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自分自身を理解し、自分自身としっかり向き合いたい方へ
今の自分から変わりたい、自分の長所をもっと活かしたいと思うときはありませんか?しかし、「自分自身がわからない」と悩みを抱える人は少なくありません。自分と向き合うことは、自分自身のことがわからない状態から抜け出すきっかけとなります。そして「自分が本当にしたいことは何か」を見つけるきっかけにもなるのです。
本記事では、自分自身への理解を深めたい方へ「自分と向き合う方法」を8つご紹介していきます。なぜ自分と向き合うことが大切なのかも含めて一緒に見ていきましょう。
自分とは何か
自分とは、今までの経験から形成された自分自身を指します。「自分」は、自己認識している意識的な部分と自己認識していない無意識的な部分があるといわれています。この自己認識に対して「ジョハリの窓」という考え方があります。「ジョハリの窓」とは、心理学者ジョセフ・ルフトとハリ・インガムが発表した自己理解への考え方です。
ジョハリの窓では、自己理解を4つに分類します。
- 開放の窓:自分も他者も知っている自己
- 秘密の窓:自分は知っているが他者は気づいていない自己
- 盲目の窓:他者は知っているが自分が気づいていない自己
- 未知の窓:最後に自分も他者も気づいていない自己
このように自分とは、自分だけでは把握しきれなかったり、理解できていなかったりする面があります。一方で、自分では「自分がわからない」と感じていても、他者からはあなたの長所が見えているケースもあるでしょう。
参考:ポテクト「ジョハリの窓で自己分析〜概要、やり方、項目例、シート、アプリ、研修活用~」
自分と向き合うことの意味とは
自分と向き合うことで自分への理解を深めると同時に、過去の経験や今の現状などを踏まえて自分を取り巻く環境や自分自身の考えを多角的に見れるようになります。自分を多角的に見ることは、大切にしている信念や今後のしたいことが把握できるきっかけになります。
時には、自分と向き合う中で、過去のつらい経験や思い出したくない出来事にも向き合う場面があるでしょう。自分のつらい経験と向き合うことに、不安を感じる方も少なくありません。しかし、1人で自分と向き合うことに不安を感じた時には、家族や友人と話しながら自分と向き合う時間を作ることも1つの方法です。
身近な人との会話で自分と向き合うことは「自分だけでは気づけなかった自分」への理解を深めることにもつながるのです。
自分と向き合う方法は一つではなく、人それぞれに合った方法があります。例えば、人と話すことで自分と向き合うことができたり、静かな場所で1人の時に自分自身と向き合えたりなど、さまざまな方法が挙げられます。ありのままの自分と向き合う時間を通じて、自己への理解を深め、これから先自分がどのように人生を歩みたいのかを考えてみましょう。
自分と向き合う方法
ここからは自分と向き合うために試してほしい方法を7つご紹介していきます。
自分と向き合う時間を作りたいと考えた時、今の自分の生活リズムに取り入れやすいものから試してみてくださいね。暮らしの中に取り入れやすい自分と向き合う方法を一緒に見つけていきましょう。
1.1人の時間を作る
1人の時間を意識的に作ることで、自分と向き合う時間を確保する方法があります。1人の時間とは、自分自身に意識を集中させる時間です。
1人の時間では、友人や家族と過ごす時よりも自分自身への意識が集中しやすくなります。SNSと一旦距離を置いたり、自分自身の内側へ意識を集中させるマインドフルネスの瞑想を取り入れたりすることが例です。
マインドフルネスとは、「今」だけに意識を集中させること。マインドフルネスの手法として瞑想が用いられます。マインドフルネスの瞑想時間は、自分の感情と向き合う時間です。怒りや悲しみなどの感情をコントロールするのではなく、なぜ自分がその感情を抱いているのかを理解する方法として活用できるのです。マインドフルネスを実践していくことが自己認識を高めることへつながるともいわれています。
1人で過ごす時間の中で、日々自分以外に向いている意識のベクトルを自分自身に向けることが自己理解を深めるきっかけとなるでしょう。
参考:Harvard Business Review「いまこそマインドフルネスを実践する好機である」
参考:リクルートマネジメントソリューションズ「マインドフルネスとは」
2.自分の今の気持ちをノートに書き出す
自分の今の気持ちを「書くこと」を習慣化することも有効な方法です。出先で感じたことや友人・知人との会話中に気づいたことなど、自分の今の気持ちをいつでもノートに書き出せるように、小さなノート1冊とペンを持ち歩いてみることからはじめてみましょう。
パソコンやスマートフォンでも自分の感情は残せますが、あえてデジタル媒体を使わずに、紙の上に手書きで気持ちを書き出すことは自分の思考の棚卸しもできるのです。
紙に感情を書き出すメリットは「自分の気持ちを考えながら書けること」です。ペンを手に取り書く時間は、デジタル媒体に入力するよりも、ゆっくりした動作です。ゆっくり書き出す作業は、自分の感情を整理しながらアウトプットしやすくなります。
今の気持ちを書き出していくうちに、思考が整理され、自分の客観視ができ対処法を自分で発見することもできるといわれています。
参考:NIKKEI STYLE「脳もココロも元気になる「ノート習慣」」
3.今までの人生で幸せだった出来事を書き出す
自分と向き合う方法として、自分の今までの経験を「ライフラインチャート」にまとめて書き出すことが挙げられます。ライフラインチャートは、紙と鉛筆さえあれば手軽に自分と向き合うことができる手法です。ライフラインチャートの中に、人生で幸せだった出来事を記入していきます。
ライフラインチャートの作り方は、縦軸に充実度や満足度、横軸に年齢を記入します。0歳から現在までを振り返り、幸せだった出来事を点で示し、簡単にエピソードを書いておきましょう。簡単に出来事を記しておくことで、自分がどのような場面で充実感や幸福感を得ているかを見える化することができるのです。自分と向き合うことができるだけでなく、自分自身の幸せを感じるポイントや傾向の把握もできます。
後述する「今までの人生でつらかった出来事を書き出す」時にも、ライフラインチャートを使用します。
4.今までの人生でつらかった出来事を書き出す
3の「今までの人生で幸せだった出来事を書き出す」で作ったライフラインチャート内に、今までの人生でつらかった出来事も書き、つらかった時期も点で示しておきます。自分の過去の経験や今の自分と向き合うことで、自分が落ち込みやすい場面を見つけていきましょう。
3と4で記入した点をフリーハンドでつなぎ合わせると、曲線を書くことができます。曲線の山になる部分が「人生で幸せだった出来事」曲線の谷になる部分が「人生でつらかった出来事」と一目で把握できます。
曲線の谷の部分である、自分のつらかった経験を振り返ることで、自分の満足感が低くなる場面や要因を洗い出すことができるのです。また、落ち込んだ時にどのような行動を起こして過去に上昇させていたのか気づくヒントにもなり得るでしょう。