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眠れないのはストレスのせいかも?
早く起きないといけないのに寝つけなかったり、寝ようとするほど眠れなかったり……眠りに関する悩みを抱えてはいませんか。
2020年にブレインスリープが行なった調査によると、日本人の平均睡眠時間は6時間27分でした。2018年にOECDが調査を行った時には、7時間22分で世界最下位だったのですが、さらに短くなっており、睡眠問題は深刻になっています。
私たちが眠れなくなっている最大の理由はストレスです。私たちには自律神経として、交感神経と副交感神経があります。夜になり副交感神経が優位になると、体がリラックスして休息する準備をします。
しかし、ストレスが溜まっていると交感神経優位になってしまい、体が興奮状態になってしまうのです。それによって体は緊張してしまい、眠ることが難しくなります。
参考:BCN+R「寝不足世界ワースト1位の日本、睡眠偏差値が低い都道府県と職業は?」
不安で眠いのに眠れない…
あくびが出るほど眠たいのに、いざ布団に入ってみると全く眠れない。寝ようとすればするほど、体が緊張してきて目が冴えてしまって、気が付いたら朝だった。こんな日が続いてしまうと、不安が募っていき、さらに眠れない日が増えてしまいますよね。
夜になるだけで不安になってしまったり、ベッドに入ると不安で考え事ばかりしてしまったりといつの間にか夜が明けてしまったこともあるのではないでしょうか。そうした眠れないことによる不安が、今度は日中にも影響が出てきて体調を崩してしまうことがあるのです。
実際に、不眠症の原因の一つに不安障害があります。不眠が続き不安や恐怖を感じることによって、さらに不眠症状が悪化してしまうのです。
不安やストレスの要因は?主なストレスの要因
不眠に陥ってしまう不安やストレスの要因は、どのようなものがあるのでしょうか?言葉で不安やストレスと言っても、人それぞれ抱えている問題は違います。仕事で抱えるストレスであったり、人間関係の悩みがストレスになったりすることもあります。
また、現在や未来への漠然とした不安を抱えていたり、考え込みやすい人は明確な理由がわからないことが不安になり、眠れなくなってしまうこともあるのです。
あなたが抱えている問題が何かを明確に把握し、適切な対処ができれば、自ずと不安もストレスも解消されます。
1.仕事
私たちが不安やストレスを最も感じやすいのは、やはり仕事に関わることでしょう。毎日追われている締め切りだったり、上司からの理不尽な指示を受けたりすることもあります。取引先相手の顔色を伺い、やりたくないこともやっていることもありますよね。ノルマが毎日のプレッシャーになり、押しつぶされることもあるでしょう。
職場の環境自体が悪く、労働時間が長いと疲労が蓄積して、職場にいるだけでストレスになる場合もあります。やりがいを感じられない仕事ならなおさらです。さらに、都会で働いていると通勤そのものにもストレスがかかってしまいます。
2.恋愛
恋愛をしている時は楽しく幸せを感じることは多いでしょう。しかし、相手のことを考えすぎて疲れてしまっている時や夜に1人でベッドの中に入っている時にも、常に頭の中に言葉が渦巻いている人もいますよね。それが次第に不安になり、ストレスになることもあります。
たとえば、恋人とのけんかで発せたられた心ない一言は、普通の人間関係よりも重く受け止めてしまうことがありますよね。長く付き合ってくると結婚を考えることもあるでしょう。しかし、その先の将来のことについて不安に思ってしまうことや相手の気持ちがわからないことが、ストレスになることもあります。
3.家族関係
あなたにとって一番身近な存在は家族ですよね。しかし、もっとも気を許せる間柄だこそ、気を使ってしまう部分もあります。
長い間、仲睦まじい家族関係なら問題は起こりにくいかもしれませんが、親からの圧力であったり夫婦間での喧嘩であったり、何十年も一緒にいると、さまざまな問題が生じることもあるでしょう。
家族関係が悪化している状態の時には、家にいるのに緊張してしまうことでストレスを感じてしまいます。
家族の体調が悪いと、自分にも影響が出る時もあります。もっとも近しい関係だからこそ、不安やストレスを感じてしまうこともあるのです。
4.友人・対人関係
人間関係による悩みは、私たちのストレスの多くを占めます。友人との関係、職場の人間関係、最近では、SNSで繋がりでも悩みを抱えてしまう人も多くいます。
誘いを断りにくい性格だったり、繊細な性格だったりすると、周囲の人の言動に振り回されて、つらい思いをすることもありますよね。
また、職場や組織の人間関係が良くないと、仕事を辞めたり転勤でもしない限り、毎日その場所に行くだけでも大きなストレスになります。人付き合い自体が苦手だと、どんな場所でも疲れを感じやすく、それが不安やストレスとして蓄積してしまうのです。
5.育児・子育て
育児や子育ては、思わぬところで問題が発生します。子供が小さいうちは体がまだあまり強くなく、急に熱が出てしまったり夜泣きしたりすることもあり、そういったトラブルが毎日続くとストレスになります。夜寝る時まで気を張っていては、なかなか気持ちよく寝付けないですよね。
子供が大きくなっても、進学のための学費が多額になるといった、家計面での心配事も増えることもあるでしょう。反抗期が来れば、子供のストレスが親にぶつけられることもあります。
我が子を宝物のように思っていても、あなたも1人の人間。ストレスを全く溜めずに子育てをするのは難しいことなのです。
6.ストレスを溜めやすい性格
繊細で他者の感情に敏感な人や物事を深く考えやすい性格の人、自分の意見や悩みを周囲に打ち明けられない人は、ストレスを溜め込みやすく不安を抱え込みやすいです。
人間関係が苦手で内向的な人だと人と接するだけでもストレスを感じるので、なかなかストレスを発散できずに、溜め込んでしまうことがあります。
また、外向的なタイプでも全て自分でやってしまう人は周りの人に頼ることができずに、自分も知らない内にストレスが溜まってしまうこともあるのです。
7.責任感やプレッシャー
責任感が強い人がプレッシャーを感じやすい環境にいるとストレスを感じやすいです。
たとえば、営業部の管理職だとすると、自分の売り上げを伸ばすのはもちろんこと、部署全体の売り上げの管理と統括もしなければなりません。こうなると売り上げノルマのプレッシャーと部下の管理をする責任感に押しつぶされてしまいます。
また、細かい作業が必要な仕事は個人情報を取り扱う業務の責任の比重は計り知れず、次第にストレスになってしまうのです。