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人のことばかりで、自分を大切にできていないかも…
自分以外の誰かのために一生懸命になれる人は、優しくて思いやりがある素敵な人です。多くの人から感謝をされ信頼があり、人格者として扱われることが多いでしょう。しかし、人のことばかり優先している人は自分のことが後回しになっていることも。
人に優しくするためには、まずは自分を大切にしてあげなくてはいけません。自分の心や生活に余裕があるからこそ、他人に手を差しのべられるのです。自分を大切にしないまま誰かに優しさを与えていると、いつしか心が壊れてしまうかもしれません。
今回は自分を大事にできない理由を解説しつつ、これからの自分を大切に扱ってあげるための方法をご紹介します。今よりももっと素敵なあなたになるために、自分を大切にする方法を学びましょう。
自分を大切にする・自分を大事にするとは?
今まで自分自身に無頓着だった人にとっては「自分を大切にすること」自体がピンと来ないかもしれません。自分を大切にするとは「心の声に素直になること」。心の奥から湧きあがる感情に素直に従い、ときには感情を上手にコントロールする意識が重要です。
例えば「怒り」の感情が沸いたら「我慢」をせずに「コントロール」をします。感情に素直になるとは、相手に気持ちをそのままぶつけることだとは限りません。自分が幸福になるように心や生活をコントロールし、感情を「受けいれること」です。
自分を大切にするためには、まずは「自分を愛する」から始める必要があります。愛している対象だからこそ慈しもう、大切にしようという気持ちが生まれます。上手に自分を愛せない人は原因に向きあってみましょう。
自分を大切にできない理由・原因とは?
自分を大切にできない状態には原因があります。幼少期の環境・過去のトラウマ・性格・今までの人間関係……。さまざまな要因が複雑に絡まり、自分を愛せない「今」に繋がっています。
まずは、自分を大切にできない理由を5つご紹介します。自分の状況と照らしあわせながらご参考にしてください。大切にできない理由がわかれば、最善の対処法も考えやすくなります。過去や心と向きあい、自分を愛するためのヒントを探しましょう。
1.自尊心が低い
自尊心が低い人は、自分を大切にすることに難しさを感じます。自尊心とは、つまり「プライド」。1人の人間としての品位を保とうとする心理や態度を示します。自尊心が低い人は「自分の心を尊重する気持ちが低い」ということです。
自分が抱いた感情をないがしろにして、相手のために自分を犠牲にしがちです。自分を大切にする理由が見つからず、他人に献身的に尽くすことで存在意義を見つけようとします。自分の心の傷に関心が薄く、傷ついても「自分は傷つけられるような人間だし、仕方ないよな」と悲観的になります。
2.自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は、自分に自信がありません。存在価値の低い人間だと思い込んでいて、相手からの評価によって自分の価値を決定しがちです。「自分は何をやっても駄目な人間だ」と感じ、自分を慈しんだり大切にしたりする行為ができません。
自己肯定感が低い人にとって、自分は「優しくする価値もない人間」です。そのため、自分を大切にしようとしても罪悪感を抱いてしまいます。自分を大切にするほど虚無感に囚われ、虚しい気持ちになります。
3.周囲の人が幸せになる方が大切
自尊心や自己肯定感が低いわけでもないのに「周囲の人が幸せになる方が大切」と思っているタイプです。博愛主義的な考え方が強いですが「みんな幸せになってほしい」の中の「みんな」に自分は入っていません。入っていたとしても優先順位が低い場所にいるでしょう。
献身的で、周囲の人たちの笑顔や幸福を自分の命題としています。「周りが幸せなら自分も幸せ」であれば自分を大切にしているといえますが、自分の心がボロボロになっても周囲の幸福を願うタイプのため、他人のために自分がストレスをためる傾向にあります。
4.「自分は幸せになってはいけない」と思ってしまっている
自分が幸せになることが罪のように感じ、頑なに幸福を拒否するタイプです。過去に罪悪感を抱く行いをしたり、親から厳しいしつけを受けたりした人が当てはまりやすいでしょう。幼少期に十分な幸せを感じられないと「不幸を感じている状態が平常」になるからです。
「幸せになる=異常事態」と感じるため、幸せを避けてあえて不幸になる道を選びます。幸せそのものに恐怖や不安を感じているタイプも。また、過去に起きた過ちがトラウマになり「幸せになる価値がない人間」と思いこんでいるケースもあります。
5.人に大切にされた経験が少ない
人生の中で人に大切にされた経験が少ないと、自分を大切にすることが難しくなります。自分の前に「人に優しくする、大切にするという感覚」がピンとこないのです。人によっては、大切にしなくてはならない理由すらもイメージができていません。
「自分を大切にする=幸福に繋がる」の想像ができず、肝心の「大切にする方法」も大切にされたことがないためよくわかりません。「自分の心を尊重しない生活」が当然になっていて、感情を素直に表現することが難解な行為だと感じています。