「なんか疲れた…もう泣きたい…」心がつらいときに試してほしい5つのコト

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なんか疲れた…もう泣きたい…

人生は、報われないことや理不尽なことの連続です。どんなにがんばっていても努力が評価されなかったり、悪い出来事が重なってしまったり……。ときには「どうして自分だけがこんな思いをしなくてはならないのか?」と思ってしまう日もあるでしょう。

どんなに心が強い人でも、くじけてしまいそうになるときがあります。心が限界を迎えてしまう前に上手にストレス発散ができればいいのですが、なかなか思い通りにはいきませんよね。大人でも、子どものように「もう泣きたい」と思ってしまうのも無理はありません。

今回は、心が疲れて泣きたくなってしまう原因や対処法をご紹介します。つらいときに立ち止まりそうになるのは、決して臆病だからではありません。自分の心のペースを大事にしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。

もうしんどい…心が疲れて泣きたくなってしまう原因

私たちは、日々の中でさまざまなストレスにさらされています。仕事や人間関係の悩みを抱えるだけでも精一杯なのに、健康や恋愛、育児、勉強など悩みは尽きません。抱える悩みがひとつであればがんばれる人でも、複数の悩みを同時に抱えると心がつらくなってしまうものです。

ここでは、心が疲れて泣きたくなる原因をご紹介します。ネガティブ思考になっているときは、自分を悩ませている原因を知ることが大切です。ストレスの正体と向き合い、解決方法につなげていきましょう。

1.がんばっても報われないと感じた

努力が報われないと感じることが続くと、心が疲れて泣きたくなってしまうものです。人は目標やゴールがあるからこそ走り続けることができます。努力が報われなくても今までがんばってきた事実は変わりませんが、すべての人が「失敗も自己成長に必要だ」とすぐに気持ちを切り替えられるわけではありません。

プライベートの時間を犠牲にしてでも努力してきたことが報われないと、「今までの努力は何だったんだろう」と強い虚無感を抱いてしまいます。「どうせ報われないのなら、最初から努力する必要なんてなかったのだ」と悲観的になってしまいます。

2.体の疲れがピークに達している

体の疲れがピークに達していると、心にしんどさを感じがちです。心と体は密接な関係にあり、肉体的な疲れを感じていると心も引っ張られてしまいます。強い疲労感は集中力や判断力を奪い、ポジティブな気持ちを失わせてしまうのです。

仕事で体が疲れていると休日に動けず、体を休めるだけで終わってしまいます。もちろん適切な休息は大切ですが、体を休めるだけではプライベートが充実せずに不満やストレスがたまります。自分らしさを見失い、虚しい気持ちを抱いてしまうでしょう。

3.強いストレスや不安を感じている

強いストレスや不安を感じている人は、精神的に追い詰められがちです。私たちの体や心は無意識のうちにストレスを感じています。環境音や気温の変化などでも感じているため、ストレスを完全にゼロにすることは不可能でしょう。

とはいえ小さなストレスであれば翌日に引きずることはなく、解決するために冷静に対処法を考えることもできます。例えば「今日は寝ぐせが気になるな」と思うこともストレスですが、次の日まで引きずることやストレスで泣きたくなるような事態にはなりませんよね。

しかし、日々の生活や人生そのものに関わるような重い悩みを抱えている場合は、ストレスも大きなものになり精神的な負担が増えます。例えば毎日顔を合わせなくてはいけない職場の人たちとの人間関係が悪化していたり、自分や身近な人に重大な病気が発覚してしまったり……。

何をしていても頭の中が悩みでいっぱいになってしまうような状態では、心に余裕がなくなり涙が出てきてしまいます。重い悩みほど他人に相談しづらいと考えている人も多く、一人で抱え込んでしまいがちです。

4.つらい別れを経験した

つらい別れを経験すると、喪失感で胸がいっぱいになり心が疲れてしまいます。どれだけ年齢を重ねても、大切な相手との別れはつらいものです。家族や友人、恋人、ペット……人生や価値観を構築する存在のひとつを失ってしまう出来事は、心に大きな影を落とします。

とくに信頼していた相手からの裏切りによる別れを経験すると、人間不信に陥ってしまうことも。また突然の死別はどんなに後悔しても取り返しがつかず、罪悪感や無力感でさらに心が落ち込んでしまうこともあるでしょう。

5.精神疾患を患っている

精神疾患を患っている人は、適切な医療を受けない限りは心の落ち込みがなかなか改善されません。症状を放置しているとどんどん悪化してしまう傾向にありますが、精神疾患は目に見える病気ではないため発見が遅れることも多いものです。

悲観的な考え方を持ちやすくなり、心の余裕がなくなると同時に周りからのアドバイスを素直に受け入れられなくなることも。自分で考えて判断することで精いっぱいになるため、周囲の意見を取り入れる余裕がなくなってしまうのです。

また心療内科や精神科にネガティブなイメージを持っていると、通院すること自体に抵抗感を持つこともあります。自分の力だけでなんとかしようとしているうちに症状が進行し、正常な判断力が失われてしまうことも珍しくありません。

「何も楽しくない」と思うのは病気の兆候?

「何も楽しくない」「突然泣きたくなってしまう」という心の症状が現れたときには、精神疾患の可能性があります。自分の心の状態に違和感を抱いたら、できる限り早く医療機関を受診すると症状の改善につながるでしょう。

ここでは、何も楽しくないと感じるときに考えられる精神疾患を3つご紹介します。もちろん、落ち込んでいるすべての人が病気に当てはまるわけではありません。症状と照らし合わせることで自分の状態を客観的に理解し、症状の改善に役立ててくださいね。

1.無気力症候群

無気力症候群は、何かをする意欲が湧かずに無気力になってしまう状態を指します。アバシー・シンドロームとも呼ばれ、自発性が低下して感情の起伏が小さくなり、物事に対して無関心になる傾向にあります。

無気力症候群に似ている状態として五月病が挙げられます。新しい環境にうまく適応できず、慢性的な体のだるさや心の不調が続きます。無気力症候群や5月病は精神疾患ではありませんが、長引くとうつ病や適応障害に発展する恐れがあるため注意が必要です。

参考:厚生労働省「無気力症候群(むきりょくしょうこうぐん)」
参考:全国健康保険協会「4月 未然に防ぐ5月病対策」

2.適応障害

適応障害は、強いストレスが原因となり発症する精神疾患です。常に不安を感じたり、憂うつになって落ち込んでしまったりする症状が特徴です。適応障害のケースはストレスの原因が明確であり、ストレスの原因から離れることで症状が改善されるものが多いです。

誰でもストレスから精神が不安定になってしまうことはあります。しかし、適応障害の中にはストレスによる心身の反応が日常生活に支障をきたし、学校や職場に行けなくなってしまうものがあります。ストレスの原因は人間関係や環境の変化、病気への不安などさまざまです。

3.うつ病

代表的な精神疾患のひとつであるうつ病は、100人に6人が一生のうちに患うことがあるといわれています。決して珍しい病気ではなく、誰でも患う可能性がある身近な精神疾患なのです。うつ病では「何も楽しくない」「気分が落ち込んでいる」などの症状が現れます。

他には眠れない、過度に寝てしまう、食欲がない、疲れやすい、性欲がない、頭痛、肩こり、動悸などの症状も。治療ではストレスの原因から離れ、薬物療法や精神療法を交えながら改善を目指します。

参考:厚生労働省「うつ病」

「なんか疲れた」と思ったときに試したい5つのこと

心や体が疲れてしまったときには、休息を取ることが大切です。しかし、すべての人がまとまった休息期間をすぐに設けられるわけではありませんよね。心を守るためには、普段からストレスに対して柔軟な対応をする必要があります。

ここでは「なんだか疲れてしまった」と感じたときに試したいことを5つご紹介します。日頃から少しずつストレスを発散することで、心のキャパシティを超える前に対処することが可能です。心の健康を守るために、自分に合った方法を見つけてみましょう。

1.十分な睡眠を取り体をしっかり休める

「なんか疲れた」と感じたときは、まずは十分な睡眠を取り体をしっかりと休めてください。どんなに「元気でいよう、がんばろう」と思っていても、体が疲れたままではポジティブな気持ちは湧いてきません。短い時間はがんばれたとしても、後から反動で心が疲れてしまいます。

気力をキープするために必要なのは、健康な体です。健康な肉体があってこそ、健全な精神で必要な決断を下すことができます。体が疲れ切っていると視野も狭まり、周りにも自分にも優しくできなくなるものです。健康的な食事や適度な運動を心がけ、体の状態を元に戻しましょう。

2.素直に気持ちを話せる人との時間を設ける

心の疲れを癒すためには、素直に気持ちを話せる人との時間が大切です。自分の心を偽らず、ありのままの気持ちを伝えられる相手に話を聞いてもらいましょう。もし身近にいなければSNSを使っても構いません。重要なのは、不安や悩みを一人で抱え込まずに外に出すことです。

自分の本音を自分以外の人も知ってくれているという事実は、安心感を与えてくれます。電話でもチャットでも構わないので、気持ちをアウトプットするために行動してみましょう。「直接顔を合わせて伝えなければ」とハードルを上げる必要はありません。自分が伝えやすい方法が一番です。

3.自分に優しくする・自分が喜ぶことをする

心を癒すためには、自分が嬉しい・楽しいと感じることを積極的に取り入れていきましょう。心をコントロールするためには、自分の機嫌の取り方を知っている必要があります。事前に「落ち込んだときにすることリスト」を作っておくのもよいでしょう。

気分が沈んでいるときは、気分を上げることをする。当然のように聞こえますが、落ち込んでいるときに重い腰を上げるのは難しいものです。家から出たくないほど心が疲れているときは、出前で美味しいものを頼んだり通販で自分へのご褒美を買ったりなど、無理のない範囲でいたわってあげましょう。

4.カウンセリングを活用する

ストレス発散をしても心が晴れないときには、カウンセリングを活用することをおすすめします。カウンセリングは医療機関のみではなく、電話やチャット、オンラインでのサービスも展開されています。

カウンセラーは傾聴のプロです。今まで自分だけの価値観では気付けなかった視野を与えてくれたり、心を前向きに保つためのアドバイスをくれたりします。プレッシャーを感じず、まずは「話を聞いてもらうだけ」という気持ちで試してみてはいかがでしょうか。

5.デジタルウェルビーイングを心がける

心が疲れているときにSNSを見ていると、相手と自分を比較して落ち込んでしまいがちです。周りのよい部分ばかりが目に入り、焦燥感や不安を感じてしまいます。

気持ちをリセットするためにも、スマートフォンやパソコンから離れてデジタルデトックスを行いましょう。デジタルと上手に付き合うデジタルウェルビーイングを心がけることで、余計なストレスを感じずに済むことも多いものです。

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フリーランスwebライター/ボーカリスト。パニック障害やうつ病を患った経験を活かし、悩みを抱える方の心を暖められる記事をお届けします。得意分野はメンタル/恋愛/ペット。月と星と花と猫が好き。

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