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自暴自棄になった人の行動
自暴自棄になると、普段では考えられないような行動をするものです。例えば、誰も信じたくないからと友人の連絡先を全て消してしまったり、周囲の人へ攻撃的な態度をとってしまったりすることが挙げられます。
自暴自棄になっているときは、後先考えずに発言や行動をしてしまいがちです。自分の周りで普段とは異なる行動が増えてきている人は、自暴自棄になっている場合もあるので注意が必要です。
ここからは、自暴自棄になった人にみられる特徴的な行動を5つご紹介します。自分自身や周囲の人の行動を思い出しながら見てみてください。
1.人間関係をリセットしようとする
信頼していた人からの裏切りやつらい失恋などによって人への不信感が強くなり、人間関係をリセットしようとする行動が自暴自棄になった人にみられます。
例えば、知人や友人の連絡先を全て削除する、友人に食事に誘われても行かないなどです。人との関わりが減ることで、余計にネガティブな感情が強まってしまいます。自暴自棄になり人間関係をリセットしてしまうことが、自分は必要ない存在だと感じる原因にもなるでしょう。
一度裏切られた経験によって、人を信じることそのものに怖さを感じてしまいます。しかし、今あなたの周りにいる人が全員同じように裏切るとは限りません。
一人だけに頼ることが不安な場合は、友人や家族など複数人に助けを求めてみてください。
2.大切な物を壊す・捨てる
自暴自棄になったときには、自分の身の回りのものもリセットしようとします。今まで大切にしていたものを壊したり捨てたりすることが、自暴自棄の人の具体的な行動として挙げられます。
自暴自棄になっていると、思い出が詰まっている物が視野に入るだけでもイライラして虚無感を覚えやすいもの。こういった背景から大切なものを手放す行動につながります。
大切な物を壊したり捨てたりしそうになったときには、まず自分の目につかないところに片付けてしまうのもおすすめです。時間が経ち必要あるか捨てていいのかを冷静に判断できるようになるまでの間は、衝動的な行動を起こさないようにしてみましょう。
3.大切な人をわざと傷つける
自暴自棄になった人は、自分だけでなく周囲の人に対しても攻撃的になることがあります。攻撃的になる理由は「自己防衛」です。認めてもらいたい、誰からも傷つけられたくないといった気持ちから、周囲に攻撃的になって大切な人をわざと傷つけてしまいます。
自暴自棄は一時的な感情から起こる状態です。後から傷つけてしまった事実に深く後悔する人も少なくありません。きつい言い方や相手が悲しむ行動をを望んでしているわけではないからです。
周囲の人に対して攻撃的になりそうなときは、大切な人から少し距離を置いて一人の時間を過ごしてみてくださいね。
4.自分の体や心を傷つける行動をする
自暴自棄になると、自分を大切にできなくなる場合があります。自分には価値がないと考えたり、身の回りで起こる出来事を全て否定的に捉えたりするなど、自分自身で心を傷つけてしまう人も少なくありません。
暴飲暴食や過度な飲酒も自分の体を傷つける行為です。体も心も傷ついてしまうと希望を持てない状態が長く続く可能性も高まります。
自分の体は何にも変えられないたったひとつのものです。自分自身でさらに追い込むような行動は避けるために、「なぜ今こう感じているのか」といった自分の感情を整理する時間を積極的に過ごしてみるのも良いでしょう。
5.後のことを考えずに散財をする
特に必要のないものや普段は即決しないブランド品など、後のことを考えずにお金を浪費してしまう行動も自暴自棄になった人に見られやすい行動です。
中には普段の生活では堅実に貯蓄をしていたのに、ストレスが引き金になり自暴自棄になって散財してしまい後悔する人もいます。衝動的に買い物してしまいそうなときには、お店へ出向かない、ネットショッピングをしないなどの対策をとることをおすすめします。
自暴自棄になりやすい人に共通する6つの特徴
自暴自棄になる経験は、日常生活の中で誰にでも起こり得るもの。特に自暴自棄になりやすい人には6つの特徴があります。
ここからは、自暴自棄になりやすい人の特徴と自暴自棄にならないためにできる対処法を紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
1.自分にも他人にも厳しい
1つめの自暴自棄になりやすい人の特徴は、自分にも他人にも厳しい性格であることです。
厳しい考え方ゆえに、自分が思っていることを言わずに我慢すること、「こうあるべき」という自分や周囲のあるべき姿にとらわれすぎていることはストレスの原因になります。
2.さまざまな欲求が強い
アメリカの心理学者アブラハム・ハロルド・マズローは「マズローの法則」を提唱しました。マズローの法則によると、人の欲求は5段階あります。
- 生理的欲求:食欲、睡眠欲、性欲、排泄、呼吸など生命を維持するための本能的欲求。
- 安全の欲求:経済的安定や健康など、身の回りの安全を確保したいという欲求
- 社会的欲求:結婚したい、友達を作りたいといった、何らかの社会的集団に所属し精神的に満たされたいという欲求。
- 承認欲求:他者から自分の存在を認められたい、尊重や尊敬されたいなどの社会的集団から承認されたいという欲求。
- 自己実現の欲求:自分の心の中にある可能性や使命感を達成したいという欲求。生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認欲求が満たされた後の最階層の欲求。
欲求の強さは人それぞれですが、他者から評価されることを重視している人は自暴自棄になりやすいといえます。他者からの承認だけでなく、自己評価を大切にしたり食欲や睡眠欲を満たす生活を意識したりしてみてください。
参考:医療法人社団平成医師会「「マズローの欲求五段解説」から考えるキャリア」
3.感受性が強く傷つきやすい
感受性が強いことも自暴自棄になりやすい人の特徴に挙げられます。感受性が強い人は、環境や周囲の人から敏感に刺激を受けやすいため傷つきやすいです。
相手の表情や声色などからも情報を敏感に受け取るため、ストレスがたまりやすいのです。さらに感受性の強さゆえに周囲を気にしすぎてしまう人も少なくありません。自分よりも周囲を優先していることで、自分に自信を持てず自己否定をする原因にもなるでしょう。
人から言われた言葉やつらい出来事を考え込みすぎないようにするために、人に相談したり感情を整理するために一人の時間を確保したりしてみてくださいね。
4.寂しがり屋で孤独を感じやすい
自暴自棄になりやすい人の中には、寂しがり屋で孤独を感じやすい人も少なくありません。
寂しがり屋の人は、常に誰かから構っていてほしいという気持ちが強いです。そのため誰からも必要とされていない、存在している意味がないと感じることが自暴自棄になる引き金となります。
5.ストレス発散が苦手
仕事や家庭内でストレスを抱えてもうまく発散できない人は、自暴自棄になりやすいです。カフェでゆっくり読書をする、カラオケで歌う、ドライブをするなど日常生活の中で自身が取り入れやすいストレスの発散方法を見つけておくことも大切です。
日々感じるストレスへの対処法として、「コーピング」があります。自分が心地よいと思える時間の過ごし方をコーピングリストにまとめておく方法もおすすめです。
6.忍耐力が低く我慢が苦手
我慢強くない人も自暴自棄になりやすい人に多いです。他の人が我慢できるような出来事も我慢することが苦手なため、ストレスや怒りが爆発してしまいます。
我慢が苦手な人の場合はストレスを爆発させるときに自暴自棄になる場合があります。自分に合ったストレス発散方法を見つけることが重要です。