寝起きの体温が高い…睡眠時の高体温が与える影響&適切に保つ5つの方法

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寝起きの体温が平熱よりも高い…

毎朝体温を測る方は多いと思いますが、中には寝起きの体温が平熱より高いことに不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

一般的には、体温は朝起きてから夕方まで上昇し、その後下降するとされています。したがって寝起きの朝は1日の中でも体温が低い時間帯であるといわれていますが、さまざまな要因により、体温は変動するものです。

そこでこの記事では、女性の体温が変化する原因と寝起きに高体温となる要因について解説していきます。後半には睡眠時の体温を一定にキープするためのポイントを5つご紹介しますので、ぜひ今日から取り入れてみてくださいね。

女性の体温が変化する原因

体温は、1日の中で1℃前後変動するのが一般的です。女性は生理周期によっても体温が変動するため、生理中は寝起きの体温がいつもより低いと感じる方もいるでしょう。

また生理だけではなく、食生活やストレスなども体温の変動に影響を与えます。ここからは女性の体温が変化する3つの原因をひとつずつ解説しますので、くわしく確認してみましょう。
参考:茅ヶ崎内科と呼吸のクリニック  「タニタ」

1.食事

食事の後、体温が上昇していると感じたことがある方は多いのではないでしょうか。食事を摂った後に高体温になることを「食事誘発性熱産生 / DIT」といいます。

食事によって体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されるため高体温の状態になります。この場合、安静状態であっても代謝量が増えるので体温が高くなるのです。

参考: e-ヘルスネット(厚生労働省)「食事誘発性熱産生 / DIT」

2.ストレス

ストレスを感じる状況も、体温が上がる原因のひとつです。急性もしくは慢性的なストレス状況下において、平熱以上まで体温が上昇することを「心因性発熱」といいます。

心因性発熱は、風邪による発熱とはメカニズムが異なるため、解熱鎮痛剤が効果を示さないのが特徴です。年齢や性別を問わず起こる可能性があり、特に幼少期は些細な刺激でも体温が上がるため、高熱になりやすいといえるでしょう。例えば、学校生活の中でストレスを感じる要因がある場合、登校すると発熱し、帰宅後には平熱に戻ることが比較的多くあるのです。

一方、成人の心因性発熱は、不眠症やうつ病に併発するケースが多々あります。したがって、発熱の他に不眠や強い倦怠感といった悩みを抱えている場合は、原因となっているストレスをまず見つけ出す必要があるでしょう。

ただし、自分で心因性の発熱だと判断するのは避けるべきです。というのも、何らかの病気が潜んでいる場合もあるため、まずは専門医に相談して発熱や高体温の原因を調べてもらうことが大切です。

参考:厚生労働科学研究成果データベース「心因性発熱のメカニズム」

3.生理周期

女性は排卵の影響で、基礎体温が「低温期」と「高温期」の2相に分かれ、月経周期に合わせて体温が変化します。具体的には、月経が始まると体温は下がり、約2週間ほど低温期が続きます。一方排卵すると体温は上昇し、月経開始までの約2週間は高温期が続くのです。

基礎体温を日々測って記録しておくことで、生理周期の把握や、女性特有の病気を早期に発見できるかもしれません。ちなみに基礎体温は、目覚めても起き上がらず、横になったまま測定するのがポイントです。

参考:女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修)「基礎体温」

寝起き=体温が高いとは限らない

寝起きは、必ずしも体温が高いとは限りません。朝から夕方にかけて体温は上昇し、変化していくものです。寝起きのときいつも体温が高い方は、眠りの浅い睡眠しかできていないことが考えられます。

通常、睡眠時には体温は下がり、ノンレム睡眠のように深い眠りについているときはより放熱が活発になります。そのため、寝起きに体温が高い場合は、深い眠りにつけていない可能性があるといえるでしょう。

良質な睡眠を確保するには、睡眠時に体温が高くなりすぎないようにすることが重要なのです。

目黒 真心

目黒 真心

フリーランスライター・メンタルトレーナー|心理学卒、手帳とくま好き。元銀行員営業職。自身もうつ病、不安障害、パニック障害の発症経験がある。「穏やかな暮らしと心の伴走者」がモットー。

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