イライラしやすくなった原因とは?イライラしたときに試したい5つの方法

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最近イライラしやすくなった…感情を抑える方法が知りたい…

「最近、小さなことでも気になるようになった」「周りに必要以上にキツく当たってしまう……」そんな悩みを抱えていはいませんか?どんなに心が穏やかな人でも、日常の中で感じるイライラをゼロにすることは難しいものです。

悩みやストレスが重なったり、体調が悪かったり。イライラしやすくなる原因は、人によってさまざまですよね。大切なのはイライラしている自分を否定することではなく、イライラの原因と感情のコントロール方法を知ることです。

今回は、イライラしやすくなった原因やネガティブな気持ちへの対処法をご紹介します。八つ当たりをしてしまうとつい自己嫌悪に陥ってしまいますが、今からでも始められる改善方法は必ずあります。自分を客観的に理解した上で、少しずつ自分らしさを取り戻していきましょう。

イライラしやすくなった原因は?

イライラを感じたらまずは立ち止まり、なぜ今の自分は心の余裕を失ってしまっているのかを考えることから始めます。心に余裕がないときには視野も狭まりやすく、表面的な感情に振り回されて根本的な原因を忘れてしまいがちです。

ここでは、イライラしやすくなる原因として考えられるものをご紹介します。不快な感情を払拭するためには、原因となっている物事を解決する必要があります。どのような行動を起こすべきかを整理するためにも、普段の自分を振り返ってみましょう。

1.残業や休日出勤で疲れがたまっている

残業や休日出勤で疲れがたまっていると、心の余裕がなくなりイライラしやすくなってしまいます。他人を思いやるためには、まず自分の心身のコンディションがよいものでなくてはなりません。仕事によるストレスは心も体も疲弊させます。

メンタルが元気なつもりでも、体が十分な静養を取れていないと無自覚のうちに余裕がなくなっているものです。「健全な精神は健全な肉体に宿る」という言葉の通り、ゆとりのある精神のためには体力が充実していなければなりません。

2.一人の時間を十分に過ごせていない

プライベートの時間を十分に過ごせていないと、ストレス発散ができずにストレスを内側に抱え込みがちです。仕事や勉強、家事、育児などの「やらなくてはいけないこと」で疲れ果て、気分転換ができない日々が続いてはいないでしょうか。

「次の休みこそは○○をやろう」と思っていても、日々の疲れが積み重なってチャレンジできないこともあります。同じような毎日の繰り返しの中で疲労だけがたまっていき、息抜きができないまま自分らしさを忘れてしまっている状態です。

3.心配事や悩みを複数抱えている

どんなに幸せそうに生きている人でも、必ず何かしらの悩みを持っているものです。収入や年齢、介護、健康、子育て、人間関係、夫婦仲……私たちは、生活の中でさまざまな悩みを抱えながら、心のバランスを取って生きています。

しかし、重大な悩みが複数重なってしまうと心がキャパシティを超えてしまいます。ストレスやプレッシャーに追い詰められ、心に余裕がなくなりイライラしやすい状態に。人に相談をするのが苦手なタイプの人ほど、感情を発散できずに苦しみがちです。

4.不規則な生活をしている

忙しい毎日を過ごしていると、生活リズムを軽視しがちな傾向にあります。いけないとはわかっていてもつい夜更かしをしてしまったり、コンビニのお弁当やインスタント食品ばかりを食べてしまったり。

もちろん、ときには家事の手を抜くことも大切です。気分転換のために夜更かしをしてしまうこともあるでしょう。しかし連日の不摂生は少しずつ積み重なり、体と心に不調を来します。不規則な生活が当たり前になっている人ほど、イライラしやすくなってしまいます。

5.人間関係のトラブルに巻き込まれている

何歳になってもどんなコミュニティに所属していても、人間関係のトラブルからは逃げられないものです。他者から完全に距離を置かない限りは無関係ではいられません。しかし、完全に他人と関わらずに生きることは困難ですよね。

とくにトラブルの渦中にいたり、不本意な状況で巻きこまれていたりする場合は、感じるストレスも大きいものに。何をしていても頭のどこかで悩みを抱えている状態になってしまい、精神的に余裕がなくなります。

イライラを無理に押さえ込んでも逆効果に…

誰でも、イライラしている自分認めたくないものです。常に心穏やかで、人に優しい自分でいられたらそれに越したことはありません。イライラを周りに悟られて気を使われるのも本意ではありませんよね。

周りに気を使える人は、イライラを隠して平常心な自分をアピールします。しかし、いくら普段通りの自分を作ったからといってイライラがなくなるわけではありません。現実と理想のギャップが開き、今以上に精神的につらい状況になってしまうこともあります。

周りに八つ当たりをするのもいけませんが、自分の心を騙すのはもっといけません。今のつらい状況からできる限り短期間で脱却するためにも、イライラしている自分を認めて前向きに解決方法を模索するべきでしょう。

すぐにイライラしないために取り入れたい考え方

普段はあまりイライラを感じない人が心の余裕を失うと、自分に違和感を抱くものです。精神的につらくなったときの回復方法を知っておくことは大切ですが、日頃から自分を追い詰めない考え方を取り入れることも同じように大切です。

ここでは、すぐにイライラしないために取り入れたい考え方をご紹介します。今までの自分を変える必要はないので、新しい考え方も取り入れる感覚で試してみましょう。さまざまな価値観に触れ、相手のよい部分のみ取り入れる習慣も重要です。

1.価値観や考え方は人それぞれ違う

コミュニティに100人の人がいれば、100通りの考え方があります。見た目や育った環境が違うように、価値観も人それぞれです。だからこそ人は衝突し、すれ違ってしまいます。さまざまな人間が集まる以上、人間関係で摩擦が起こるのは至極当然のことなのです。

自分と相手の意見が違うからといって、落ち込む必要はありません。また「相手を従わせよう」「相手の言う事を大人しく聞いておこう」と思うと、イライラしやすくなります。価値観は人それぞれであるという現実を改めて認識し、お互いの妥協点を見つけつつ尊重し合う意識を持ちましょう。

2.過去と他人は変えられない

人は、他人をコントロールしようとするとイライラしやすくなります。なぜなら、自分以外の存在を完璧にコントロールすることは不可能だからです。自分に従わせようとするほど理想との乖離を感じ、相手への不満もたまっていきます。

同じように、過去を変えることも不可能です。起こってしまったことは変えられず、私たちにできるのは未来を変えることのみ。「過去と他人は変えられない」と気持ちを割り切れれば、不必要なエネルギーを使わずにイライラがたまりづらくなるでしょう。

3.自然に湧き上がった感情は否定せずに受け入れる

不必要な苦しみを背負わずに済むヒントは、自分の中に湧き上がった感情を否定しないことです。人は生きている限り、さまざまな感情と向き合わなくてはなりません。ポジティブなものだけではなく、目を背けたくなる嫌な感情もあるでしょう。

怒りや悲しみ、寂しさ、嫉妬、憎しみ、劣等感、悔しさ、情けなさ……。思わず否定したくなるネガティブな感情をコントロールするコツは、受け入れること。「自分は今、憎しみを感じている」「○○に不快感を抱いている」などの気持ちを認め、なぜそのような感情を抱いているのかを分析してみましょう。

感情は自分の意思とは無関係に、自然に生まれるものです。その感情を否定する行為は、自分自身を否定するのと同じことなのです。自分の最たる理解者は自分。明るい未来につなげるためにも、現在の感情を許して認めてあげてくださいね。

4.気持ちは言葉にしなければ伝わらない

愛情や信頼など、言葉がなくても通じ合う気持ちは尊いものです。しかし、基本的に気持ちは言葉にしなければ伝わらないものと認識しましょう。どんなに信頼している人でも、言葉がひとつ足りないだけで大きな誤解を生じさせてしまうかもしれません。職場の相手だけではなく、家族や恋人、親友間でも同じことです。

とくにコミュニケーションの基本となる「ありがとう」と「ごめんね」は、「言わなくても伝わるだろう」と思わずに毎回しっかりと伝えることを心がけてください。「周りに自分の気持ちを察してほしい」という考え方はやめ、積極的に気持ちを言語化していきましょう。

5.体の健康と心の健康は密接な関係にある

すぐにイライラしやすい人は、自分の体のコンディションを後回しにしがちです。体の健康を損なうと心も引っ張られ、ネガティブな気持ちを抱きやすくなる傾向に。体の健康と心の健康は非常に密接な関係にあります。余裕のあるメンタルを持つために、体をないがしろにしないように努めてください。

まずは普段から規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠時間を確保すること。痛みや違和感は楽観視せず、悪化する前に診察を受けることです。常にベストコンディションでいることは難しくても、完璧な状態を目指す意識は持ち続けましょう。

イライラしたときのストレス解消方法5選

子どもの頃は、ネガティブな感情を抱いても周りの大人がケアしてくれるケースが多かったものです。しかし大人になるにつれ、自分の機嫌は自分で直さなくてはいけなくなります。イライラの解決方法を知っていれば、感情はコントロールしやすくなるでしょう。

ここでは、イライラしたときのストレス解消方法を5つご紹介します。性格が人それぞれであるように、自分に合う解決方法も人によって違います。さまざまな方法を試しながら、自分に合う解消方法を見つけてくださいね。

1.気持ちを言葉にしてしっかりと相手に伝える

イライラした気持ちをため込んでしまう原因として、自分の中だけでストレスを抱えていることが挙げられます。気持ちを言葉にしてしっかりと相手に伝える行為は、それだけでストレス解消になるものです。

直接本人に言うのが難しい場合や気持ちを言葉にするのが苦手な人は、チャットやメールで伝えるのもよいでしょう。また相手に不快感を抱いている場合だけではなく、日頃から感じている感謝の気持ちも改めて言葉にすることで、お互いに優しい気持ちになれます。

2.深呼吸やストレッチで体から心を整える

気持ちの余裕を持つためには、体をリラックスさせることが大切です。なかでも深呼吸やストレッチは、運動経験がない人でもすぐに始められるリラックス方法。職場でイライラしてしまったときは、トイレや屋上など一人になれる場所に行きましょう。

誰の目も気にせず、大きく息を吸って吐くことを繰り返してみてください。悩みや不安自体が消えなくても、感情的な状態はだいぶ落ち着くはずです。問題を解決するためにも、まずは冷静さを取り戻すことから始めてくださいね。

3.趣味の時間や小旅行で現実から離れる

イライラしているときは視野が狭まり、周りが見えなくなりがちです。スッキリとした頭で考えるためにも、趣味の時間や小旅行で現実から離れてみてはいかがでしょうか。日帰りで少し遠い町までおでかけしたり、食べ物を買い込んで一日中家の中で好きなことをして過ごしたり。

何かに没頭していると時間があっという間に過ぎ、気分転換になります。忙しい日々の中では自分が好きなものや大切にしていることも見失ってしまいがちです。「好き」「癒される」「嬉しい」などのポジティブな感情に触れ、自分を取り戻しましょう。

4.信頼できる人を一人でも見つけて本音を聞いてもらう

イライラした気持ちは、一人で抱えていてもつらくなってしまうばかり。たった一人でも構わないので、苦しい気持ちを素直に話せる相手を見つけましょう。その相手には決して本音を偽らず、ありのままに感情を言葉にすることが大切です。

話した結果問題は解決しなかったとしても「自分の苦しみを知ってくれている人がいる」と思えるだけで心が軽くなります。「どうせ解決できないだろう」と最初から諦め、本音を誰にも話せないほうがつらいもの。身近に該当する人物がいなければ、匿名掲示板やSNSを利用するのも手です。

5.インターネットから離れ、心身が穏やかな時間を過ごす

ネガティブな感情を抱いているときにSNSを見ると、周りの輝いている姿が目に入ってしまいがちです。自分と他人を比べて惨めな気持ちになってしまったり、抱える必要のないストレスを感じてしまったり。ストレスから解放されるためには、インターネットから離れてデジタルデトックスをすることも大切です。

ときにはスマートフォンの電源を切り、心身ともに穏やかな時間を過ごしてはいかがでしょうか。写真映えするものではなく自分の好きなものを選び、誰にも見せる必要のない自分らしい時間を送りましょう。

イライラしたときにしてはいけないNG行動

イライラしているときほど、余計な一言を言ってしまったり八つ当たりをしてしまったりしますよね。「どうしてあんなことをしてしまったんだろう……」と後悔しないためにも、心に余裕がないときほど冷静さが必要です。

ここでは、イライラしたときにしてはいけないNG行動をご紹介します。自暴自棄な行動や周りへの気遣いが欠けた行動は、後々の自分の首を絞めてしまいます。周りからの意見にも耳を傾け、取り返しがつかない事態にならないように心がけてくださいね。

1.過食や衝動買いに走る

イライラしているときは、過食や衝動買いなどのアグレッシブな行動によってストレスを発散しがちです。しかし、感情に任せた過食は体に負担がかかるだけではなく、自己嫌悪の原因になってしまいます。

衝動買いも同じく、冷静になったときに後悔してしまいがちです。とくにブランド品を始めとした高級品を衝動買いしてしまう行為は、お金を消費すること自体に快感を抱きやすく危険といえます。本当に必要と感じるもの以外は消費行動を抑えるべきでしょう。

2.原因と向き合わずに放置する

心に余裕がないときにイライラの原因と向き合うことで、さらなるストレスを招いてしまう場合もあります。しかし悩みの原因を放置していてもよい方向には向かいません。自分の心のペースを最大限尊重しつつも、解決に向けて動く気持ちは忘れないようにしてください。

とくに健康面や人間関係のトラブルなど、放置するほどに問題が大きくなっていく場合は、早い段階で手を打っておくのが吉。最終的に対処しなくてはならないのなら、重い腰を上げてでもできるだけ早く行動に起こすほうがストレスも少なくて済みます。

3.人生にかかわる重大な決定をする

ネガティブな感情に支配されているときは、人生にかかわるような大きな決断は決してしてはいけません。例えば転職や退職、引っ越し、結婚、家や車などの大きな買い物が挙げられます。

とくに仕事や職場での人間関係が原因でイライラしている人は、ストレスが限界になると衝動的に退職をしてしまう危険性があるでしょう。本来転職や退職は、辞表提出後の生活を考えながら計画的に行っていくものです。

辞めた瞬間はスッキリできても、後々の生活のことを考えると不安が勝ってしまい、さらなるストレスを誘発する原因に。心に余裕がないときには投げやりな決断はせず、冷静な状態を取り戻してから行動に移していきましょう。

不安な場合は自己判断せずに専門家に相談しよう

気分転換をしたりストレスの原因から距離を置いたりしても精神的なつらさが収まらない場合は、心療内科や精神科で診察やカウンセリングを受けることをおすすめします。もしも病院に行くことに抵抗があれば、まずは電話やチャットでのカウンセリングを受けるのもよいでしょう。

心が疲れているときは、自分のことを客観的に見られないものです。すぐに病院に行くべき状態だったとしても「まだ体は動くから大丈夫」「わざわざ病院に行くほどでもない」「通院していることがバレたら面倒臭い」などのように思ってしまいやすい傾向にあります。

体を壊したら体の病院に行くように、心に違和感を抱いたら心のプロに診てもらうのがベストな対処法といえるでしょう。自分の状態を楽観視せずに危機感を持ち、最大限いたわることを優先してくださいね。

ネガティブな感情は心のサイン。本音に耳を傾けて

今回は、イライラしやすくなる原因や対処法などをご紹介しました。

感情の高ぶりや落ち込み、感受性の変化は心のサインです。自分の中で自然と沸き上がった感情は、今の自分の心の状況を教えてくれています。安定した精神を得るためには本音にしっかりと耳を傾け、いつでも自分の心を尊重する必要があります。

心の状態に違和感を抱いたら、まずは自分を解放してあげる時間を設けてください。気分転換をしても変化が見られなければカウンセリングを視野に入れつつ、判断力が低下する前に適切な休息を取り入れてくださいね。

※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。

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フリーランスwebライター/ボーカリスト。パニック障害やうつ病を患った経験を活かし、悩みを抱える方の心を暖められる記事をお届けします。得意分野はメンタル/恋愛/ペット。月と星と花と猫が好き。

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