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自分の学歴が低いことに劣等感を覚える…
どんなに収入が多くても立派な家に住んでいても、「学歴が低い」というだけで強烈なコンプレックスを感じてしまう人がいます。人の幸せを収入や学歴のみで表すことはできませんが、本人にとっては深刻で根深い問題です。
学歴コンプレックスを感じる原因は人それぞれですが、自分よりも学歴がいい相手と比べてしまうことでつらい気持ちになる人が多い傾向にあります。「気にしても仕方がない」とは思っていても、つい劣等感や羨ましさを感じてしまうでしょう。
今回は、学歴コンプレックスの意味や原因、対処法などをご紹介します。自分がなぜ学歴コンプレックスを抱えているのかを知り、できる範囲で少しずつネガティブな気持ちを乗りこえていきましょう。
学歴コンプレックスとは
学歴とは、個人が受けた学校教育の内容や水準のことです。一般的には最終学歴のことをさす場合が多いでしょう。そしてコンプレックスとは、さまざまな感情の複合体を指します。
つまり学歴コンプレックスとは悲しみや怒りの感情だけではなく、「学歴が原因となり2つ以上のネガティブな感情が合わさった状態」だといえるでしょう。
よりわかりやすくいえば、自分の学歴や教育に不満を持っていたり、引け目を感じたりしている状態です。
学歴コンプレックスを抱くのは低学歴だけとは限りません。たとえば高学歴だからこそ「〇〇大学というだけでチヤホヤされ、本当の自分を見てもらえない」という悩みを抱えている場合も、学歴コンプレックスだといえるでしょう。
学歴コンプレックスの種類
学歴コンプレックスの種類はさまざまです。一般的なイメージでは「自分の学歴が低いから、高い相手に劣等感を抱く」というものかもしれませんが、実際には「高学歴だからこそのコンプレックス」「自分の中で生まれる葛藤」にも悩まされます。
ここでは、学歴コンプレックスの種類を3つご紹介します。学歴が原因となり抱いているネガティブな感情を乗りこえるためにも、なぜコンプレックスを覚えるのかを確認しましょう。
中卒・高卒
学歴コンプレックスの種類として多く挙げられるのが「中卒・高卒」です。義務教育+αの教養は持っていますが、就職においては何かと多くの制限を受けます。中卒・高卒というだけで給料が下がってしまうことが代表的です。
企業によっては中卒・高卒はそもそも入社すらできないケースも少なくありません。また「学がない」「教養が浅い」というイメージを持たれやすく、人間関係において見くだされてしまうことも。成果を出しても「中卒(高卒)なのにすごい」という余計な先入観を持たれてしまいがちです。
出身大学
出身大学によって人間性や経済環境を判断されてしまい、円滑な人間関係を築けない場合もあります。特別偏差値が高くない大学を卒業した場合、成人して社会に出ても「大したことがない人間だろう」というイメージを持たれてしまうことも。
また難関大学を卒業した人でも「〇〇大学出身なんだから、これくらいはできて当然だよね」と評価のハードルを上げられてしまう場合があります。卒業した大学の名前だけで能力を判断され、本来の人間性まで見てもらえずに孤独を感じてしまいます。
留年・浪人
目標を妥協せずに留年・浪人という判断をした場合も、長らく学歴コンプレックスに悩まされる人が多いでしょう。「同年代よりも1年余分に過ごしている、無駄にしている」という感覚になり、周囲と対等な目線で接せられなくなりがちです。
また留年や浪人は生涯年収に関わってくるケースもあるでしょう。浪人をした人・しなかった人が同条件のもと同年数働いた場合、浪人をした人はしなかった人に比べて定年退職までに1年分の年収がマイナスになるため、年齢を重ねてもなかなかコンプレックスから抜けだせなくなります。
学歴コンプレックスを抱く人の特徴
学歴コンプレックスには「人からネガティブな指摘を受けたことで自覚するパターン」と「自分の中から生まれるネガティブな感情により自覚するパターン」があります。とはいえ、学歴自体をほぼまったく気にしない人がいることも事実です。
学歴を気にする人、気にしない人には違いがあります。ここでは、学歴コンプレックスを抱く人の特徴を3つご紹介します。自分に当てはまるものがないかを思いかえしながら読みすすめてみてくださいね。
1.他人を学歴で比較・評価する
学歴コンプレックスを抱く人は、他人の価値や能力を学歴で判断しがちです。たとえば難関校卒業の学歴であれば「考える力や努力する力、忍耐力などが高い」という一定の判断基準にはなり得ますが、学歴のみで人間性(優しさ、誠実さなど)の評価はできません。
しかし、学歴コンプレックスを抱いている人は認識がゆがみがちな傾向にあります。「低学歴だから何をやらせてもダメだ」「高学歴だからプライドが高い」などのように、学歴のみで相手の内面まで知った気持ちになってしまい、評価を下すのです。
2.学歴について話したがらない
学歴コンプレックスを抱いている人は、自分の学歴が周囲にバレることで「馬鹿にされてしまわないか」「陰口を言われないか」と気にしています。そのため学歴について話したがらず、出身校や学生生活の話題になるとその場を離れることが多いでしょう。
また学歴自体については話さないものの、表彰や大会出場などの学生時代に高い評価を受けたものについては話しがちです。学歴で優位性を取れないからこそ、学歴以外の部分で自分を大きく見せようとする傾向にあります。
3.高学歴の人に攻撃的になる
中卒・高卒や低学歴であることに学歴コンプレックスを抱いている人は、高学歴の人に攻撃的になりやすいでしょう。高学歴の人の多くは本人の努力の上で合格・卒業を果たしたのにもかかわらず、「〇〇大学を出ただけじゃ意味がない」「学歴を自慢している」と攻撃をしがちです。
「あいつはプライドが高い」「自分たちを馬鹿にしているはずだ」と悪口や陰口を言いふらすことも。同じように学歴コンプレックスを抱いている人からは仲間意識を持たれるかもしれませんが、多くの冷静な人は周りから離れていってしまうでしょう。