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空腹で眠れない…寝る前にお腹がすいたらどうするべき?
「体は疲れているのに、お腹がすいて眠れない……」。入眠前の空腹は、経験した人にしかわからないつらさがあります。どうにか空腹を忘れようとしても、時間が経つごとに空腹感は増してしまいます。毎日のように空腹に悩まされている人は、夜が近づくことにすらストレスを感じてしまいがちです。
就寝前の空腹感は、原因を分析し適切に対処する必要があります。快眠のために夕食を食べすぎたりアルコールの力を借りたりすると、体調不良を招いて逆効果になりかねません。生活習慣を振り返り、改善点を探していくことが大切です。
今回は、寝る前にお腹がすいてしまう理由や空腹への対処法についてご紹介します。空腹を無視して無理やり寝ようとするのではなく、つらい感覚を丁寧にケアして空腹のストレスを軽減させていきましょう。
寝る前にお腹がすいてしまう理由
ここでは、寝る前にお腹がすいてしまう原因を4つご紹介します。就寝前に空腹感を抱くとなかなか寝付けなくなってしまいますよね。つらい空腹感の原因は普段の生活の中に隠されているかもしれません。ライフスタイルを振り返りながら、改善点を探していきましょう。
参考:la farfa「【薬剤師が解説】あなたのPMS過食タイプは? 止まらない食欲4つの対策法」
参考:ELLE「栄養士が解説!朝ごはんを食べたあとにおなかが空くワケ」
参考:common「【医師監修】夜中に空腹でどうしても眠れない原因と解決策を紹介!」
1.睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ
寝る前に空腹を感じてしまう場合、睡眠不足が原因の可能性があります。十分な睡眠時間が取れない時期が続くとホルモンバランスが乱れ、脳の空腹を感じる機能に不具合が生じてしまう場合があるのです。具体的には、プロゲステロンという黄体ホルモンの増加が関係しています。
特に女性の生理前はプロゲステロンが増加しやすくなった結果、インスリンの働きが弱くなります。すると体の血糖値をコントロールする能力が鈍り、血糖値が急激に上昇・下降してしまうのです。人間の体は血糖値の上下により空腹を感じるため、寝る前の空腹感につながります。
2.食事に炭水化物が多い
就寝前の空腹感は、普段の食生活が関係しているかもしれません。特にパン・お米・麺類など炭水化物の摂取量が多い場合はお腹がすきやすくなります。炭水化物はすぐに体を動かすエネルギーになる反面、腹持ちが悪く空腹を感じやすい栄養素なのです。
炭水化物は糖類と食物繊維の2つに大きく分かれますが、その中でも「多糖類」と呼ばれる糖類が多いと空腹につながりやすい傾向にあります。多糖類に分類されるでんぷんやグリコーゲンが多い食物によって、寝る前の空腹を感じやすくなってしまいます。
3.心身がリラックスして緊張状態から解放されている
「本当はお腹がすいているはずなのに、緊張して空腹を感じない」という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。人間の体は緊張や不安を感じると交感神経が優位になり、消化吸収の機能をつかさどる副交感神経の機能が抑えられます。
日中はストレスを感じている人でも、自室にいるときや就寝前は体も心もリラックスしやすくなり、副交感神経が元の働きに戻ります。その結果、今まで認識していなかった空腹感が突然やってきたような感覚を抱くのです。職場や学校でストレスを感じて少食になっている人が陥りやすい状態だといえるでしょう。
4.早食い・水分不足
栄養バランスが整った食事を心がけている人でも、早食いや水分不足が原因で寝る前の空腹感を抱くケースがあります。私たちが満腹感を抱くためには、食べる量を増やすだけではなく満腹中枢に刺激を与えるプロセスが必要です。
一般的に、食事の中で咀嚼回数を増やすことで満腹中枢は刺激されます。しかし早食いでは食べ物を噛む回数が少なくなるため、同じ食事量でも満腹感を得られにくいのです。また体内の水分が不足していると、空腹感と似た感覚を抱くケースがあります。
空腹になるほど目が覚めてしまう悪循環…
生物にとって空腹は生命維持に関係する重大なストレスです。頭の中では「気にしないようにしよう」「そのうち忘れるだろう」と思っていても、一度意識してしまった空腹感はどんどん増していくばかりです。
体は疲れていて眠りを求めているはずなのに、空腹感に脳が支配されて眠れない……。そんなストレスを抱いた経験がある人は多いのではないでしょうか。特にダイエット中の夜間の空腹は、食べたいのに食べられないストレスで悲観的な気持ちになってしまいます。
ストレスを抱え続けた結果、暴食に走り体調不良や後悔を引き起こす結果になることもあるでしょう。快眠のためには空腹を招く原因を探しつつ、ストレスをケアするための対処法を見つけることも大切です。