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毎日のように寝相が悪い…同居人にも迷惑をかけている…
理想の睡眠環境とは何かを考えたときに、改善点の一つとして挙がるのが寝相です。十分な睡眠時間をとれていても、寝相が悪ければ快適な睡眠とはいえません。かけていたはずの布団が寝相によって捲れ、体調を崩してしまうこともあるでしょう。
また、家具や壁に手足をぶつけて怪我をしてしまう可能性も。自分の寝相による痛みで目覚めてしまっては、寝起きからネガティブな気持ちになってしまいますよね。さらにひどい寝相の場合は、一緒のベッドで寝ている同居人に怪我をさせてしまうケースもあります。
今回は、寝相が悪くなる原因や対処法についてご紹介します。寝ている間は記憶がないため、家族や恋人から教えられて初めて寝相の悪さに気づく人もいるでしょう。睡眠中の体のサインに目を向けて、より良質な眠りを目指してくださいね。
「よい寝相」の定義を知ろう
睡眠中の人にとって、寝返りを打つことに問題はありません。適切な寝相は床ずれを防いだり、眠りやすい状態に体を調整してくれたりするものです。中でも理想的な寝相とは、ベッドの上で自然に直立したような体勢を保っている状態を指します。
リラックスして立っている姿勢を、そのまま横にしたような姿ということですね。ここで重要なポイントとして「後頭部・首・肩」にかけてS字のカーブが現れていることが挙げられます。横から見たときにカーブが保たれていると、気道が圧迫されずに自然な呼吸ができるのです。
反対に、S字カーブが保たれていない寝相では息がしにくくなり、体に負担がかかる可能性があるでしょう。呼吸が浅くなると熟睡感が得られなくなったり、疲労感が取れにくくなったりすると考えられています。
寝相が悪いときに考えられる5つの原因
ここでは、寝相が悪いときに考えられる原因を5つご紹介します。今まで当たり前のように過ごしていた寝室環境が、実は体にとって負担になっていることもあるものです。寝相が教えてくれる体の不快感に目を向けて、改善点を探してみましょう。
1.寝室の環境が自分と合っていない
寝室の環境が自分の体と合っていないと、寝相が悪くなる原因になります。具体的には、温度や湿度が適切ではなかったり、眩しさを感じていたりすることなどが挙げられます。特に気をつけたいのが、夏の冷房や冬の暖房による環境の変化です。
一般的に、人間が眠るのに適した温度は20℃前後、湿度は40~60%といわれています。エアコンによって適切な温度は保たれても、乾燥してしまい悪い寝相につながる可能性があります。また、必要以上に加湿器や除湿器を用いることで、適した環境が崩れてしまう場合もあるでしょう。
2.痛みや痒みを感じている
就寝時に傷みや痒みを感じていると、寝相が悪くなる傾向にあります。例えばアトピーのような皮膚炎を患っている人や、寝ているときに蕁麻疹が出やすい体質の人は、体の不快感を和らげるために寝相に影響が及びます。頭痛・腹痛・歯痛などの痛みも同様です。
痛みや痒みの原因は、寝ているときの姿勢にも関連しています。例えばうつ伏せに眠るのが好きな人は、就寝中に息苦しさや痛みを感じるため、寝相が悪くなってしまうことも。横向きに寝る人も体の片側にばかり圧を感じるため、不快感や寝心地の悪さを感じて悪い寝相になる場合があります。
3.寝具との相性が悪い
長年使っているお気に入りの寝具でも、自分の体との相性が悪ければ悪い寝相を誘発してしまいます。例えば寝室環境に対して布団や毛布をかけすぎていたり、素材と肌との相性が悪かったりすることなどが挙げられるでしょう。デザインが魅力的な寝具でも、痒さや暑さが生じては寝苦しさにつながってしまいます。
中でも見直したいのは、劣化による枕の変形です。買った当初は頭のサイズに合っていた枕でも、数年使ううちに形が歪み、相性が悪くなってしまうケースがあります。また、敷布団も毎日使っているうちに体重の偏りにより形が崩れ、寝苦しさを感じる原因になることがあります。
4.睡眠の質が低い
寝相を誘発する原因として挙げられるのが、睡眠の質の低下です。例えば慢性的にストレスを抱え込んでいる人は、呼吸が浅くなったり頭の中で考え事をしたりすることなどが原因で、睡眠の質が悪くなってしまうでしょう。
また、就寝前に熱い湯船に浸かることやカフェイン摂取、飲酒、喫煙、ブルーライトなども睡眠の質を下げる要因です。特に眠る直前までスマートフォンやパソコンを見る習慣がある人は、目や脳に負担がかかってしまいます。十分な睡眠時間をとっているつもりでも、スッキリとした目覚めにつながりにくくなるでしょう。
5.呼吸がしにくい状態で寝ている
寝相が悪くなる原因として、就寝中に寝苦しさや不快感を抱くことが挙げられます。呼吸がしにくい状態で寝ていると、体が十分な酸素を取り込もうとして寝相の悪さにつながる可能性があるでしょう。うつ伏せで寝る癖がある人は、姿勢も悪くなるため要注意です。
乾燥する季節だとマスクをしたまま寝る人もいますが、息苦しさを感じることでかえって体の負担になるケースも。他には、枕の位置が高すぎる人や、鼻づまりに悩まされている人なども寝相が悪くなる可能性があります。