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自己理解を深めて自分の可能性を広げたい…
自分を最も理解しているのは、他でもない自分です。しかし忙しい日々の中で、私たちは本来の自分が抱いている欲求や感情に蓋をしてしまいがちです。時には一度立ち止まり、ありのままの自分の本音に耳を傾けてみてみませんか?
今回は、自己理解のメリットややり方についてご紹介します。自分は一番の理解者であり、味方でもあり、時にはライバルとなります。己への理解を深めることで、自分でも気づいていない新しい可能性や欲求を発見できるのです。
自己理解の意味とは?自己覚知との違いは?
「自己理解」とは、言葉の通り自分自身を理解することですが、今回はもう少し意味を深堀りしてみましょう。そもそも「理解」とは、物事の筋道・内容・意味を知ることです。相手の気持ちを受け取り、同じ立場に立って思いやるという意味でもあります。
つまり自己理解とは、自分自身の気質や性格、価値観、考え方などを知り、それらを自分が納得して受け止めている状態を指します。自己理解ができている状態とは、ただ「生きている・存在している」という意識を持つだけではなく、自分の言動の根拠や抱く感情の理由を理解できている状態です。
自己理解と似た言葉に「自己覚知」があります。覚知とは、悟り知ること・迷いを脱して心理をつかむこと・気づかなかったことに気づくという意味です。つまり自己覚知とは、今まで気づかなかった新しい自分を知るという意味であり、客観的に自分を捉えて自己をコントロールできる術を知るためのヒントになります。
自己覚知と自己理解はほぼ同じ意味ですが、一般的に自己覚知は介護や福祉のシーンで使われることが多い言葉です。援助者や専門職は、自己覚知を通して自分自身の価値観や性格を知り、中立的な立場で支援を行うことを心がけます。先入観を持たずに対象者を支援するために自己覚知が重要なのです。
参考:コトバンク「理解とは」
自己理解を深めることのメリット
ここでは、自己理解を深めることにより得られるメリットについてご紹介します。自己理解を深めると人生が生きやすくなり、今よりも自分らしい毎日を送れるようになります。メリットを理解し、納得感のある日々へとつなげていきましょう。
1.自分の長所と短所がわかる
自己理解を深めることで、自分の長所と短所がわかります。人より得意なことがわかれば能力を生かして高い成果を得られ、苦手なことがわかれば必要以上にストレスがたまる事柄から距離を置けます。自己理解は人生の可能性を広げるだけではなく、自分の心を守る術にもなるのです。
例えば「初対面の人と打ち解けるのが得意」という長所を理解すれば、初めて訪れる場所への不安も和らぎます。他には「自分のペースを乱されるのが苦手」という短所を理解すれば、今の働き方を見直すきっかけにもなるでしょう。
2.自分の適職がわかる
自己理解は、自分にとっての適職を知るためにも役立ちます。自己理解の過程では長所や短所だけではなく、どのような瞬間に喜びややりがいを感じるかや、特定の感情を抱く原因について深掘りしていきます。
自分という曖昧な存在が持つ特性を細かく分類し、一つひとつ理解していくことで、自分に合った職業や仕事のタイプが明確になっていくのです。仕事をしている時間は人生の大部分を占めるため、適職に出会うことは人生自体の幸福度を上げることにつながるでしょう。
3.人間関係が円滑になる
自己理解を深めることで既存の人間関係が円滑になり、これから築く新しい関係性もより充実したものになります。自己理解の過程では、自分の性格タイプだけではなく、自分がどのようなときにイライラしてしまうのかなども知ることができます。
そのためストレスがたまるコミュニティには足を踏み入れないという判断が事前にできるようになり、自分がポジティブな気持ちでいられる関係性を見つけることが容易になるでしょう。自己理解では感情の動きを敏感に察知する能力が磨かれるため、今まで以上に自分と相手を思いやった言動を選べるようになります。
4.今の自分に足りないものがわかる
自己理解を進めると、今の自分に足りないものが見えてきます。自己理解では今までと現在の自分を深掘りしながら、理想の自分を明確にしていくため、良い意味で現実と理想の差を知ることができるのです。
理想との違いを知ることで、これからの自分がどのように生き方を変えるべきかがわかります。自分が臆病になっている理由や不安の原因を理解できるため、ネガティブな感情を払拭するために取るべき行動が導き出せるのです。