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ショートスリーパー(短時間睡眠体質)とは
私たちは、一人ひとり自分の体に合った睡眠時間があります。7時間程度眠れれば十分という人もいれば、毎日10時間眠らないとつらいという人もいますよね。自分に合った睡眠時間は生まれつきある程度定まっており、努力や工夫によって変化できるものではありません。
中には、1日5時間程度の睡眠でも十分なパフォーマンスを発揮できる人たちも存在しています。彼らはショートスリーパー(短時間睡眠体質)と呼ばれ、短い睡眠時間でも日中に眠気を感じない特徴を持っているのです。
今回はショートスリーパーの特徴や見分け方をご紹介します。また体質的にショートスリーパーではないものの、短時間の睡眠でもパフォーマンスを発揮するためのヒントも解説していきます。自分に合った睡眠時間と向き合いながら、少し不思議なショートスリーパーの体質について学んでみましょう。
ショートスリーパー(短時間睡眠体質)の特徴・見分け方
ここでは、ショートスリーパー(短時間睡眠体質)の特徴や見分け方をご紹介します。
- 5時間以下の睡眠でも日中に眠気を感じない
- 深い睡眠からの覚醒が早い
日中、ほかの人と変わらないような生活をしているショートスリーパーは、睡眠時間が少ないことで活動時間が増えているのです。
1.5時間以下の睡眠でも日中に眠気を感じない
人間が健全な活動を行うために必要な睡眠時間は、年代によって変動します。10代では8~10時間、成人以降は6.5~7.5時間、60代以上は6時間程度の睡眠が推奨されています。しかしショートスリーパーは、5時間以下の睡眠でも日中に眠気をほとんど感じません。
自分がショートスリーパーか確かめるためには、睡眠時間が5時間になるようにアラームを設定して日中の様子を自己分析してみましょう。ただし睡眠時間の不足はミスや事故の原因になるため、予定がない休日に試してみてください。
2.深い睡眠からの覚醒が早い
ショートスリーパーと呼ばれる人たちは、睡眠状態から覚醒への時間が非常に短いといわれています。ほかの人は、目覚ましで起きてからベッドを出るまでに体がだるかったり、眠気がすぐに取れなかったりすることがありますよね。
ショートスリーパーは活動状態への切り替えが早いため、毎朝のように快適な目覚めを迎えられます。すぐにベッドから起き上がれ、昼間のようなハッキリとした思考で物事を考えられるのです。また時差ボケによる影響もほかの人より少ないといわれています。
歴史上の偉人たちはショートスリーパーが多い?
歴史上の偉人たちの中には、ショートスリーパーの可能性が高い人物たちが多く存在しています。例えばフランスの革命家ナポレオン・ボナパルトの睡眠時間は、たった3時間だったことをご存知でしょうか。
しかし最近の研究によると、就寝時以外にも細かく仮眠をとっていたことがわかってきました。体のリズムに合わせて睡眠時間を分割することも、自分をコントロールする手段のひとつといえるでしょう。
また発明家トーマス・エジソンの睡眠時間も、4時間以下だったといわれています。さらに驚くべきことに、芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの睡眠時間はたったの90分だったのだとか。ダヴィンチの睡眠方法は非常に特殊で、4時間ごとに15分程度の仮眠をとるサイクルを繰り返していたのだそうです。
もちろん偉人全員がショートスリーパーだったわけではありませんが、天才肌の人は眠り方も常人離れしている可能性はあるのかもしれませんね。
訓練次第でショートスリーパーになれる?
ほかの人たちからすると羨ましいショートスリーパー。短い睡眠時間でも十分な理由は、遺伝子が関係しているといわれています。アメリカの大学の研究によると、ショートスリーパーには「転写抑制遺伝子DEC2」と呼ばれる遺伝子が関連しているとのことです。
転写抑制遺伝子DEC2は変異遺伝子であり、努力や習慣の変化で手に入れられるものではありません。つまり、一般的な睡眠時間の人がショートスリーパーになるのはほぼ不可能といえます。無理に睡眠時間を短縮させようとするのではなく、自己理解の上で適した睡眠時間を知ることが大切です。
参考:PubMed Central「The Transcriptional Repressor DEC2 Regulates Sleep Length in Mammals」
短時間の睡眠でも熟睡感を得るための3つのヒント
ここでは、短時間の睡眠でも熟睡感を得るためのヒントをご紹介します。
- 寝具・寝巻・環境をコーディネートする
- 就寝の3時間前はブルーライトから離れる
- 飲酒は控える。カフェインは就寝3時間前まで
忙しい毎日の中で、十分な睡眠をとれない人も多いでしょう。少しでも深く良質な眠りを手に入れるために、できる工夫から取り入れてみてくださいね。
1.寝具・寝巻・環境をコーディネートする
短時間でも熟睡感を得るためには、寝具・寝巻・寝室の環境をコーディネートすることをおすすめします。例えば、枕を購入当初は頭の形に合っていたものの、数年仕様するうちに変形してしまっている可能性があります。
新品に交換するのもよいですが、快適な就寝環境のためには、頭の形を測ってもらえるオーダーメイドのサービスを利用するのがおすすめです。布団やパジャマを新品のものに変えるだけでも、気持ちが晴れて就寝が快適になりますよ。寝室は、匂いや明るさ、温度などに変化を取り入れて快適な環境を探してみましょう。
2.就寝の3時間前はブルーライトから離れる
短時間で熟睡感を得るために、就寝の2~3時間前はブルーライトから離れることを推奨します。どうしてもスマートフォンやパソコンを触らなくてはいけない場合は、ブルーライトカットシートや夜間モードなどを活用していきましょう。
ブルーライトは目を疲れさせるだけではなく、光による刺激で脳まで疲れてしまうといわれています。特に就寝前にベッドでスマートフォンを触る習慣がある人は、これを機に生活習慣を変えてみましょう。
参考:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」
3.飲酒は控える。カフェインは就寝3時間前まで
夕食から就寝前のカフェイン摂取は、寝付きを悪くしてしまいます。限られた睡眠時間を有効活用するために、カフェイン摂取は就寝3時間前までに調整しましょう。
また睡眠導入のためにお酒を飲む人もいますが、飲酒も睡眠の質を低下させる原因になります。特に短時間睡眠の際はアルコールを控え、体を温めつつ利尿作用が弱い飲み物を選びましょう。
ベストな睡眠時間は人それぞれ。自分の体のリズムを大切にしよう
今回は、ショートスリーパー(短時間睡眠者)の特徴や、短時間睡眠でもパフォーマンスを発揮するためのヒントなどをご紹介しました。良質な睡眠は日々の活力の源です。もし寝付きが悪い場合や、睡眠時間が十分にとれない場合などは、睡眠サポートサプリメントの導入もおすすめします。
眠りに適した環境は人それぞれです。睡眠の質を上げたい人にとっては、照明の変化やエアコンの設定などもヒントになる可能性があります。自分にとって快適な睡眠環境のポイントを探し、生活に取り入れていきましょう。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。