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自分にあった睡眠時間をとれていますか?
勉強に仕事にと忙しい日々を過ごす中で、毎日十分な睡眠時間を確保し続けるのは難しいものです。平日に不足した睡眠時間を休日の補充睡眠で確保している人も多いのではないでしょうか。しかし週に数日程度十分な睡眠をとっただけでは、体はなかなか本調子にはなりません。
また人体に必要な睡眠時間は、人によって違います。「5時間だけ寝れば十分」という人もいれば「8時間寝てもずっと眠い気がする……」という人もいるでしょう。良質な睡眠や心地よい目覚めのためには、一人ひとりに合った睡眠時間を認識することが大切です。
今回は、自分に合った睡眠時間の見つけ方や睡眠時間が足りていないときの特徴をご紹介します。睡眠という毎日必ず行う習慣を振り返ることで、より自分らしくはつらつとした毎日を目指していきましょう。
5時間?8時間?年代別の理想の睡眠時間
必要な睡眠時間は人によって違うことを冒頭でお伝えしましたが、具体的にはどのように変動するのでしょうか。個人レベルでの差異の前に、厚生労働省が発表している年齢層別の睡眠時間をご紹介します。
年齢層 | 必要な平均睡眠時間 |
10歳代 | 8~10時間 |
成人以降~50歳代 | 6.5~7.5時間 |
60歳代以上 | 6時間弱 |
上記の表のように、健康的に生きるために必要な睡眠時間は年齢を重ねるごとに減少していく傾向にあります。さらに個人が生まれ持った遺伝子によって、一人ひとりに適した睡眠時間が決まっているのです。
中には、ごく短時間の睡眠のみで活動できるショートスリーパータイプの人がいますよね。一般的な睡眠時間の人にとっては憧れの対象になるかもしれませんが、個人に適した睡眠時間は基本的に努力や工夫で変えられるものではありません。
日々の忙しさの中で睡眠時間が短くなってしまうことを踏まえつつ、自分に合った睡眠時間を認識してライフスタイルを寄せていくことが大切です。
休日の「補充睡眠」に効果はある?
睡眠不足の毎日が続くと、休日にたっぷり寝て睡眠不足を取り戻す「補充睡眠」をする人も多いのではないでしょうか。残念ながら人間の体は、貯金のように睡眠時間をためることはできません。若い頃は寝だめですぐに元気になっていた人でも、年齢を重ねるごとに寝だめをしても体がなかなか回復しなくなっていくでしょう。
睡眠不足による疲労の蓄積への対処法は、毎日続けて十分な睡眠時間を確保することが大前提になります。1日だけたくさん眠っておいたからといって、翌日の睡眠不足に耐えられるわけではないのです。また睡眠不足による集中力の欠如やイライラ感も、一度の十分な睡眠で完全にケアできるわけではありません。
さらに休日の必要以上の睡眠は、体内時計のリズムを崩してしまう可能性があります。適切なタイミングで太陽の光を浴びられなかったり食事をとれなかったりすることで、入眠困難や体調不良を誘発してしまいます。
もちろん、休日にゆっくり眠ることでストレスが発散できるケースも多いものです。しかし睡眠不足を補うための補充睡眠は、基本的には逆効果になるかもしれないことは覚えておきましょう。
理想的な睡眠時間が得られたときの特徴
ここでは、理想的な睡眠時間が得られたときの特徴をご紹介します。毎日目覚める中で「今日は朝から清々しい気持ちだ!」と思う日もあれば「朝から体が重い……」と暗い気持ちになる日もありますよね。適切な睡眠時間がもたらしてくれるメリットを知り、自己理解につなげていきましょう。
1.日中に眠気を感じない
理想的な睡眠時間を得られると、日中に眠気を感じずに最大限のパフォーマンスを発揮しやすくなります。頭が冴えわたり、課題を解決するためのアイデアをどんどん思いつくことも。日常的なタスクもスムーズに終わらせられ、精神的なリソースも増えていきます。
適切な睡眠時間は体のリズムを整えるため、食事をとるべきタイミングで空腹を感じ、寝るべきタイミングで眠気を感じられるでしょう。体に合った睡眠のサイクルが続く中で、心も体もより健康になっていきます。
2.起床時間まで起きずに眠り続けられる
自分に合った睡眠がとれると、起床時間まで目が覚めずにぐっすりと眠り続けられます。途中で覚醒することや寝付けないことが少なく、寝苦しさを感じずに安眠できるでしょう。サイクルが整ってくると、アラームが鳴る直前や鳴った瞬間にすぐに起きられるようになります。
良質な睡眠のためには就寝前の習慣の改善も求められますが、まずは自分に適した睡眠時間を確保することが大切です。日中の心身の疲労を睡眠でケアする、という健康的な習慣が生まれ、はつらつとした毎日を送れます。
3.熟睡感があり、起きた直後から行動を開始できる
十分な睡眠時間が得られていると、起きたときに明確な熟睡感を得られます。アラームに起こされた後も不快な気持ちにならず「あぁ、よく寝た」と爽快な気持ちで一日を始められるでしょう。
睡眠時間が足りていないと、起きた直後は体が重く気持ちも沈みがちです。しかし熟睡感を得られている状態では、起きて数時間経過したときのような覚醒状態をすぐに感じられ、スムーズに行動できるでしょう。