会社から逃げたい…|嫌いな会社・辛い仕事から逃げる方法&正しい逃げ方

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会社が嫌い…仕事を楽しめない…

「会社へ行きたくない」「仕事がつらい」と感じるのは社会人であれば誰もが一度は経験している気持ちです。

思い通りにいかないことや、上司や部下、同僚との関係性など、働くことへの悩みはつきません。「行きたくない」と感じる日もあります。しかし、嫌だと思う気持ちが毎日のように続いている人は少し注意が必要です。

この記事では、会社や仕事から「逃げたい」と感じ続けている人への対処法を探っていきます。現状から距離を置く具体的な方法や、嫌だと感じる気持ちとの向き合い方について知っておきましょう。

会社から逃げたい気持ちは、我慢しなくていい!

朝起きても体が動かず、会社へ行く準備をするのがつらい、電車に乗っていると動悸がするなど、体に不調を感じていませんか。

会社から「逃げる」という言葉に後ろめたさを感じる人もいるかもしれません。休めば周りに迷惑をかけてしまう、長期休職は昇進に差しつかえるといった外的な理由から、逃げたいという自分の気持ちを押さえ込むのもよくあることです。

しかし、逃げたいと感じたなら、そこには必ず理由があるはず。「会社から逃げたい」という思いを我慢して出勤し続けると、そのストレスが身体的な不調となって現れる場合があります。眠れない、食欲がないなど、最初は小さな体の不調が、大きな精神的負担につながることも十分に考えられます。

まずは逃げたいと感じた自分を否定せず、向き合うことからはじめてみましょう。

嫌いな会社・辛い仕事から逃げる方法

仕事がつらい場合は、仕事から逃げるワザを磨きましょう。

なんでも自分でやらなければと思ったり、周囲のことを考えて業務を断れずに引き受けていませんか。

真面目な人ほど仕事に追い込まれてしまうもの。自分にしかできない仕事に業務を絞っても、罪の意識を感じることはありません。

それでも気持ちが続かずに、追い詰められてしまったら、原因から物理的な距離を置きましょう。

ここでは、「会社から逃げたい」と感じる日々が続いたときに取れる選択肢を3つご紹介します。

異動願いを出す

仕事の内容が合っていない場合は、異動願いを出すことが一つの方法です。

違和感を感じたまま仕事をするのはつらいもの。つらい状態をずっと続けることも難しいでしょう。しかし、すぐに会社を辞める必要はありません。せっかく縁があって入社した会社です。同じ会社内でも環境が変われば解決することもあるものです。

未経験の業務だと、異動をためらう人もいるかもしれません。しかし、ジョブローテーションは会社にとって利点となることも。異動によって職場内の雰囲気が変わり、業務のマンネリ化を防ぐ効果があるのです。

辞めるしかない、と選択肢を狭くせず、部署異動によって会社に居続ける道も考慮してみましょう。

休職する

心身ともに疲れ切ってしまったら、休職という選択肢があります。ストレスを感じる状況に長くい続けると、体力はもちろん、気力まで失ってしまうもの。「会社へ行かなければ」という気持ちだけが募り、つらい日々が続きます。休職は、自分の気持ちをケアするために有効な手段です。

精神的なダメージを受けると修復が難しく、後々まで尾を引いてしまうケースも。その結果、回復には十分な時間が必要になります。体も心も休めるために、休職という手段をためらわずに使いましょう。

転職する

今の会社で働き続けるのはつらいという状況なら、思いきって転職も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

仕事内容は好きだけど会社が合わないなら、環境を変えるだけで解決する問題もあります。仕事自体が好きになれない場合は、思いきって違う職種や業種に転職するのも一つの方法です。

知らない環境は不安なもの。しかし、これまでとは違う場所で気持ちを新たにスタートすれば、仕事への向き合い方も変わるはず。スキルアップの時期ととらえて、転職の可能性を探ってみましょう。

転職する前に、なぜ嫌いになったのか原因を見つけよう

会社を辞める前に、今の職場が嫌になった理由を考えてみましょう。環境を変えるのは簡単ですが、嫌な原因がはっきりしないまま転職しても、また同じ理由で悩むことになりかねません。まずは自分の気持ちにきちんと向き合って、嫌だと感じる原因をはっきりさせておくことが必要です。

ここでは、よくある転職理由を順番にみていきましょう。

1.給料と稼働量が見合っていない

勤務条件が見合っていないと感じて転職を考えた経験は誰もがあるのではないでしょうか。給与のわりに業務量が多い、責任のある仕事を任されているのに昇給の話がなかなか出ないなど、給与面の対価が見合っていないと感じることも多いものです。一生懸命に働いても待遇が上がらなければ、モチベーションが下がるのも仕方がありません。

また、業務の内容が物足りずに転職を考えるケースもあります。仕事に向き合う姿勢は人によってそれぞれです。同僚や上司の仕事に対する姿勢が低いために、思うような仕事ができない場合は、たとえ十分な対価をもらっていても転職を考えるきっかけになるでしょう。

2.人間関係が悪い

会社での人間関係も頭を悩ませる原因になります。1日のうちの大半を過ごす職場での人付き合いは欠かせません。どうしても好きになれない人や、うまくコミュニケーションが取れない人と仕事をするのは想像以上につらいものです。

なかには同僚の陰口をたたいたり、仕事の愚痴ばかりを言い続けたりなど、人間関係が悪くなるような職場も働き続けるには厳しい環境です。メンタルストレスになる前に、転職を考えるのは一つの手段といえます。気持ちよく働けない場合は、環境を変えてみましょう。

3.残業が多く疲労が溜まっている

仕事を断れずに引き受けていませんか。元気でなければ、よい仕事はできません。仕事を終えてゆっくり夕食をとったり、趣味を満喫したりと仕事後の時間を充実させれば、明日へのコンディションも整えられます。しかし、連日残業が続き、帰宅して寝るだけの生活では体力面だけでなく精神面でも疲れてしまうことも。心も身体も不安定な状態では、よいパフォーマンスにはつながりません。

気持ちが落ち込むと、回復するのは時間がかかる場合もあります。

4.仕事内容がつまらない

仕事に魅力を感じられないとき、転職を思い浮かべる人も多いもの。「ルーティンワークばかりで成長できない」「アイディアを出しても採用されない」など、仕事に物足りなさを感じる理由は人それぞれです。

つまらないと感じながら仕事を続けると、多くのものを失ってしまいます。一日の大半を占める仕事時間を充実したものにできず、時間を無駄使いしていませんか。また、業務に興味が持てず消極的になり、ワクワクする機会を失っていませんか。

つまらないと感じながら仕事に取り組めば、大切な時間を浪費して、貴重な経験を逃してしまいます。

5.ハラスメントを受けている

職場でなんらかのハラスメントを受けている場合は、仕事を前向きに捉えられません。パワーハラスメントやモラルハラスメントなど、ハラスメントの種類はたくさんありますが、どの場合も社内の人間関係が関わる繊細なもの。ハラスメントから解放されたとしても、気持ちのわだかまりが消えることは少ないでしょう。

精神的な負担を受けると立ち直るのに時間がかかります。待遇面や勤務条件がそろっていても、ハラスメントを受ける時点で転職を考える方も多いでしょう。

6.自分の時間を邪魔される

仕事に集中したいのにできない状況にもやっとしていませんか。同僚のおしゃべりが多くて仕事が進まない、雑務を頼まれることが多く時間を取られるなど、自分の業務に集中できず、思うように成果が上がらない状況はストレスがたまるものです。

勤務時間のすべてを自分の時間にするのは難しいかもしれません。けれども、時間を取られるためにやるべきことに集中できず、スキルアップを妨げられている場合は、転職を視野に入れる人も多いでしょう。

逃げる方法は転職だけではない。休む時間も必要

「会社に行きたくない」と感じたとき、選択肢は転職だけではありません。会社に自分の状態を伝えて、休職に向けて担当部署と相談することも一つの方法です。休職願、診断書といった必要書類を提出すれば、回復するための休職に向けて会社側と交渉できる場合もあります。また、退職後に失業保険を申請しながら、一定期間の休息を取るのもよいかもしれません。

職場と距離をおいて休んでみると、見えなかったことに気づくこともあります。「逃げたい」と思っていた気持ちが落ち着いて、原因について考えられる余裕が生まれると、考えかたが変わることもあるでしょう。

また、精神的なストレスを感じながら転職活動をするのは想像以上に大変なこと。一度ゆっくりと休み、自分を整えるのも必要な時間です。

参考:あけぼのパートナーズ法律事務所「従業員が休職することに!必要な手続きは? 」

会社から逃げるときに気をつける7つのこと

自分とじっくり向き合って、会社から逃げる決断をしたときに気をつけたいことを7つお伝えします。会社を辞めると決めてから、すぐに行動に移すのは考えものです。辞めたあとに後悔しないために「もしも」の備えをしておきましょう。

1.連絡なしに飛ばない

会社を辞めるときは、手順をきちんと踏みましょう。どんな理由で会社を辞めるとしても、段取りを踏むのは大人として最低限のマナーです。

無断欠勤を続ける、SNSメッセージで退職を告げる、などの行為は、会社と締結した労働契約の不履行に発展して、マナー違反ではすまされないことも。

前職での経験や人間関係のつながりに助けられることもあるかもしれません。今後の社会人人生の中で嫌な思いを残さないよう、円満に退職してから次の道に進みましょう。

2.会社以外でも人間関係を築いておく

会社だけの人間関係で生活していませんか。自分の職場や会社以外での人とのつながりも大切です。取引先の方から、趣味などを通じた人間関係まで、出会った相手と気持ちのよいお付き合いを心がけましょう。

思わぬ転職先を紹介いただいたり、フリーランスでも仕事ができるほどの業務を受注したり。在籍中のていねいな仕事を目にした取引先から、転職を機に新たなお仕事をいただくこともあるかもしれません。

ときに頭を悩ませる人間関係ですが、支えてもらえるのもまた人間関係です。出会いを大切にして、人との関係を築いておきましょう。

3.貯金をしておく

転職したいと思ったとき、すぐに動けるように貯金をしておくことも、忘れてはいけない準備の一つです。

そこで気になるのが、貯金額の目安。生活するために、月にどのくらいの金額が必要なのかを日頃から確認しておくと、貯金額の目安もおのずと決まってきます。収入がなくてもしばらく生活できるくらいの貯金があるのは大きな安心につながります。「生活を見直すよいきっかけ」くらいに考えて貯金を始めてみましょう。

4.新しいスキルを身につけておく

転職を見越してスキルアップするのも有効です。自分をさらに成長させるよいタイミングととらえて、資格取得やセミナーに出席するなど積極的に動いてみましょう。

転職が有利になるように、現在の仕事に関係する資格を取得したり。さらには、これまで興味を持っていたことに挑戦してみたり。「会社が嫌だな」と落ち込んでいるときは、前向きに動いてみるのも一つの解決方法です。会社以外の世界に触れることで、新しい気づきを得られるかもしれません。

5.上司や同僚には挨拶をしておく

どんなことが理由であれ、会社へ正式に退職届を提出したら、周りに退職することを伝えましょう。人間関係に疲れて転職を決めた人は意外と多いものです。中には顔を見たくないほど関係をこじらせてしまった上司や同僚がいるかもしれません。

気持ちにわだかまりがあったとしても、そこは大人になってきちんと挨拶ができる人でありたいですよね。礼儀だけは通しておくと、意外とさっぱりした気持ちで会社を去ることができるものです。退職する日までは会社の一員。引き継ぎ資料を作成するのはもちろん、退職日当日は波風を立てず、円満退職を心がけましょう。

6.転職活動の資料や情報を集めておく

日頃から「転職」の二文字を頭の片隅に置いておくのは、自分を客観視できるおすすめの方法です。

今は特に転職を考えていない、という場合でも、転職サイトに登録してみるとよいでしょう。職務経歴書や履歴書を作成してみると、これまでのキャリアを棚卸しするのにとても役立ちます。「こんなことができるようになっている」「もっとこんな経験が必要かも」などの発見が新たなモチベーションを生むことも。さらに、転職サイトを通じて届くスカウトの内容は、自分の市場価値を知るよい機会になります。希望する職種を登録しておくと求人情報が届くため、本気で転職を考えるときに便利です。

7.家族などに本音で相談しておく

会社を辞めたいと思ったら、親しい人に自分の状況を話しておきましょう。家族や友人など、気を許せる身近な人に状況を説明し、親身になって聞いてもらうことが大切です。心を許せる人へ話すのなら、まとまっていない気持ちもそのまま打ち明けられますよね。言葉にすることで気持ちを整理でき、思い悩んでいたことも少し軽くなるかもしれません。

また、分かってもらっているという気持ちは安心感につながります。一人で不安を抱え込まずに、自分の今の状態をきちんと周りに話しておくとよいでしょう。

会社から逃げたいときは、無理せず自分を優先しよう

会社に行きたくないという気持ちは、誰もが経験しています。「行きたくない、でも私がやらなきゃ」と、仕事を任されている責任感と、会社へいかなければならないという義務感を抱えて、自分の気持ちに蓋をしながら通勤電車に乗っている人もいるでしょう。その気持ちが解消されずに毎日続けば、精神的な疲労がたまってしまいます。

「会社から逃げたい」という思いを抱えていると、「仕事に対する甘えではないか」という気持ちとのあいだで苦しむこともあります。「楽しい仕事ばかりではないのは誰でも同じ、自分は弱音を吐いているだけかも」となかなか会社を辞められない状態がつづくこともあります。

しかし、あなたのつらい状況について、周りは案外わからないものです。また、あなたの心身がどんな状態になっても、会社に責任をとってもらうことはできないのです。今どんな状態にあるのか様子をみながら答えを出さなければなりません。

自分をいたわることができるのは自分だけです。自分の気持ちに正面から向き合って、一番大切にできる答えを優先してみましょう。

この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。

つるまゆ

つるまゆ

フリーランスライター。長く会社勤めを続けるうちに、心の中で大きくなった違和感を放置しないと決めて、毎日好きな文章を書いています。人生はこんなにも変わるものだ。

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