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自己嫌悪に襲われる日々…自分が嫌になる…
「周りは充実した人生を送っているのに、自分は平凡でつまらない人生を送っている」「自分にとって得がないと人に優しくできない」「他人が不幸になると、内心喜んでいる自分がいる」。
このように、自分の嫌いな部分に直面すると、自己嫌悪を感じることがあります。
もちろん、自分のことをいつも心から愛せていれば素敵です。しかし人間の心は常に揺れうごくもの。自分を好きになれる日もあれば、自己嫌悪で苦しくなってしまうこともあります。
今回は、自己嫌悪になる原因や自分を愛する方法をご紹介します。自己嫌悪になること自体は決して悪いことではありません。ネガティブな心理が芽生える理由を知り、今よりも自分を愛せる方法を見つけましょう。
日本は、自己肯定感が低い国No.1
内閣府が発表した「子ども・若者白書(子ども・若者育成支援推進法に基づく年次報告書)」によると、日本の若者は諸外国の若者と比べて「自己肯定感」が低い傾向にあります。
「自分は役に立たないと強く感じるか」という質問においては、日本の若者は「そう思う」「どちらかといえばそう思う」が合わせて51.8%もあったと報告されています。同時に同じ調査をしたアメリカ・イギリス・韓国・ドイツ・フランス・スウェーデンの若者の回答と比較すると最も低い結果となりました。
自分に自信が持てないと、自分の可能性を否定する傾向になります。新しいチャレンジやアイデアも生まれづらくなるでしょう。実際に「将来外国留学をしたいと思うか」という質問においては、日本の若者の53.2%が「外国留学をしたいと思わない」と回答しており、この数値は諸外国よりも圧倒的に高い割合となっています。
参考:内閣府「令和元年版 子供・若者白書(全体版)(PDF版)」
自分が嫌になる瞬間・原因とは?
ここでは、自分が嫌になる瞬間や原因を5つご紹介します。自己嫌悪を感じやすいタイミングの多くは、心に余裕がないときです。どのようなときに悲観的になりやすいのかを分析して、自分を愛するためのヒントにしていきましょう。
1.仕事で失敗が続いている
完璧な人間はいないため、仕事でミスをしてしまうことは誰にでもあります。しかし失敗が一度ではなく何度も続いたり、同じような失敗を繰りかえしてしまったりしたときは、自分のことを嫌いになりがちです。
周りからも「どうして同じミスをするの?」「何度説明すればわかるの?」と責められてしまうこともあるでしょう。「自分はダメなやつだ」「今度こそ絶対に失敗しないようにしないと」と必要以上の緊張感を持ちながら働く状態になっています。
2.ストレスで周りの人に当たってしまう
嫌なことがあってイライラしているとき、他人に八つ当たりしてしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。周りの人に理不尽に当たってしまうと自己嫌悪を感じやすく、後悔と罪悪感で落ち込んでしまいます。
周りが心配してくれたのにもかかわらず「うるさいな」「放っておいてくれ」と怒鳴ってしまったり、冷たく返してしまったり。自立した大人でも感情を完璧にコントロールするのは難しいことです。
3.褒められた経験がない・少ない
過去に人から褒められたり評価されたりした経験が少ないと、自分の愛し方がわからないまま成長してしまいます。ポジティブな評価をされてもピンと来なかったり「どうせお世辞だろう」と思ってしまったりして、自分を過小評価しがちです。
「自分のことを好きになる機会」よりも「自分を嫌いになる機会」のほうが多く、嫌な部分にばかり目が行ってしまいます。自分の長所や魅力を自覚できていないため、短所だらけの人間のように感じています。
4.過去にいじめられた経験がある
過去にいじめられた経験がある人は、自分を嫌いになりやすいでしょう。いじめは、自信や自尊心を失わせる行為です。いじめ被害を通して「自分は価値のない人間だ」「いじめられて仕方のない人間だ」と思い込んでしまった場合、自己嫌悪を抱きやすくなります。
いじめから逃れた後も人付き合いに臆病になってしまう人が多く、少しネガティブなリアクションをされた(もしくは、されたと勘違いした)だけで「やっぱり自分なんていない方がいいんだ」と悲観的になってしまいがちです。
5.自分以外の人ばかり評価されている
学業や仕事などで、自分も努力しているのにもかかわらず他の人ばかりが評価されている場合、自己肯定感が下がり自分のことを嫌いになりやすいでしょう。努力が報われないと自信も喪失してしまいます。
評価されている人にコンプレックスを感じてしまったり、憎しみを抱いてしまったりと、本来の自分にはない負の感情に苦しみます。「本当はこんな感情を抱きたくないのに」と悩んでしまうこともあるでしょう。