人は、硬直マインドセットの傾向が強いでしょう。
出典:HR NOTE マインドセットとは?目的や種類、実践的な研修方法もご紹介
1.個人に使えるマインドセット
新しいことや苦手なことにチャレンジするときも、自分がどのようなマインドセットを持つかで過程や結果は大きく変わります。
新しい挑戦や苦手なことに取り組むときは、硬直マインドセットが強くなってしまいがちです。チャレンジする前から諦めてしまい、チャンスを逃してしまいます。
しかし、成長マインドセットを持っていれば、高いモチベーションを維持しながら努力できます。困難な出来事があったとしても、成長する糧になると考えられるのです。
2.組織に使えるマインドセット
マインドセットは個人の思考だけでなく、組織でも応用できます。企業理念やビジョンを掲げている組織が多いのは、マインドセットが業績に影響するからです。
社会貢献をうたっていれば、組織のメンバーが社会の一員として誇りを持って働けます。売り上げが一番の目標なら、利益獲得のための行動を優先しやすくなります。
組織レベルのマインドセットを掲げることで、所属している人全体の思考や行動にも影響を与えられるのです。
人のマインドを形成する3つの要素
私たちのマインドセットは先入観、経験、価値観の3つの要素で構成されています。
性格や性質のような生まれながらのものや人間関係、過ごしてきた環境によって培われます。同じ家族や趣味の合う友人、職場の同僚から影響を受けることで形成されていくものです。同じものを見ていても見方が違うのは、マインドセットによるものです。
ここでは3つの要素について、それぞれ詳しく説明します。
1.先入観
先入観とは誰もが持っており、性格や教育、環境によって形成される固定的な概念や思い込みのことです。心理学では「バイアス」といいます。
たとえば、英語が話せれば、頭もよく仕事ができると思われやすいです。サプリメントは絶対に健康によいと思い込むこともあるでしょう。先入観は他人の性格や行動を判断したり、物事を分析する材料になるのです。判断と分析が正しい時もあれば間違っている時もあります。
間違った先入観のせいで、失敗したりチャンスを逃したりしても無意識なので、自分で気づかないことが多い要素でもあります。
2.経験
経験は人生での中で、見たり聞いたり行動したりした結果として身についていきます。
文字を読めるのも経験を積んだから。人間関係から得られる信頼や友情があるのも、さまざまな人と出会い、考えたり行動したりした経験があるからです。
努力して結果が出た経験が多い人は、努力は報われると考えます。しかし、報われない経験が多い人は、努力することに消極的になってしまいます。
3.価値観
価値観を大切に生きることで幸福感を高められます。また、価値観が似た人との関係性は長続きしやすいです。
人間関係を大切にしたい。やりがいのある仕事をしたい。お金をたくさん稼ぎたい。同じ職場で働いていても、目標は人それぞれ違います。同じ趣味を持っていても、満たしたい感情は異なります。人生で大切にしたい考えや手に入れたい欲望など、人間の行動指針の軸となるものが価値観なのです。