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育児ノイローゼがつらくて死にそう…乗り越える方法はある?
妊娠中に思い描いていた、出産後の幸せな毎日。しかし実際に育児が始まると「こんなはずじゃなかった…。」と思ってしまうこともあるでしょう。育児は理想通りに進まないのが当たり前ですが、実際に自分が困難に突き当たると精神的に落ち込んでしまいますよね。
普段なら気にならないことでも、睡眠不足や自己嫌悪で心のバランスが崩れてしまった状態では受け入れられない場合も。愛しい我が子ですらもネガティブな感情の対象になってしまうと、誰に助けを求めればいいのかわからなくなってしまいます。
今回は、育児ノイローゼ・育児うつの原因や対処法をご紹介します。心が限界を迎えてしまう前に、できる限りメンタルをケアしてあげましょう。一人で抱え込まずに周りを頼ることも大切です。育児ノイローゼは、決して甘えではないのです。
育児ノイローゼ・育児うつとは?
ノイローゼにはドイツ語で神経症という意味があります。以前はよく用いられましたが、使用範囲が広いため現在ではあまり使われていません。しかし、育児ノイローゼに代表されるように強いストレスにより心身に不調が現れる様子を示す言葉として現代でも用いられることがあります。
育児ノイローゼは、育児全般におけるストレスが原因となって表れたノイローゼを指します。育児によって不安な気持ちが膨らみ、イライラしやすくなったり無気力になったりなどが代表的な症状です。抑うつ状態も現れやすく、気付かない間に症状が悪化してしまう可能性もあります。
育児ノイローゼは育児うつとも呼ばれ、子どもを産んだお母さんであれば誰でもなりえるものです。うつ病とは直接関係ない症状といわれていますが、ノイローゼが悪化することでうつ病に移行するケースも珍しくありません。
毎日がつらい…育児ノイローゼになる原因
育児ノイローゼは、育児によるストレスから発症します。ストレスを一切感じない育児は、ほぼあり得ないといえるでしょう。つまり、育児ノイローゼはどんなに精神的に強い人でも発症する可能性があります。
ここでは、育児ノイローゼになる原因として挙げられるものをご紹介します。育児において、何にストレスを感じるかは人それぞれです。自分を最も悩ませるものは何かを振り返り、改善のためのヒントにつなげましょう。
1.理想と現実とのギャップを感じる
育児に高い理想を抱いていた人は、現実とのギャップを感じて育児ノイローゼになりやすい傾向にあります。とくに自分自身へのギャップに苦しんでいる人は多いでしょう。出産前は、いつも心に余裕があってニコニコしているお母さんに憧れた人も多いはずです。
しかし実際には余裕がなく、ニコニコどころかいつもイライラしている状態に。髪はバサバサ、肌はガサガサ、ゆっくりお風呂にも入れないような日々……。子どもに優しく接する余裕もなくなり、「こんなママになるはずじゃなかったのに」と落ち込んでしまいます。
2.常に緊張を感じている
育児は毎日がプレッシャーの連続です。自分が目を離したらすぐに命の危機に見舞われるような存在と、24時間一緒に過ごさなくてはなりません。もしも子どもがけがをしたり病気になったりした場合、不可避のシチュエーションだとしても自分を責めてしまう人は多いでしょう。
「絶対に私が守らなくては」「絶対に危険にさらさないようにずっとチェックしていなければ」というプレッシャーは、知らず知らずのうちに自分の心を疲弊させます。子どもの安全を守るのは親の責務だからこそ、常に緊張を感じていなくてはなりません。
3.気分転換の時間が取れない
仕事と違って、育児には基本的に休みがありません。どんなに一人になりたいときでも目を離すわけにはいかず、常に自分よりも子どもを優先する必要があります。最初はモチベーションを高く持ってがんばれたとしても、休みがないのが当たり前の日々を過ごす中でだんだんと余裕がなくなってしまいます。
とくにワンオペでの育児になっている人は、家族の協力を仰ぎづらいことも。また近くに親族や友達が住んでいないと、パートナー以外の大人とまともに話す機会に恵まれません。日々のストレスが少しずつ重なり、ノイローゼを発症してしまいます。
4.周りに苦しみを理解してもらえない
ネガティブな感情は、周囲にシェアをすることで軽くなることも多いものです。ただ話を聞いて苦しみに共感してもらえるだけで、救われる場合もありますよね。反対に、周りに苦しみを理解してもらえない状態では育児ノイローゼになりやすくなります。
とくに一番理解してもらいたい家族からの無理解は、失望感や絶望感を抱いてしまいます。この世界に自分しかいないような孤独感に苛まれ、ストレスを一人で抱え込んでしまう状態に。何が起こっても自分を責めてしまい、気持ちが塞ぎ込んでしまうでしょう。