目次
心が疲れた…
あなたは、どのようなときに心が疲れたと感じますか。仕事や人間関係のストレスがつらくて、心が疲れてしまう経験は誰でもあるでしょう。
疲れたらゆっくり休むことが大切です。しかし、多くの仕事に追われたり、複雑な人間関係の中で過ごしたり、避けられないストレスを毎日受けていると心を休める時間がないかもしれません。自分では気付かないうちに無理をしていることもあるでしょう。
ストレス過多になると脳疲労が蓄積し、慢性的な心の疲れとして現れます。肉体疲労であれば、十分な睡眠や趣味に没頭すればすぐに回復できることもありますが、心の疲れは簡単に解消できません。寝ても疲れが残っていたり朝から気分が落ち込んでいたりするのは、心が疲れているサインです。
心が疲れた時の主な症状
心が疲れてしまうと、精神的にも肉体的にも症状が現れます。もし、いつもとは違う感覚があれば、心が疲労回復を求めているのかもしれません。
心が疲れたときに現れる主な症状を4つ紹介します。
1.体がだるい・重い
心が疲れると体がだるくなります。また、まるで重い荷物を持っているように感じることはないですか。歩いたり家事をしたり、毎日の行動がいつもより鈍くなり思うようにいかない。肉体を酷使していないのに、なんとなく体の調子が悪い。原因がわからない体のだるさや重さは、心が疲れている証拠なのです。
2.朝起きるのがつらい
しっかり寝たはずなのに朝起きるのがつらい、と感じるのも心が疲れたときの症状です。
仕事なのにベッドから出られなかったり、休日に寝すぎてしまったりした経験はありませんか。目は覚めているのに体が動かないこともあるでしょう。スッキリとした目覚めを感じられず朝から落ち込んでしまうのは、心の疲れが溜まっています。
3.肩が凝る・目が疲れる
肩こりや眼精疲労も心の疲れかもしれません。
長時間のデスクワーク、スマホやパソコンの見すぎが原因と言われますが、実は肉体的な要因だけではありません。ストレスが溜まることで体が緊張し、肩や目の周りの筋肉に力が入りすぎてしまいます。すると、筋肉も疲労が溜まり、肩こりや目の疲れが症状として現れるのです。
4.集中力が落ちる・常に眠気がある
全く集中できなかったり、常に眠気を感じたりしませんか。全く仕事がはかどらず、居眠りしてしまった経験もあるかもしれません。
注意散漫になってけがをしたり、電車で寝てしまい乗り過ごしたりする。日常生活に支障をきたすほど集中力が落ち、眠気を感じているなら、心の疲れの蓄積が原因でしょう。
あなたに当てはまるのは?主な疲労の種類
疲れるとさまざまな不調が現れます。しかし、体のどの部分に疲労が蓄積し、異常を起こしているのかわからないですよね。
心の疲労の原因には4種類あると言われています。肉体に溜まった疲労が精神に影響を及ぼしたり、脳に溜まった疲労が心に影響を与えたりします。
溜まった疲労は体のどの部分に関係しているのか、疲労の蓄積は心にどのような影響を及ぼすのかを解説します。
1.生理的疲労
生理的疲労とは、人間が感じる疲労全てのことを指します。
肉体的には長時間の運動や作業を続けるとエネルギーを消費します。精神的には過度のストレスを受け続けると、脳や神経に負担がかかります。負担がかかりすぎると活性酸素が発生し、脳の自律神経にダメージを与えるのです。
本来、生理的疲労は睡眠や健康的な食事など、きちんと休息をとると回復します。しかし、疲労過多になると一日では疲れを解消できなくなってしまいます。
2.中枢性疲労
中枢性疲労は、神経や精神に疲れが溜まります。
ストレスや緊張状態が長時間続くと、肉体は酷使していないのに疲れることがあります。視神経や脳が過度に活動してしまい、大量の活性酸素が発生するからです。活性酸素は一定量を超えると酸化ストレスを引き起こし、体の重さやだるさなどの疲労の原因になります。
3.末梢疲労
末梢疲労とは、体を動かした後に溜まる疲れのことです。
スポーツや肉体労働で体を動かすと、筋肉や臓器を動かすためのグリコースやグリコーゲンが枯渇します。
諸説ありますが、エネルギーが枯渇すると血中に乳酸が溜まり、筋肉痛や関節痛などの痛みを引き起こします。最近は、乳酸ではなく活性酸素による酸化ストレスが脳の自律神経にダメージを与えることで、全身に疲労感と痛みを生じさせる説もあります。
4.精神疲労
精神疲労は、憂鬱な気分になったり、やる気が起きなかったりと心に影響する疲れです。
中枢性疲労が溜まりすぎると、情緒が不安定になります。急な不安に襲われたり仕事に行けなくなったり、日常生活に支障をきたしてしまいます。自律神経がダメージを受け、交感神経と副交感神経のバランスが保てなくなるのが原因です。