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夜になると涙が出る…自分をコントロールできない…
昼間は仕事や家事で忙しく過ごしており、つらいと感じても人に迷惑や心配をかけたくないので、できるだけにこやかに、元気に振る舞うことを心がけている。しかし時々、夜に一人になると勝手に涙が出てきて止まらないことがある……。
そんな場合は、ストレスが限界に達しているサインの可能性があります。放っておくと心身にさらに負担がかかり、心の病気に発展してしまう恐れもあるため注意が必要です。
あなたは、自分よりも周囲の人の気持ちを考えられる心の優しい人なのでしょう。とはいえ涙が出るのは、自分の感情に目を向けもっと大切に扱うべきサインかもしれないのです。
本記事では、涙が出てくる原因を知り適切に対処するためのヒントを紹介しています。涙が止まらないことに悩んでいる人はぜひ参考にしてみてくださいね。
急に涙が止まらない原因は?
急に涙が止まらない原因はストレスが限界に達している、ショックな出来事が起きた、心の病気の初期サインの3つが考えられます。泣くこと自体は心身の自浄作用なので悪いことではありませんが、あまりに頻繁で長引くようなら注意する必要があります。
泣くことでエネルギーをたくさん消費するため、頻繁に泣くことで心の免疫力が下がり、うつ病を含む精神疾患にかかりやすくなってしまう可能性があるのです。
1.ストレスが限界に達している
急に涙が出る状態は、コップに水がなみなみに注がれ今にも溢れそうな状態に例えることができます。仮にコップに注がれる水をあなたのストレスのもととします。ほんの小さなストレスであっても、数が多ければ容量を消費するものです。
人間は、コップのふちギリギリまで水がたまっていると、普段は理性的に対処できることでも感情的になってしまうことがあります。出来事に適切に対処するにもコップの容量を消費しますが、それができるだけの空き容量が足りない状態となってしまうのです。
2.ショックな出来事が起きた
私たちは災害や事故、事件を体験すると「死ぬかもしれない」という恐怖やショックを感じることがあります。また、大切な人や物を失うことでも大きなショックを受け、ストレスを感じるものです。ショックなニュースを見聞きするだけで同じ状態に陥ってしまうことも。
ショッキングな出来事を見聞きした直後は自分の身を守るため、心身が警戒態勢となります。昼間は気持ちが張りつめていても、夜になると涙が出てくるのは自然なことです。
3.心の病気の初期サインである
無性に泣けてくるとき、脳内では前頭前野が活発に信号を発し、それが脳幹に伝わると「涙をたくさん出せ」という命令を発します。泣くと、自律神経のうち交感神経が優位の状態から副交感神経が優位の状態に切り替わります。
泣いた後に体がだるくなる代わりに気持ちがスッキリするのは、脳がストレスを発散するために心身を泣かせるからです。泣くことは悪いことではありませんがエネルギーを消耗するので、常態化すると心の病気に発展する恐れがつきまといます。
涙が止まらないときに試したい精神状態のセルフチェック
涙が止まらないとき、今すぐに対処が必要な状態なのかそうでないのか判別がつかない人がいるかもしれません。そんなときは下記の4つの項目に照らし合わせて自分の心身の状態をセルフチェックしてみましょう。
あてはまる項目が多い人は、早めに対処が必要な人です。
1.訳もなく涙が出てきて止まらない
何があった訳でもなく、あるいは「そんなささいなことで……」と思ってしまうようなことで泣けてきて涙が止まらないことはないですか。職場の人や家族といるときよりも、一人でいるときの方が泣けてくる場合は、ストレスをため込みすぎている可能性があります。
通常泣けてくるときは前後に何かきっかけとなる出来事があることが多いですが、ストレスが限界を迎えたときの涙は理由なく生じます。直近にあった嫌な出来事を思い出し、ネガティブな気持ちになってしまうことも。
2.ちょっとしたことでイライラする
理由なく涙が出てくるように、訳もなく常にイライラしているようであれば要注意です。ストレスが許容量を超えてたまると、心身が警戒態勢に入り交感神経が優位の状態になります。怒りはエネルギーをたくさん消費し、心身を消耗します。
イライラは、普段なら余裕をもって流せることが流せないくらい追いつめられているサインだと気付くことが大切です。