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自己肯定感とは?
自分が決めた選択に自信が持てない。嫌だと思っているのに断れない。そんな自分にモヤモヤしている人は、自己肯定感について考えてみましょう。自己肯定感とは、自身を大切な存在だと認め、これで良いのだと自分を認められる感情のことです。
自己肯定感が低くなると自分の決断に自信が持てず、失敗が怖い、嫌われたくないなどの気持ちが生まれ、健全な気持ちで前に進む力を弱くします。
このような気持ちが続けば、自信がなくなり「自分なんて必要じゃない」と自分を否定するようになります。
この記事では、自己肯定感が低い原因と自分を認められない理由、自己肯定感を上げる方法について紹介します。心の病になる前に、自己肯定感について考えてみましょう。
自己肯定感が低い原因
自己肯定感が下がる理由はさまざまですが、おもに自分の存在自体を否定されるような経験が元となることが多いでしょう。自己肯定感は生まれ持ったものではなく、「自分は大切な存在」という認識を他者から受けることで育まれます。
そのため、自己が形成される幼少期の体験が関係する傾向にあり、褒められる経験が少なかった、厳しくしつけられたなど育った環境によって左右されがちです。
ただ、同じような状況でも自己肯定感を持てる人もいれば、存在を否定されたように感じ、自己肯定感が低いまま大人になる人もいます。
1.過去のトラウマ
自分に自信が持てない原因に、これまでの人生で失敗した経験や傷ついたことが、大きく関係している場合もあります。
大役を任されたプレゼンで失敗してしまい、次のプレゼンが怖くなってしまった経験はありませんか。マイナスの経験として深く心に刻まれると、自分を肯定するのが難しくなります。
厄介なのは、幼少期などに受けた経験が元になっている場合です。記憶が曖昧なために、トラウマの原因を探るのが難しくなります。
2.コンプレックス
誰もが少なからず抱いている劣等感。学歴や容姿、対人関係など、自分の中にある劣等感は人によってさまざまです。
コンプレックスを持つことは悪いことではありません。「自分が人より劣っている」ことを、どう次につなげるか考えるのは大切です。安定した自己肯定感を原動力に、コンプレックスを克服しようと行動するのは、コンプレックスがプラスに働いた良い例。
しかし、自分を責めてしまい、自分を無価値だと考えてしまう人は要注意です。ここでも、自己肯定感が関係してきます。
3.他人と比較しやすい
生きていく上で、他人との比較は避けられないものです。気をつけたいのは、行動の基準が他人との比較になってしまうこと。自己肯定感が低いと、自分の選択した結果に自信が持てなくなります。
そのため、自分で決められず、他人の物差しで結果を測ることも少なくないでしょう。
憧れの誰かが身につけていたアイテムを手に入れるのは嬉しいものです。しかし、自分が身につけた途端に気持ちが下がり、気持ちを満たすためにまた別のアイテムを探す、といった経験はありませんか。
誰かとの比較ではなく自分の選択で動かない限り、ずっと満たされない状態が続いてしまいます。
自分を認められない理由とは?
なぜ自分を認められないのでしょうか。根本原因は「自分のことが嫌い」に尽きます。自分には存在価値がないと思うから、自分を好きになれず、自分自身を認められないのです。
自信がないために、褒められても上手に受け取れず、また新しいことに挑戦する勇気がなかなか湧かず、限界を決めてしまいます。
自分を肯定できないため、人がうらやむ容姿を持っていたとしても上手に生かすことができません。自分を認めることは、豊かな人生の土台となります。自分を嫌いという感情が、多くの問題を引き起こす原因になるのです。
自尊感情とは?
自尊感情とは、ありのままの自分を尊重し、自分自身を受け入れることです。
他者の存在も含めて自己を肯定する自己肯定感とは少し異なります。
自尊感情が高い人は、できること、できないことも全てそのままの自分に自信を持っています。ダメな自分も受け入れているため、失敗を恐れず行動できる傾向にあり、他者のミスに対しても寛容になれるのです。
赤ちゃんは自分自身の存在に疑問を持つことはありません。安定した自尊感情は、人間社会を生きる中で必要な資質といえるでしょう。
参照:自尊感情(自己肯定感)を高める方法:自信のない子どもと大人のために