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夜、眠れない…
眠りたいのにぐっすり寝れない「不眠」を治すことは簡単ではありません。疲れていても眠れずに悩んでいる。昼間の眠気に耐えきれず、寝てしまう。朝寝坊して、会社や学校に遅刻しそうになる。昼夜の生活パターンが逆転して困っているなど、不眠に関する悩みはたくさんあります。
こうした悩みを放っておくと、本当に病気になってしまうのが不眠の怖いところです。一方で、精神科を受診するのに抵抗があったり、家族に相談できずに苦しんだりしている人も多いでしょう。
今回はそのような悩みをもった人に向けて、不眠に関する原因や解消法をまとめました。この記事では、不眠を含む睡眠障害からの断ち切り方を徹底解説します。
眠れないのはストレスが原因…?
心理的なストレスや、緊張状態は睡眠に大きな影響を及ぼします。会社で嫌なことがあり、仕事に行きたくない。苦手な人がいて、人間関係で悩んでいる。このようなストレスは、一般的に知られている不眠の要因です。
しかし、日常の楽しいイベントもストレスになることがあります。旅行、友人とのランチ、デートなど、ワクワクするような予定もストレスにつながることがあるのです。
また、翌日に責任の大きな仕事があったり、朝早く起きなければならなかったり、緊張状態もストレスとして不眠に影響を与えます。
夜眠れない・寝れない原因とは?
アメリカ睡眠医学会の「睡眠障害国際分類第2版」では、睡眠障害は96種類もの病気と症状にわけられています。このように不眠や睡眠障害は、現代社会では実に多彩で深刻なものになってきているのです。
不眠を改善し、快眠を得るためには、ストレスの原因を知っておくことは重要です。ここからは、夜眠れない・寝れない原因を詳しく説明していきます。
参考:なかなか寝つけないのはなぜ?寝れない原因と対処法について
1.ストレス
人間は極度の緊張や興奮、ストレスで眠れなくなることがあります。しかし、一般的には不安や心配事があるときこそ、しっかり眠ろうと考えます。タイミングよく眠れれば良いのですが、現実には反対のことが起きてしまうのです。
さらに、昨夜眠れなかったことで翌日トラブルを起こすと、不眠を心配するようになります。不眠を心配するのも大きなストレスの要因のひとつです。これらの要因は神経質であったり、内向的であったりと生まれ持った性格が影響することが多くあります。
2.寝る時の環境
寝る時の環境とは室温や湿度、明るさ、空気、服装などを指します。睡眠時の環境は、無意識のうちに影響を与え、睡眠を左右するのです。
室温は16度〜26度が寝やすく、湿度は 通年で50%が適切と言われています。室内の明るさは、暗いほどメラトニンが分泌されます。そのため、就寝時は真っ暗がベスト。夜眠れない人は、睡眠環境の見直しをしてみましょう。
3.生活習慣
生活習慣の乱れによって、睡眠時間と社会的活動時間を計っている「体内時計」のバランスが、崩れてしまうことがあります。人間には体内時計があり、体温や血圧、ホルモンの日内変動を作り出しています。体内時計は、昼間活動して、夜眠るリズムを一日周期で調整しているのです。
この体内時計のことを概日リズムと呼び、概日リズムが崩れると不眠が引き起こされます。このような症状の睡眠障害を「概日リズム睡眠障害」と呼びます。
4.不眠症
日本では成人の20%、5人に1人が発症すると言われており、睡眠障害の中でも最も多い不眠症。加齢とともに発症率が増加し、40〜50歳で最も高くなります。中高年以上の女性に関しては、2人に1人以上が不眠症と言われているほどです。
不眠症とは、通常の時間帯に寝ているのにもかかわらず、入眠や睡眠の持続が困難になることです。さらに、どんなに寝ても満足感の得られないことがあります。その結果、集中力・記憶・日常の仕事をやり遂げる能力などが落ちてしまうのです。
症状としては、寝つきの悪い「入眠困難」。睡眠中に目が覚める「中途覚醒」。早朝に目覚める「早朝覚醒」。深く眠った感覚が得られない「熟眠困難」の4つのタイプがあります。
5.精神病
うつ病を含む精神病にかかっている場合、同時に不眠の症状が表れることがあります。寝過ぎてしまう過眠の症状も含めて「睡眠が以前のように取れなくなったかどうか」の判断はうつ病の診断基準にも含まれるほど、一般的な症状です。
また、精神病の薬の副作用が、不眠を促してしまうことがあります。なかなか不眠が改善されない場合は、早めにメンタルクリニックに相談、受診するのをおすすめします。