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朝早く起きるために取り入れたい7つの方法
ここでは、朝早く起きるために取り入れたい方法を7つご紹介します。とはいえ、新しい方法を取り入れることでストレスやプレッシャーを過度に感じてしまいそうな場合は、無理をする必要はありません。まずは自然に導入できそうな方法から試してみてくださいね。
1.寝る前にカーテンを開けておく
朝早く起きるためには、寝る前にカーテンを少し開けておくことが推奨されています。夜から朝になり、だんだんと太陽が昇ってくるのと同じタイミングで部屋も明るくなると、周囲の環境の変化に合わせてスムーズに起きやすくなります。
遮光カーテンを使っている人でも、寝る前は電気を消してレースカーテンのみにして就寝しましょう。また熟睡しやすい寝室の明るさは0.3ルクス程度といわれており、これはカーテンを閉め切った状態よりも月明かりをほのかに感じる程度のほうが近いといわれています。
2.睡眠の環境を改善する
起床がつらい原因は、睡眠の質が悪いことが考えられます。現在の就寝環境を見直し、睡眠の質を改善していきましょう。快適な睡眠にとって必要な要素は人によって違うものです。毎日少しずつ変化を取り入れながら、ベストな環境を見つけていくことが大切です。
例えば真っ暗な状態のほうが眠りやすい人もいれば、間接照明があったほうが安心する人もいます。画一的な環境に合わせるのではなく、どのような要素が自分に快適さをもたらすのかを今一度考えてみましょう。寝具や寝巻きを新調することでストレスが軽減される場合もあります。
3.休日も平日と同じ時間に起きる
いきなり朝しっかり起きようとしても、体や心に負担がかかりがちです。スムーズな起床のためには、休日にも平日と同じ時間に起きる訓練をしていきましょう。習慣化されるまではつらさを感じるかもしれませんが、休日に慣れておくことで平日に好影響をもたらします。
休日に朝早く起きるのがつらい人は、平日よりも遅い時間で構わないのでアラームをかけることから始めてみましょう。アラームが鳴ったら起きるという習慣を体に覚えさせることで、平日特有のアラームのストレスが軽減されていく可能性があります。
4.寝るときはスマートフォンやタブレットを別室に置く
夜更かしのお供に、ついスマートフォンやタブレットでゲームや動画視聴をしてしまう人も多いですよね。朝早く起きるためには、スマートフォンやタブレットを別室に置くことを心がけましょう。スマートフォンのアラーム機能を利用している人は、これを機に目覚まし時計を導入してみてはいかがでしょうか。
帰宅後にスマートフォンを触ること自体は問題ありませんが、可能であれば就寝の2時間前までに使用を切り上げましょう。遅くても就寝1時間前にはスマートフォンを操作をやめることをおすすめします。
5.起床から外出までのタイムスケジュールを決める
朝早く起きるためには、起床から外出までのタイムスケジュールを事前に決めておきましょう。例えば「7時に起床して7時10分にシャワーを浴び、7時半にドライヤーをして8時までに朝食を食べ終わる」のような形です。
起床が難しい場合、忙しい朝の時間帯のタスクの多さをストレスに感じている可能性があります。事前にやるべきことをリスト化し、スケジュール通りに動くよう努めることでストレスが軽減されます。夜のうちに朝必要な道具を机に並べておくのもおすすめです。
6.快眠アプリや睡眠導入アプリを取り入れる
朝早く起きるためにぜひ取り入れたいツールが、快眠アプリや睡眠導入アプリです。有料アプリや有料プランがあるアプリも多く展開されていますが、無料の機能だけでも十分に活用可能です。快眠・睡眠導入アプリでは、快適な睡眠をサポートするためのバリエーション豊かな音声が搭載されています。
リラックスした状態の脳波に合わせたノイズやリラクゼーションミュージック、音声つきの快眠ストレッチ方法など種類はさまざまです。複数のアプリを試して自分に合った音声を探してみましょう。
7.仕事や勉強は就寝の1~2時間前に終わらせる
快適な目覚めのためには、仕事や勉強を就寝の1~2時間に終わらせておくことをおすすめします。なぜなら仕事や勉強で頭を覚醒させている時間帯は交感神経が優位になり、体が興奮状態になりやすいからです。
交感神経の働きが活発になると、睡眠時間になっても思考が巡ってしまい、なかなか体が休息モードに移行できない事態を引き起こします。遅くても就寝の1時間前までには作業を切り上げ、心と体をゆっくり休める時間を設けてください。
どうしても起きられない場合は起立性調節障害の可能性も…
生活にさまざまな変化を取り入れても朝早く起きるのがつらい場合、起立性調節障害の可能性があります。起立性調節障害は自律神経機能不全の一つです。交感神経と副交感神経がうまく働かないことで、朝早く起きるのが難しかったり、頭痛や気分不良などに悩まされたりする症状が現れます。
起立性調節障害は一般的に子どもに多いといわれていますが、大人になってから発症する場合もあります。症状の原因がストレスの場合は心療内科、自律神経に問題があれば神経内科、血圧や脈拍が原因の場合は循環器内科での診療が必要です。
起立性調節障害は周りから気づかれにくく、ときには「寝坊の癖がある」「夜更かししなければいい」など、心ない言葉を浴びせられることもあります。朝起きられない時期が続いたとしても自分を責めず、まずは病院を受診してみてくださいね。
参考:一般社団法人 日本小児心身医学会「(1)起立性調節障害(OD)」
参考:一般社団法人 起立性調節障害改善協会「病院は何科にいくべき?大人の起立性調節障害」
朝起きづらくなってしまうNG行動
ここでは、朝早く起きることがつらくなってしまうNG行動を3つご紹介します。特に毎日の通勤や通学にストレスを感じている人は、夜遅くまで起きてしまいがちですよね。快適な目覚めのために生活習慣を見直し、少しでも朝の時間をストレスのないものにしていきましょう。
1.寝るギリギリまでスマートフォンを見る
寝るギリギリまでスマートフォンを見ていると睡眠の質が悪くなり、朝早く起きることがつらい原因になります。スマートフォンの画面からはブルーライト(可視光線の一種。光の中の青色の光線のこと)が発生しており、ブルーライトを見ることで体が昼間だと錯覚を起こしてしまいます。
その結果、規則正しい睡眠を司るホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、さまざまな睡眠トラブルを引き起こすのです。寝ようと思ってもなかなか寝付けなくなったり、熟睡できずに起床がつらくなったりしてしまいます。
2.カフェインの摂取量が多い
日常生活の中でカフェインの摂取量が多い人は、夜の寝付きが悪くなりがちです。私たちの体は疲労を感じるとアデノシンという物質が産出され、受け皿であるアデノシン受容体と結合することで眠さを感じます。
カフェインはアデノシンの代わりにアデノシン受容体と結合するため、アデノシンの受け皿がなくなり眠気発生を抑えるのです。カフェインの一日の摂取量は、健康な成人で約400㎎といわれています。日々の摂取量を振り返り、必要があれば減少させていきましょう。
参考:NCNP病院国立精神・神経医療研究センター「カフェインと睡眠」
3.湯舟を利用せずシャワーばかりになっている
人体には、内臓や脳など体の深部の体温が下がってきたときに眠気を感じる仕組みがあります。つまりスムーズに眠気を得るためには、一度体温を上げてあげることが効果的です。就寝の90~120分前のぬるま湯での入浴は、就寝時の体温を下げるのに適しているといわれています。
しかし湯舟に浸からずシャワーを浴びるだけの人は、体が芯まで温まらず眠気につながらない可能性が高いでしょう。もし何らかの事情でシャワーに限定される場合は、お湯を張った洗面器に足を入れるなどの方法で、体温上昇を心がけてくださいね。
早く起きるコツは早く寝ること。生活リズムを整えよう
快眠のための基本は早く寝ることです。「そんなの言われなくてもわかっている」と思うかもしれませんが、実際に行動に移すには腰が重いものですよね。
つい夜更かしをしてしまう人は、夜更かしの心理的原因を考えてみましょう。例えば、一日の中で充実感や達成感を得られないまま夜を迎えてしまうと、このまま寝てしまうことにもったいなさを感じていつまでも起きてしまうことがあります。
この場合、生活を豊かにする趣味や日々の目標を取り入れることで心が満たされやすくなり、穏やかな気持ちで寝室に向かいやすくなります。
また体力が十分に残っている状態では、夜寝ようと思ってもなかなか寝付けません。体を睡眠モードに切り替えるために運動の習慣を取り入れたり、朝起きる時間を早めて活動時間を増やしたりする方法が推奨されます。
ストレスを上手に発散して良質な睡眠を手に入れよう
今回は朝早く起きることがつらい原因や対処法などをご紹介しました。
爽やかな朝の目覚めは、一日のスタートを素晴らしいものにします。起きた瞬間から思考も巡り、論理的に物事を考えやすい状態が生まれます。学業や仕事においても、悔いのないパフォーマンスを発揮できるでしょう。
快眠のヒントは日中の過ごし方に隠されています。特に帰宅後から就寝までの時間の過ごし方を振り返り、無理のない範囲で改善点を探していきましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。