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自分にとって、働くとは何だろう
「仕事」「働く」と聞いて、どのような景色や感情が浮かぶでしょうか、仕事へのイメージは人それぞれ違います。つらく苦しいものであると考える人もいれば、人生における生きがいを感じさせてくれるものだと考える人もいるでしょう。
私たちは人生の大部分の時間を仕事とともに生きています。仕事があるからこそお金がもらえ、求める生活ができるのです。人生とは切っても切れない関係性である仕事への理解を深めることで、より精神的に豊かな毎日を送れます。
今回は、仕事をする意味や楽しく働くためのコツなどをご紹介します。今まで「お金のためだけに」「やらなくてはいけないことだから、仕方なく」と思いながら働いていた人は、ぜひこの機会に改めて仕事について向きあってみましょう。
働くの意味・定義とは
「働くって何?」と聞かれて即答できる人は多くないのではないでしょうか。「働く」は私たちの人生とあまりにも近しい場所にある概念のため、改めて意味を考える機会はなかなかありませんよね。
「労働すること」「労働の対価に報酬をもらうこと」「生きがいを見つけること」、どれも正解です。しかしより明確に定義づけると「働く」とは「会社が求める目標や理念に沿って自分の能力を活かすこと」です。
会社のために能力を活かした「労力」に報酬が得られます。仕事の定義は「能力を活かす相手」がいることが前提となるため「生きがい」や「やりがい」は後からついてくるものであり、定義には含まれません。
「働く」とは、会社(自社や個人事業主を含む)のために貢献をすることともいえます。貢献の過程で生きがいを見つけられたり、報酬をもらえたり、自己肯定感や達成感を得られるのです。
自分が仕事をする意味・目的を見つけてみよう
ここでは、仕事をする意味・目的として挙げられるものを6つご紹介します。どのような目的で働いていたとしても、正解や不正解はありません。人生における幸福の形が人それぞれ違うのと同じように、仕事の目的も千差万別なのです。
1.趣味のために働く
趣味は生活を彩り、心に豊かさを与えてくれます。趣味があるからこそ毎日に張りあいが出るという人も多いでしょう。また趣味がきっかけとなって人間関係が広がり、生涯の友人や伴侶に出あえることもあります。
「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と割りきり、仕事外の趣味のために働いている人は少なくありません。趣味のために働いている人の仕事の目的は「報酬」であり、会社からもらったお金を趣味に費やすことで幸福を感じています。
特に独身の人は家庭にお金を回す必要がないため、最低限の貯金や仕送り分さえ確保すれば「自由に使えるお金」が多く、趣味を充実させることができます。「結婚したら自由が制限されるため、独身のうちに存分に趣味を楽しむ」という人も。
2.生活を豊かにするために働く
今の生活をより豊かにするために働いている人は、人生を着実にステップアップしていきたいと思っているタイプが多い傾向にあります。お金をもらって欲しいものを買い、生活を便利に豊かにすることで幸福感を得られます。
車を購入して生活範囲を広げたり、住居を広くして過ごしやすくしたり。食生活のレベルを上げることで喜びを感じられる人もいるでしょう。同じ「買わない」という選択でも「お金がないから買えない」ではなく「買えるけれど、あえて買わない」という選択肢を持てるほうが、心に余裕が持てます。
豊かさとは「生活空間の豪華さ」だけではありません。「欲しいと思ったときに買える」という環境が心に余裕を与え、本当に必要だと思ったときに正しく投資できます。家具やアイテムを洗練させることで、自意識も磨かれるでしょう。
3.子供のために働く
子供が生まれると養育費が必要になります。可能な限り子供に不自由のない生活をさせてあげるために働いている人も多いでしょう。仕事で理不尽な出来事があっても「可愛い我が子のため」と思えば乗りきれる場合も。
子育てに必要なお金は、食費や生活費、学費だけではありません。医療費やおこづかい、旅行費、将来のための預金、保険なども必要です。もし私立に入学させた場合は、学費は公立・国立の何倍にもなるでしょう。
自分の将来のためとは別に貯蓄が必要となるため、子育てにおいて「余るお金」はないといえます。十分な衣食住を与えて健康な生活を送らせることはもちろん、いつか「やりたいこと」ができたときに親として応援するためにも、お金はいくらあっても困りません。
4.恋人のために働く
愛は人を動かす原動力です。大好きな恋人のためだと思えば、どんなつらいことでも乗りきれてしまうのが人間です。恋人に笑顔になってほしい、将来的に結婚できるほど経済的な余裕がほしい、という想いで働いている人もいます。
特にお互いが社会人である場合、経済的・社会的な自立は、将来を見すえるための重要な材料になります。どんなに愛しあっている恋人同士でも、お金がなければ安心して将来を共にすることはできないでしょう。
つまり経済的・社会的な自立は「相手との将来を真剣に考えていること」の意思表示でもあるのです。恋人を喜ばせるためだけではなく、安心させるため、愛を伝えるための行為として「仕事」は大切な要素となります。
5.将来のために働く
昔と比べて定年退職の年齢が引きあげられた現代、私たちが定年を迎える頃には今以上に引きあげられている可能性があります。また昔と違って「一つの会社に入社できれば将来はずっと安定する」とは言いきれない時代です。
「安心できる老後」を手に入れるためには、若い年齢から貯蓄をし資産をためる行動が必要です。また災害や病気など、いついかなるきっかけでお金が必要になるかわかりません。お金は「欲しいものを手に入れるツール」であるだけではなく「人生を安心して生きるために必要な要素」なのです。
また、今やりたいことが特にない人でも「いつかやりたいことができたときのために」という気持ちで貯蓄をしている人も。お金という先だつものがなければ行動を起こすことはできません。
6.スキルを身につけるために働く
仕事を通して自分の能力の向上を感じられると、自己肯定感が上がります。スキルアップは自己価値を認識するために有用な手段です。特に専門の技術や知識を必要とする仕事では、業務の中で自己価値を見いだせると同時に、価値自体を磨くこともできます。
また将来的なキャリアプランを視野に入れている場合は、現在の職業でスキルを身につけることによりさらに上を目指せる可能性も。新卒の頃は皆ほとんど同じスタートラインではありますが、年齢を重ねるにつれ「どれだけの経験や知識、技術を持っているのか」が重要視されます。
スキルの難易度やレベルの高さは「どれだけ努力できる人なのか」を知るためのバロメーターにもなります。仕事でスキルを身につけることで、技術的にも人間的にも他者へアピールするための武器にもなるのです。