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仕事・家事…やるべきことができない…
私たちは、毎日「やらなくてはいけないこと」「やるべきこと」に追われて生きています。学業や仕事、育児、介護、勉強……。休む余裕もなく忙しさを感じていると、やらなくてはいけないことを先延ばしにしてしまう機会も多いのではないでしょうか。
先延ばしをすると大変なことを後回しにできますが、結局やるのは未来の自分です。なるべく先延ばしにしないように心がけていても、つい「今できることでも後でやろう」と思ってしまうことがあります。
今回は、やらなくてはいけないことを先延ばししてしまう人の原因や対処法などをご紹介します。忙しいときに予定や責務を先延ばしにすること自体は問題ではありません。心のバランスを取りながら、今と未来の自分にとってストレスの少ない選択をしていきましょう。
先延ばし癖がひどい…まったく治らない…
先延ばし癖は、一度癖になってしまうとなかなか治らないものです。予定を先に延ばすことで締め切りや納期がギリギリになったり、クオリティが下がったりします。しかし、先延ばしが原因で大きなデメリットを感じない限りは改善をするモチベーションが高まりません。
スケジュールがギリギリになっても「なんとかなった」という経験を重ねると「先延ばしにしても大して問題がない」と思いがちです。自分では先延ばしの癖を直したいとは思っていても、目先の楽さに気を取られてしまいます。
「このままじゃ駄目だ」と思いたって行動しても、最初のうちは改善されるかもしれませんが継続は難しいもの。自分が気づいていないだけで、周囲からも「だらしない人」「時間にルーズな人」と思われてしまっているかもしれません。
先延ばし癖の主な原因
先延ばしをする人には原因があります。元々の性格が影響している人もいれば、過去のトラウマが原因になっている人も。先延ばし癖は、一概に「だらしない」という言葉で括れるものではありません。
ここでは、先延ばし癖の主な原因として挙げられるものを5つご紹介します。自分の性格を責める前に、先延ばしをする原因を理解した上で最善の対処法を考えていきましょう。原因も対策も、人それぞれ違うものなのです。
1.物事に対して嫌い・苦手意識が強い
嫌いな物事や苦手意識が強い物事が多い人は、先延ばしにする癖が付きやすいでしょう。楽しみな予定や好きな人との予定は待ち遠しいものですが、嫌な予定はできれば先送りにしたいと思うもの。
嫌いな物事や苦手な物事が多い人は、それだけ「先送りにしたい」と思う機会が増えます。特に仕事や家事など生活に密着した物事が「嫌い」と感じやすい人は、多くの行動を先送りにして自分の首を絞めてしまいやすいでしょう。
2.めんどくさがり
何を始めるのにも腰が重いタイプの「めんどくさがり」な人は、先送りの癖が付きやすい傾向があります。いざ腰を上げると動けるというケースもありますが、始める前から作業の労力を想像してしまい、めんどくささのほうが勝ってしまいます。
作業をし終わった後の達成感よりも「疲れた」という気持ちのほうが強く、物事を成しえた後も成功体験として認識しづらいタイプです。なるべく楽をしたいと思っていて、大変なことや時間がかかる作業を人一倍避けがちです。
3.完璧を求めようとしすぎてしまう
「何事も完璧にこなしたい」と思う完璧主義者なタイプは、物事を先送りにしやすい傾向があります。完璧主義者と先送り癖は一見すると対極に見えますが「完璧な状態で仕上げたい」と思うからこそ「時間に余裕が取れるタイミングまで寝かせたい」と思うのです。
適度な頃合いで力を抜いたり、妥協をしたりすることが苦手なタイプといえます。人一倍こだわりが強いため、じっくり時間をかけて納得のいく成果を上げたいと思っています。
4.「とりあえず始める」が苦手
何事も入念な準備をしてから始めたいと思っている人は、先送りにしやすい傾向があるでしょう。思いつきで行動することがなく、相手や物事をリサーチして不安をなくしてから行動に移す慎重なタイプです。
また「とりあえず始める」が苦手な人の中には、人からの目や批判を気にしてなかなか動けないタイプもいます。中途半端になったり「あまり考えないで動く人」と思われたりすることを恐れ、現状維持に落ちつきがちです。
5.ADHDなどの障害や精神疾患の可能性も
先送りの癖が強い人は、ADHDなどの障害やうつ病などの精神疾患の可能性もあります。ADHDは「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害です。学齢期(満6歳の誕生日以後の最初の4月1日から9年間)の小児の3~7%程度が持っているとされています。ADHDの特徴の中には「気が散りやすい」「順序だてて活動に取り組めない」などが含まれています。
先送り癖が原因となり、対人コミュニケーションや社会活動にトラブルを抱えやすい場合は、障害や疾患の可能性もあると覚えておきましょう。