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何をしていても虚しい気持ちになる…
「何かに熱中をしていても、友達と話していても、仕事に集中していても、心のどこかで虚しい気持ちを感じてしまう……」と悩んでいる人は少なくありません。虚しさを感じていると、モチベーションを高く持って励んでいる人が羨ましく見えてしまうこともあります。
虚しい気持ちはネガティブな印象を与えますが、自分が本当にやりたいことや本音に気づくためのヒントかもしれません。なぜ虚しさを抱いているのかを分析することで、まだ知らない新しい自分を知るためのきっかけになります。
今回は、虚しい気持ちになる人の心理や特徴、虚しい気持ちへの対処法などをご紹介します。虚しさを抱くこと自体は、決して悪いことではありません。虚しさの正体や原因を知り、自己理解を深めていきましょう。
虚しい気持ちとは?
虚しさをケアするためには、「虚しい」という気持ちの意味を改めて理解することが大切です。感情は目には見えないものだからこそ、名前を付けてカテゴライズすることが解決への第一歩です。心理を分析し、自己理解につなげましょう。
虚しいの意味
「虚しい」の意味は、主に以下の内容になります。
- 空虚である
- 内容がない
- 無益である
- 無駄である
- はかない
より身近な言葉で言うのであれば「心が空っぽな感覚である」「何をしても心が満たされない感覚である」などがわかりやすいでしょう。
努力をしても無駄のように感じたり、報われないと思ったり。虚しい気持ちは心の空虚さを感じさせ、無気力や悲しみの感情を湧きたたせます。また、ネガティブな感覚や理由をうまく言葉にできないのも虚しさ特有の感情でしょう。
参考:goo辞書「むなし・い【▽空しい/▽虚しい】 の解説」
虚しいと悲しいの違い
虚しいと似た感情に「悲しい」があります。しかし、この2つは似て非なる感情です。虚しいは「心が空っぽである空虚さ」が特徴ですが、悲しいは「心が痛んで泣けてくるような気持ち」や「望むことと反対の現実に遭遇し、つらく感じる気持ち」を指します。
- 虚しさを感じる自分が悲しい
- 悲しんだ後に虚しさが訪れた
以上のように、悲しさと虚しさはお互いの感情を引きおこすためのきっかけになることはあっても、同じ感情ではありません。虚しさと悲しさは、それぞれ対処法も変わります。
参考:weblio辞書「かなし・い【悲しい/▽哀しい/▽愛しい】」
虚しい時の心理状態とは?
ここでは、虚しい時の心理状態を5つご紹介します。自分がなぜ虚しさを感じているのかを客観的に理解し、原因を認識した上で改善につなげていきましょう。
1.寂しさで何をしても満たされない
虚しさを感じているときは、同時に寂しい気持ちも抱いている可能性があります。寂しさを埋めあわせるために、スケジュールを詰めたり友達と時間を過ごしたりしても、心の隙間がふさがらずに虚しさを抱いてしまいます。
人が多い場所や賑やかな場所に行っても、自分の寂しさが浮きぼりになるばかりで、一人でいるよりもつらい気持ちになってしまうことも。寂しさから逃れるために、お酒や浪費にのめりこんでしまう場合もあるでしょう。
以下の記事では、寂しいときの対処法についてまとめています。精神的に追いつめられてしまう前に、ぜひ参考にしてくださいね。
2.モチベーションが低く無気力
何事にもモチベーションが低く、無気力状態に陥っている場合も虚しさを感じやすい傾向にあります。仕事や学業に情熱が持てず「自分は何のためにがんばっているんだろう」とネガティブな思考になりがちです。
本当にやりたいこともわからないままに時間を浪費している気持ちになり、虚しさを感じます。自分の夢に向かって一生懸命努力をしている人を見ると、自分とは違う世界の住人のように感じ、羨ましさを抱くこともあるでしょう。
3.心身ともに疲れ切っている
プライベートの時間が十分に取れず、心身ともに疲れ切っている人は虚しさを感じやすい傾向にあります。特に残業や休日出勤が続き、自分の時間を仕事に取られてしまっている場合は「仕事のために生きているわけではないのに」と虚しさを抱きます。
休みの日も寝ていたら終わってしまい、外出する気力も湧かない状態……。これでは、何のために働いているのかわかりません。仕事でお金はもらえても、疲れで使いどころが浮かばずに虚しい気持ちばかりが積みかさなってしまいます。
4.解決の糸口が見えない不安がある
私たちはさまざまなストレスや悩みを抱えて生きています。数々の悩みの中でも、解決の糸口が見えない不安を抱いている人は虚しさを抱きやすいでしょう。楽しいことをしていてもふとした瞬間に悩み事を思いだし、ネガティブな気持ちになってしまいます。
「いつかはこの問題に向きあわなくてはいけないんだ」と思うと、楽しい感情が暗い現実に吸いとられる感覚に。何をしていても無駄な気持ちになってしまい、根本的な悩みを解決しない限りは虚しさから解放されません。
5.大きな喪失感を抱えている
大切な人との別れや失恋、財産の損失など、大きな喪失感を抱えている人は虚しさを感じやすい傾向にあります。心の穴を埋めようとしても、失ったものの代わりになるものに巡りあえずに、ふとした瞬間に茫然とするほどの虚しさを抱きます。
喪失感を和らげるためには、時間による解決も有効です。しかし虚しさの渦中にいるときには、目の前のネガティブな感情を忘れようとすることに精一杯になってしまいます。空虚さを忘れようとするほどに、失ったものの大きさを再認識してしまうでしょう。