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何をしてもつらい…憂鬱な気分から抜け出せない…
ストレスが多い現代社会の中で、何となく日々がつらく、憂鬱な気分から抜け出せない、気分が晴れないなどと感じる人は多いのではないでしょうか。気分の落ち込みや、やる気が起きないといった心の不調は誰もが経験するものです。
憂鬱な気分やストレスと聞くと、嫌なことやつらいことを連想する人も多いかもしれません。しかし、実は嬉しいことや楽しいことも憂鬱やストレスの原因となります。昨今は感染症の流行で在宅勤務が増えたり、不要不急の出張が減ったりするなど、働く環境や生活の場が大きく変わった人も多くいるでしょう。人は環境の変化を感じ取ると、心と体を適応させて生活を維持させていきます。
まずは自分の今ある状態を確認して、心や体に変化があると感じることが重要です。
毎日憂鬱で生きてることが苦しい…
適切なセルフケアをしていても憂鬱な気分から抜け出せない状態が続く場合は、心理的な症状に加えて、さまざまな身体的な自覚症状を伴うこともあります。心理的な症状と身体的な症状が出ているときには、脳内でエネルギーの欠乏が起こっています。エネルギーとはいわば栄養素のことであり、不足すると脳内で情報伝達を行えなくなり、疲れや集中力の低下が起きてしまうのです。
私たちの体には自然治癒能力が備わっていて、通常はさまざまな不具合を回復へ導いてくれます。しかし、脳のエネルギーが欠乏しているとその回復に遅れが出てしまうのです。そのため、仕事・家事・勉強などの社会的機能がうまく働かなくなり、人との交際や趣味などの日常生活全般にも支障をきたすようになります。
憂鬱な時・気分が晴れない時の対処法
普段身体は自律神経系・内分泌系・免疫系のバランスによって、微妙に調節されています。ストレスによりこのバランスが崩れると、心や身体に不具合が生じます。憂鬱な気分から抜け出せない、やる気が出ないといった場合には、まず疲れた心と身体を十分に休めるようにしましょう。休むことは決して悪いことではありません。
ここからは日常に取り入れやすい休息やストレスの発散方法を紹介していきますので、気軽に取り組めるものから実践していきましょう。
1.日光浴をする
日光を浴びると、私たちの脳内では「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されます。セロトニンは精神を安定させたり頭の回転をよくして脳を活発に働かせたりする鍵となる脳内物質です。
特にストレスに対して効能があり、セロトニンが不足すると慢性的なストレスや疲労が溜まり、意欲低下、不眠などの症状を引き起こします。生活リズムを整えることを加味して、起床直後に1日15〜30分ほど日光を浴びることを意識すると良いでしょう。
2.健康的な食生活に変える
私たちの食を取り巻く状況は多様化し、便利な世の中になりました。その反面、つい食べ過ぎてしまったり、偏った食事内容になってしまったりと食生活は乱れがちです。
栄養は不足しても過剰になっても体に負担がかかり、偏った食生活を続けると生活習慣病にもつながります。食事は主食(炭水化物)、副菜(野菜・海藻)、主菜(肉・魚・卵など)、汁物をそろえると栄養のバランスがとりやすくなります。健康な体を維持するためにも、食べ物を賢く選択する力を身につけましょう。
3.適度に有酸素運動をする
運動にはネガティブな気分を発散させたり、心と身体をリラックスさせる作用があります。特に効果的なのは、身体の中に空気をたくさん取り入れながら行う有酸素運動です。軽いランニングやサイクリング、ダンスなどが挙げられます。
近所を散歩したり、緑の多い公園でアクティブに過ごしたりするのも効果的です。1日20分を目安に、身体が温まり汗ばむくらいの運動をしてみましょう。一気にたくさん運動するより継続することが大切です。
4.十分な睡眠を取る
健やかな睡眠があってこそ十分な休養をとることができます。現代生活はシフトワークや長時間通勤・受験勉強・インターネットやゲームをしての夜型生活など、睡眠不足や睡眠障害の危険でいっぱいです。
睡眠は、記憶・気分調節・免疫機能の増強など、さまざまな精神機能や身体機能に関連しているとされています。快眠は規則正しい睡眠習慣から生まれるため、なるべく毎日同じ時間に布団に入り、同じ時間に起床するよう心がけてみてください。
5.仕事・住まいなど環境を変える
憂鬱な気分から抜け出せないなら、普段生活している場を離れてみるのも手段のひとつです。職場ならいつもと違う机で作業をしてみたり、通勤の経路を変えてみたりすると、全く異なる景色が見られます。
他にも、住んでいる場所から一歩外の世界に出てみるのも良いでしょう。日帰りで旅行に出かけたり、数日間行ったことのない場所に滞在してみると行動が変わり、気分転換になります。日常の中に小さな変化を起こしていくと、今までと違ったものの見方や考え方ができるでしょう。
自分の中で、感情を塞ぎ込まないで
憂鬱な気分から抜け出せないときや悩みを抱えたときに、どうしてよいか分からなくなってしまうこともあるでしょう。風船を心に例えてみると、パンクしそうに膨らんでどこかに空気の出口が欲しい状態と言えます。逆に、風船がしぼんでいて、もっと空気という名のエネルギーを求めている状態でもあります。
そんなときは誰かに話を聞いてもらって、張りつめている心を緩めてみましょう。誰かに悩みを話すと、1人では思いつかなかった異なるものの見方や選択肢に気づけます。すぐに悩みを打ち明けるのが難しい場合は、全てを話す必要はありません。私たちは自分の考え事に気をとられてしまうと、堂々巡りになってしまうこともあります。あなたが話したい内容だけを話すだけで構いません。