嫌なことを忘れる方法|嫌なことばかり思い出す理由や原因とは?

ウェルビーイング

嫌なことを忘れたい…嫌なことばかり思い出す…

人生には嬉しいこともあれば悲しいこともあります。できれば楽しい思い出ばかりを覚えていたいものですが、悲しい記憶はなかなか消えてくれません。ふとした瞬間につらいことを思い出して落ち込んでしまうこともあるでしょう。

嫌な記憶を思い出さないようにしても、意識をするほど脳裏に浮かんでしまいます。「戻れない過去のことで悩むのは無駄だ」とはわかっていても、無意識のうちに浮かんでは消える記憶は自分ではコントロールできません。

今回は、嫌なことばかりを思い出す原因や、嫌なことを忘れる方法などをご紹介します。嬉しい記憶も嫌な記憶も、今の自分を形づくるための一部です。否定するのではなく、ポジティブな気持ちで受け入れられる方法を見つけていきましょう。

なぜ、嫌なことばかり思い出すのか?主な原因

気持ちを切りかえてがんばろうと思っているのに、心とは裏腹に頭に浮かんでくる嫌な思い出。周りに相談をしても「思い出さないようにすればいい」と曖昧な回答ばかりで、どうすればいいのかわからず悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

ここでは、嫌なことばかり思い出してしまう原因を5つご紹介します。改善をするためには、原因を知ることが大切です。自分にとって無理のない範囲で過去と向きあいながら、つい思い出してしまう理由を分析してみましょう。

1.人間はいいことより悪いことの方が強く記憶に残るから

基本的に、人間はいいことより悪いことのほうが強く記憶に残るものです。例えば、自身のライフスタイルをSNSに投稿したとします。10件の賞賛コメントがあったとしても、たった1件の否定的なコメントがあれば、否定的なコメントに目が行ってしまいがちです。

数の問題だけで考えれば、10倍の賞賛があったのですから喜びが勝るはず。しかし、たった1件の否定的なコメントの方がずっと心に残り、ストレスの原因になる人は多いでしょう。

2.同じような状況に直面すると脳が記憶を呼び起こしてしまうから

人間は頭の中で、記憶同士を紐づけて覚えています。たとえば子どもの頃に遊びにいった公園に行くと、当時遊んでいた友達やお気に入りだった洋服などを思い出すことがあるでしょう。同じように、嫌な出来事が起きたときと似た状況に直面すると、脳が記憶を呼び起こします。

嫌な出来事が起きた状況が、特殊な環境下であれば思い出す機会は少ないでしょう。しかし通勤路や自室、実家、よく使う駅などの身近な環境下で起きた出来事の場合は、普通に生活をしているだけで記憶を呼び起こされてしまい、頻繁につらい気持ちになってしまいます。

3.無意識のうちにトラウマになっている

自分では意識していなくても、無意識のうちにトラウマとなって頭に染みついてしまっている場合もあります。たとえば恋人に振られてしまった場合、自分では「お互いに好きじゃないなら別れるしかないし、仕方がない」と思っていたとしても、気づかぬうちに大きなショックを受けている場合があるでしょう。

無意識下では「捨てられた」「裏切られた」「無価値だと言われたのと同じだ」という深い傷を負っていて、自分では気づかないようにしています。心の本音は隠せずに、ふとした瞬間に何度もつらいシーンが呼び起こされ、初めてつらさを自覚するケースも。

4.自己肯定感が下がっている

自己肯定感が下がっていて自分に自信が持てないときには、嫌な思い出を思い出しやすくなります。マイナスなことばかりを考えてしまい、事あるごとに自分を否定しがちな状況です。

過去の暗い思い出を振りかえり「どうしてあんなことをしてしまったんだろう」「もっと違う選択をすればよかった」とさらに後ろ向きな心境に。自分に価値がないと思いこんでしまっているため、どんどん深みにはまってしまいます。

5.ネガティブ思考になっている

ネガティブ思考になっているときは、嫌な思い出を思い出しやすい傾向にあります。ネガティブ思考では目に映るものがすべてマイナスな要素として感じられ、物事の悪い側面ばかりを見てしまいがちです。

「何をしてもうまくいくはずがない」「失敗するに決まっている」という思考パターンになっているため、過去の失敗を思い出しては「あのときもうまくいかなかった」と整合性を取ろうとしています。

過去に目を向けず、未来を見よう

つらい記憶に苦しむときには「時間が解決する」という言葉も白々しく感じることがあるでしょう。しかし、人は同じ思い出をいつまでも鮮明に覚えていることはできません。時間がかかっても完全に忘れることはできないかもしれませんが、完璧に覚えていることもできないのです。

それは楽しい思い出も悲しい思い出も同じです。記憶はいつか薄れゆくからこそ尊く儚いもの。また、人間は覚えていられる記憶に限界があります。新しい記憶が増えるほどに、過去の記憶は薄まっていくことが当然なのです。

つまり、今あなたを苦しませている思い出も、時間が経過するごとに確実に苦しさは弱まります。できるだけ早く苦しみから解放されるためには、未来に目を向けて「これからの楽しみ」を増やしていくことが効果的だといえるでしょう。

METLOZAPP

METLOZAPP

フリーランスwebライター/ボーカリスト。パニック障害やうつ病を患った経験を活かし、悩みを抱える方の心を暖められる記事をお届けします。得意分野はメンタル/恋愛/ペット。月と星と花と猫が好き。

関連記事

特集記事

TOP