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「働きたくない!」でも、お金は必要…
私たちの大多数は、学生時代を終えれば社会に出て仕事をし、対価となる報酬を貰って生活をしています。しかし、すべての人が仕事にやりがいを感じているわけではありません。毎日のように「働きたくない」と思いながら、重い体を引きずって出社をしている人も多いでしょう。
メンタルケアにおいては、ストレスの原因からは距離を置くのが基本です。しかしストレス源が仕事の場合は簡単に退職することは難しいものです。とはいえ、今抱えているストレスを放置したまま働くことも、ベストな選択とはいえません。
今回は、働きたくないと思う理由や対処法をご紹介します。また今の仕事が向いていないと感じている人におすすめの職種も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。自分に合う職種や働き方を見つけて、仕事へのストレスを最小限にしていきましょう。
働きたくない、仕事したくないと思う理由とは
ここでは、働きたくないと思う理由として挙げられるものを5つご紹介します。自分に合った職業を見つけるためにも、ストレスがたまる原因を理解しておくことが大切です。自分を客観視しながら、ストレスの原因を探ってみましょう。
1.人と接することが苦手
もともと人とコミュニケーションを取ることが苦手な人は、働きたくないと思う傾向にあります。「人と関わらないような仕事がしたい・転職をしたい」と思っていても、「そんな都合のいい仕事はないだろう」と諦めてしまっています。「新しい職場でも対人関係でストレスをためてしまいそう」と行動をする前から腰が重くなりがちです。
過去に人間関係においてトラブルを起こしてしまったことがトラウマになっている場合も。人と関わること自体がストレスで、休日も家で一人でゆっくりと過ごしていたいタイプです。人に合わせることが苦手で、表面的には仲よくすることができても後からドッと疲れが出てしまいます。
2.仕事や会社が合わない
今の仕事や会社が合わない場合、出社自体にストレスを感じがちです。本当は目立つことが嫌いなのにリーダーをやらされたり、希望の部署とは違う仕事をやらされていたり。会社に属する以上、完璧に自分の希望通りに働くことは難しいとはわかっているものの、気持ちはなかなか割りきれません。
自分はマイペースに働きたいのに、周りが高い向上心を持って戦っているような職場ではストレスがたまります。特に営業職や販売職のように数字で評価される仕事だと、合わない人が受けるストレスは強く、精神的に落ちこんでしまうことも。
3.給与が仕事に見あわない
仕事にやりがいを感じるためには、労働に見あった給料や報酬が必要です。仕事量や責任の重さと比べて給与が低いと感じている場合は、働きたくない気持ちが芽ばえてしまうでしょう。同業他社の給与と比較すると、さらにモチベーションは下がります。
特にコロナ禍において利益が下がった会社は、ボーナスが激減・カットになったケースも。また昇進したのにもかかわらず残業代が付かなくなったことにより「昇進前より月収が下がった」とショックを受ける場合もあります。がんばっても労力が給与に反映されないままでは、働く気がなくなるのは自然なことです。
4.ルールに縛られるのが苦手
会社に属すると、さまざまなマニュアルや規定、レギュレーションなどに縛られます。社会人として働く以上、会社のルールに沿って仕事をするのは当たり前ではありますが、もともと束縛をされるのが嫌いな人は人一倍大きなストレスを感じてしまうでしょう。
自分からアイデアを提案しても「それは決まっていることだから」「上の人たちを説得するのは大変だから」などのように否定をされてしまうと、モチベーションはどんどん低下してしまいます。ルールに縛られて自分らしさを発揮できないままでは、やる気は出てきません。
5.働く意味が見いだせない
仕事に行きたくない人の中には、自分がなぜ働いているのかがわからなくなってしまっているケースもあります。やりたいことや目標もなく、ただ生きるためだけに働いているだけでは仕事にやりがいを感じられません。
残業や休日出勤などが続き、プライベートの時間が取れなくなっている人も働く意味を見失いがちです。仕事への情熱がない状態で働いていると「自分の人生は本当にこのままでいいのだろうか」と疑問が湧き、気持ちが落ちこんでしまうこともあるでしょう。
また、下記の記事では働く理由や意義を見つけるためのヒントをご紹介しています。モヤモヤした気持ちを抱いたまま働いている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
働きたくないときの対処法
ここでは、働きたくない・仕事をしたくないと思ったときの対処法をご紹介します。社会で働いていると、多少のストレスは飲みこみつつ無理をしなくてはいけないシーンがあります。しかしストレスをいつまでも放置してためこむと、心が壊れてしまうことも。限界を迎えてしまう前に、心身のケアをしてあげてくださいね。
1.一旦仕事を休んでみる
心や体に余裕がなくなると、思考のパターンがネガティブになりがちです。本来であれば楽しく働ける仕事でも、心身の疲れにより苦痛が勝ってしまっている可能性があります。
働きたくないと感じたら、一度まとまった休みを設けることをおすすめします。仕事が合わないと判断するのは、心身をリフレッシュしてからでも遅くはありません。
2.自分に合った仕事を探す
今の仕事を続けながらでも、自分に合った仕事を探すことは可能です。向いている仕事がわからない場合は、働く中でやりがいを感じた瞬間を思いだしてみましょう。そうすることで仕事のイメージがポジティブなものになり、労働への意欲が戻ってくる可能性があります。
チームで目標を達成するのが好きなのか、一人で黙々と作業をするのが好きなのかを決めるだけでも、働き方のイメージが掴みやすくなります。
3.在宅でできる仕事をしてみる
転職活動や営業のために休日を使うと、体力を消耗してストレスがたまってしまいますよね。一刻も早く転職をしたい場合以外は、まずは在宅でできる仕事から挑戦する方法もおすすめです。
在宅の仕事は副業としてスタートしやすく、本業と並行して進めることが可能なケースも。パソコンだけでできる仕事であれば初期費用もほぼかからないため、自分のスキルやセンスを活かせる仕事を探してみましょう。
4.人生の目標を考えてみる
モチベーションを高く持って働くためには、目標が必要です。やりがいや生きがいにつながるのであれば、目標の内容は何でも構いません。たとえば「〇〇万円貯金して△△に旅行に行く」「今の会社であと〇年働いて、スキルを身につけたら□□の業種に転職する」など、具体的な目標であるほどモチベーション維持には効果的です。
身近な目標を決めたら、人生という大きな目標も決めてみましょう。大きな目標の手前にいくつもの小さな目標を設定することで、成功体験が増え自己肯定感アップにもつながります。
下記の記事では人生の目標を設定するための方法について解説しているため、ぜひ参考にしてくださいね。
働きたくない理由を知って、自分に合った働き方を考えてみよう
人の性格が千差万別であるように、自分に合った仕事や働き方も人それぞれです。また同じ仕事でも、やりがいを持って楽しく働ける人もいれば、毎日の出勤が憂うつになってしまう人もいるでしょう。
楽しい仕事・つまらない仕事というものはありません。あくまで、自分に合う仕事・合わない仕事があるだけです。今の仕事に苦痛を感じているのなら、転職の可能性も視野に入れましょう。自分が楽しいと思える仕事をすると生活の幸福度が上がり、人生そのものを充実させます。
働きたくない人に向いてる仕事7選
ここでは、働きたくないと思っている人に向いている仕事を7つご紹介します。自分が働きたくない理由と照らしあわせながら、無理なく働ける業種を探してみましょう。興味を引かれる仕事を見つけたら、役立つ資格やスキルについても調べてみてくださいね。
1.【単純作業】データ入力
データ入力の仕事は、単純作業の中でも特に頭を使わずに作業できるため人気です。また座ったままで作業ができ、体力を消耗しづらいことも魅力です。データ入力では、企業が持っている情報やアンケートなどをグラフやフォーマットに入力します。
出来高制や文字単価制の作業も多いため、ブラインドタッチが得意な人や集中力がある人には特におすすめな仕事といえます。また副業としても人気で、空いている時間に少量の仕事を行うことも可能です。周りとのコミュニケーションがほとんどいらない仕事であるため、対人関係が苦手な人も気軽に始められます。
2.【単純作業】清掃業
清掃業はやり方さえ覚えれば一人で仕事ができるため、人とのコミュニケーションをほぼ必要としません。体を使う仕事であるため最低限の体力は必要になりますが、求人の数も安定して多いため抵抗がない人であれば天職にもなるでしょう。
特にトイレの衛生状態は店や会社の評価の一つでもあるため、丁寧な仕事をする人は企業からも重宝されます。私生活でも掃除が好きな人や細かい部分まで目が届く人にもおすすめです。決められた時間内で作業をこなす必要があるため、時間管理に厳しい人にも向いているでしょう。
3.【ひとり作業】運送業
体力が必要なため主に男性向けの仕事となりますが、運送業もコミュニケーションがメインではないのでおすすめです。コロナ禍において通販の需要が高まり求人が厚く、リモートワークが増えたことにより出前や宅食のサービスも充実しています。
特に昨今は置き配のシステムを採用する会社が増えたこともあり、以前よりもさらにコミュニケーションの必要性が減りました。会社での確認作業や実習など最低限のコミュニケーションは必要ですが、ひとり作業としての単独行動時間は長く、隙間時間も活用できます。
4.【ひとり作業】事務職
作業内容さえ覚えてしまえば、ほぼ他人と関わらずに働けるのが事務職です。事務職と一言で言っても、一般事務・営業事務・経理事務・人事事務・医療事務など種類はさまざま。どれも仕事を覚えるまでは教育機関が必要となります。
また営業事務は顧客からの電話対応があったり、人事事務は法律の知識が必要になるシーンがあったりなど、作業内容によって特徴が変わります。求める働き方に合った事務を決めることで、業務内容に沿った資格もわかり転職への近道となるでしょう。
5.【在宅ワーク】Webライター
Webライターは家にいたまま働ける仕事が多いため、学生や主婦にも人気です。またクラウドソーシングによる求人内容も幅広く、未経験から始められる案件もあるため副業の第一歩としてもおすすめです。とはいえ最低限の文章力は必要になるため、本を読んだりブログを書いたりするのが好きな人に向いています。
始めやすい仕事ではありますが、報酬が上がるほど専門知識や文章スキルが必要になるため、専門で食べていくには勉強が必要。企業によってはWebミーティングや面接もあり、チャットによるやり取りも生じるため、最低限のコミュニケーション能力は必要です。
6.【在宅ワーク】ハンドメイド販売
もしも趣味でハンドメイド品を制作している人は、インターネットで販売ページを作成して実際に商品を展開してみてはいかがでしょうか。現在はハンドメイドマーケットのサイトやアプリも充実しているため、副業から本業まで自分に合った販売方法を選べます。
商品の写真を撮影して価格を決め、説明文を入力するだけで出品が可能です。個人の間でお金のやり取りが生じるため、責任感の強い人が向いています。またSNSでのマーケティングも成功の秘訣になるため、コツコツと更新できる人にもおすすめです。
7.【在宅ワーク】ブロガー・アフィリエイター
普段からブログを更新している人にぜひ試してもらいたいのが、ブロガー・アフィリエイターの仕事です。特にアフィリエイトとして使われる代表的なプログラムであるamazonアソシエイトは、審査を必要とせず今すぐにでも始められます(細かい規定は下記リンクを参考にしてください)。
まずは月収1万円を目標に、3万円、5万円と少しずつ目標を高めていきましょう。日常のブログの延長によるアフィリエイトはもちろん、専門知識を用いたブログはリピーターが付きやすい傾向にあります。副業として始めやすく、初期投資も少なく始められる仕事です。
参考:amazonアソシエイト「Amazon アソシエイト・プログラム (アフィリエイト)」
自分に向いてる仕事の探し方
ここでは、自分に向いている仕事の探し方を2つご紹介します。頭の中で考えているだけでは、天職はなかなか見つかりません。考えていることを文字に起こしたり、言葉にして人にシェアをしたりすることで答えに近づけるでしょう。
1.自己分析をしてみる
自分に向いている仕事を探すためには、まずは自己分析をすることをおすすめします。自分が苦手なものを無理に伸ばす必要はありません。得意なものや好きなものをさらに伸ばして武器にしたほうが、独自性の高い魅力になります。
あらゆる仕事は多面的な性質を持つため、一見華やかそうに見える仕事でも地味で堅実な作業があるものです。理想的な働き方を探すのではなく、自分の強みを最も活かせる業種を探してみましょう。人より得意なものがあるというだけで、未経験でも最初から強い武器を持っているのと同じです。
2.人に相談する
自分の得意なものや好きなものがわからない場合は、人に相談をして客観的な意見をもらいましょう。家族や恋人、親友などの身近な人物からの評価を聞き、人からどう見られているのかを知ることで得意分野を特定しやすくなります。
また転職の話題を広げるだけで、意外な人物やコミュニティーから声がかかる場合もあります。まずは行動を起こさなくては始まりません。自分一人で考えるのではなく、悩みやビジョンを他人とシェアすることで新しい発想が生まれるでしょう。
「〇〇の仕事がしたいと思っている」と普段からアピールをしておくと、実際に求人枠が生じた際に声をかけてもらえる場合もあります。
自分に合った仕事で無理なく働こう
今回は、働きたくないと感じる原因や対処法、おすすめの職業などをご紹介しました。
私たちは人生の大部分を仕事とともに生きています。仕事への幸福度は、人生そのものの幸福度に直結するといっても過言ではありません。そして、仕事のどのような部分に幸福を感じるのかは人によって違います。
職種・報酬・人間関係・スキルアップ・プライベートの時間……。自分が仕事に何を求めているのか、どのようなときに幸福を感じるのかを今一度振りかえりましょう。自分に合った仕事で働くことで、人生はより豊かに、充実したものになるのです。
※この記事は、悩んでいる方に寄り添いたいという想いや、筆者の体験に基づいた内容で、法的な正確さを保証するものではありません。サイトの情報に基づいて行動する場合は、カウンセラー・医師等とご相談の上、ご自身の判断・責任で行うようにしましょう。